エマの躰は燃えるように熱く、息を吐くのもやっとだった。 「はぁッ……んぅっ、ぅぅッ」 発情(ヒート)がくると、いつもこうだ。 エマが理性を保とうと必死で歯を食いしばっても、躰の奥が激しく疼いて仕方ない。 すでに成人を迎えたものの、まだ十六歳のエマにとっては、若さゆえに発情がことさら辛く感じられる。 発情期がくるたびに自室に引きこもり、一人で耐え抜くしかないと思っていたのに。 「私の、可愛いエマ」 エマを覗き込む、甘い眼差し。 銀色の長い髪にルビーのような赤い瞳は、まるで月の精のようだ。 エマが密かに恋い慕う、銀髪のアルファ。 「ぁんッ、はぁッ……る、ルシアン様ッ」 「エマ。もっと声を聞かせて」 耳元で囁く甘い声に、ビクビクと躰が震えた。 この場にいるはずのない彼が、火照ったエマの躰を慰めようとしてくれてるのだ。 「ぁぁん、ぁぁっ、やぁんっ」 乱れた夜着は、エマの秘部を露わにして、もう意味をなさない。 発情したエマは全身の肌を赤く染めて、張りつめた雄から白濁の蜜をこぼし、汗と愛液でシーツを濡らす。 エマはもう何時間もの間、躰の疼きを静めるために半身を慰め、一人で果てた。 何度も達しているせいで、ルシアンの指が肌を撫でただけで、身悶えてしまう。 (もっと、触って欲しい……っ) エマは無意識に腰を揺らし、ルシアンの緩い愛撫に喘いだ。 すると、ふいに股間をひと撫でされる。 「ひゃぁぁッ! ぁ、あぁぁんッ!」 淫らな刺激に、嬌声を上げる。 エマの瞳からは、ポロポロと涙があふれた。 快楽に悶えるエマの眦に、ルシアンがそっと口づける。 そして、耳元で甘ったるく囁いた。 「私の愛しい薔薇。貴方は、大人しく愛でられていれば良いのですよ」 「ぁんっ、そ、そんな……」 首を振るが、ルシアンの手は止まらなかった。 フッと笑みを浮かべ、エマの昂ぶった雄を扱く。 「ひゃぅぅッ!!」 「ああ、もうイってしまいましたか」 ビクビクと躰が跳ね、頭が真っ白になる。 だが、絶頂を迎えた躰に、容赦なく次の快楽が襲いかかった。 「ァ、ぁぁッ……んぁぁ、ァァッ!」 ルシアンのしなやかな指が、緩んだ蕾を掻き回したのだ。
最終更新日 : 2025-06-02 続きを読む