忘れられた初恋、君を絶対に手放さない のすべてのチャプター: チャプター 41 - チャプター 50

65 チャプター

第38話

煌の家に泊まるようになって三日が経った。 奏は家に帰らない私を心配して、毎日のようにメールや電話がかかってくる。どれも受け答えしていないが、諦め悪くかけてくる。 「ブロックしろ」 煌はそう言うが、どうしてもそれが出来なかった。 「俺がやってやる。貸せ」 「い、いいわよ!もしブロックして会社まで来られたら厄介だもの」 「その時は俺が追い返してやる」 スマホを奪われそうになり、慌てて背に隠した。 「とにかく、大丈夫だから」とカバンにしまうと、不貞腐れたように眉間を寄せていた。 「あ、そう言えば、今日少し遅くなる」 「了解。ご飯作っておこうか?」 「ああ、頼む。気を付けて帰れよ?」 「煌もね」 二人、見つめ合っていると煌が「ふっ」と照れたように小さく笑みをこぼした。 「なに?」 不思議に思って問いかけてみると、そっと私の椅子の背に手を置き顔が近づいてくる。 「今の会話、夫婦みたいだなって」 「──なッ!」 耳元で囁くように言われ、カッと全身が熱くなった。 言われてみれば確かに、そう思えなくもない会話だった。 「ち、違うわよ!そんな深い意味じゃなくて、えっと……」 「あははは!分かってるよ。ちょっと揶揄っただけだ」 慌てて否定するが、煌は笑いながら頭を撫でるだけ撫でて仕事に戻って行った。 「もお」と怒ったような態度を取るが、大きな手で撫でられた感触が残っていて、体の熱が冷めない。 「ねえねえ、高瀬さんって神谷と付き合ってるの?」 「えぇ!?」 面白そうな話題の匂
last update最終更新日 : 2025-11-05
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第39話

奏と一緒にやって来たのは、落ち着いた雰囲気のレストランだった。正直、人気ある場所にホッとした自分もいた。 席に着きメニューを開くが、向かい合って座る奏が気になって仕方ない。自分から突き放しておいて、心配するなんてどうかしてる。 柚は顔を逸らし、出来るだけ奏の方を見ないようにしていた。 「……元気そうでよかった」 ようやく出てきたのは、私の事を心配する言葉。 「結花ちゃんも退院の目途が立って良かった。……少し寂しくなるけどね」 結花の病院生活も残り二日。奏は忙しい時間を縫っては、何度も結花の元を訪れては話をしていたらしい。見舞いに行く度に嬉しそうに語る結花を見て、なんとも言えない気持ちになっていた。 一人の患者に固執しているのは医者の業務から逸脱している。 結花の父だと知って、黙っていられないのは分かるが、結花に奏の事を話すつもりはない。はっきり言ってしまえば、奏の行動は迷惑でしかない。 結花に取り入ろうとしてるのなら尚更だ。 「先生には本当にお世話になりましたし、感謝もしてます。けど、これ以上私達の中に入って来ようとしないで。結花まで傷つけるつもり?」 「……」 冷たく言い放つと、奏の表情は曇り感傷に沈んでいる。 恩人に酷いことを言っているという自覚はある。だが、結花を護る為なら鬼にもなれると、痛む胸を押さえながら自分に言い聞かせた。 シーンと静まる場に、出来立ての料理が並んで行く。 「冷める前に食べようか」 弱々しい笑顔でフォークを手にし、口にする奏に釣られるように料理を
last update最終更新日 : 2025-11-06
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第40話

