*** 克巳さんから与えられた激しすぎる快感のせいで、途中から俺の記憶がプツリと途絶えてしまった。だからその後、彼がいつイったのか知らない。気がついたら全裸のまま、ひとりベッドで横になっていた状態に、眉根を寄せるしかなくて――。 リビングに置いてあるのか、遠くでアプリの着信を知らせるスマホの音が聞こえる――ダルい躰を引きずり、やっと歩いてテーブルに置いてあるそれを見つけた。『俺との契約、忘れないでほしい。また連絡する 克巳』「そっちこそ、リコちゃんと別れるのを忘れんなよ。すんなり別れられるように、この俺が舞台を整えてあげるからね」 彼にはキツいお仕置きが必要みたいだから、それなりに痛い目に遭ってもらおうか。「キスマーク付けるなって言ってたのに、アチコチに付けまくりやがって。くそっ!」(気を失ってる間、何をされたのか、ぜんっぜんわからないし……)「俺が好きなのは、未来永劫リコちゃんだけなんだ。ヤローなんか、好きになるかってぇの!!」 手にしたスマホをソファの上に放り投げ、躰の気持ち悪さを払拭すべく浴室に向かう。 今日がオフで、ホント良かったよ――早速、計画を始動できるからね。楽しみにしていなよ、克巳さん!
Last Updated : 2025-07-17 Read more