「ほら」 煌の家に着くと、暖かいミルクを作ってくれた。初めて煌の家に上がった時にも作ってくれた懐かしい味。ただ市販のミルクを温めただけなのに、ほんのり甘くてホッと心が落ち着く…… 煌は黙って柚と向かい合うように座ると自分のコップに口を付けている。なんとなく怒っているような感じに声をかけるタイミングが掴めず、重苦しい空気を感じながらも黙ってることしかできない。「……まだアイツと会ってるのか?」 「え?」 急に声をかけられ、ビクッと肩が震えた。いつにも増して真剣な眼差しに、感じた事のない罪悪感を感じる。「ち、違うわよ!会社を出たところで会ったの。会社の前だし、下手に人目に付きたくなかったから彼の誘いに乗っただけよ」 「……」 なんだか、浮気現場を見られた恋人のような緊張感。「確認だが、お前はアイツと寄りを戻そうとは考えていないんだな?」 「当たり前よ」 「そうか。……それを聞けて良かった」 ようやく煌の顔に笑顔が戻り、こちらも胸を撫でおろした。「……今日、上から海外支社の出向の話があったんだ」 遅くなったのは、その話を聞く為だと話してくれた。煌は持っていたコップを置くと、鞄から一枚の資料を取り出した。その資料に目を向けると、行先は煌と柚が出会った国だった。「わぁ、懐かしいわね」 柚は昔を思い出すように資料を手にしながら微笑んだ。(ここから始まったのよね) 自分の運命を変えた国、大切な人達と出会えた国、自分を強くしてくれた国。柚にとっては第二の故郷のような国だ。「……一緒に行かないか?」 「え?」 突如放たれた言葉に思考が止まった。「俺と一緒に行ってくれないか?」 手を取り、真っ直ぐと瞳を見ながら伝えてくる。まるでプロポーズの様な言葉に、ドキドキと鼓動が早くなる。 握られた手が熱い……「実は、もう一人連れて行くことになってるんだが、柚なら向こうの生活に慣れているし、俺も気兼ねなくていい」
last update最終更新日 : 2025-11-07
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第41話

 今日は結花の退院の日。入院前と比べて大分顔色の良い結花を見て、自然と笑顔になる。「ごめんね。まだ体調が整っていないっていうのに……」 結花にはこの国を離れることは伝えてある。体調面と体力面を考えれば、しばらく安静にさせておきたいが、そうも言っていられないようで三日後にはこの国を立つことになっている。 その変り、向こうで住む場所やチケットの手配などは煌が全て請け負ってくれた。「だから私の事は気にしなくていいって言ってるじゃない。それに煌君も一緒なんでしょ?」 パジャマを畳む傍ら、ニヤニヤした顔で訊ねてくる。また何か要らぬ勘違いをしているなと溜息が出る。「あのね。一緒に行くのは仕事だからなの。それ以上でもそれ以下でもないわよ」「ええ~?」「もう、大人を揶揄うのもいい加減にしなさい」 パンと軽く頭を叩くと「へへ」と笑っていた。 結花はあまり我儘を言わず聞き分けの良い子だ。この国を立つと話した時も、反対することなく素直に受け入れてくれた。友達がいない訳じゃない。寂しくないはずがない。それでも、母である私の事を思って承知してくれた。だからこそ、私の都合に巻き込んでしまって申し訳ないという気持ちが大きい。「そういえば、奏先生に話をしたの?」「え?」「まだ話してないの!?駄目だよ!お世話になった人には筋を通しなさいって教えたのはママでしょ!?」 ……それを言われると何も言えない。本当は、何も言わずに旅立つつもりだったけど……「そうね。結花の恩人ですものね」「そうだよ!ここは私がやっておくから行って来て!」「え、今から!?」「当たり前じゃない!」 結花に背中を押され、半ば強引に病室を追い出された。「先生、今の時間は屋上にいると思うよ」 手を振る結花に呆れつつ、重い足を引きずるよう
last update最終更新日 : 2025-11-10
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第42話

(な、何を言って……) 目の前で柚が何か喋っているが、何を言っているのか分からない。聞こえない。「――そう言う訳だから、もう会う事もないと思うけど……」 嫌だ。「今までありがとう」 駄目だ。行くな――! 奏は背を向けた柚の手を掴もうとしたが、その手は届くことなく虚しく宙を掠めた。茫然としたまま柚が出て行ったドアを見詰めたが、そのドアが開くことはなかった。「はぁ~……」 その場にドカッと座り、天を仰いだ。 長年探して死んだと思われていた彼女。ようやく巡り会えたと言うのに、その彼女はまた自分の手の内から逃げようとしている。「……あんな顔しておいて良く言う……」『今までありがとう』そう口にした彼女の顔は切なくて苦しそうに歪んでいた。自分の気持ちを押し殺してまで僕から逃げたいのか?「――クソッ」 ガシャンッ!と苛立ちをぶつける様にフェンスを殴りつけた。 そんな時ピリリリ……とスマホが鳴った。画面には母の名。「……はい?」『あ、奏?今週末空いてるかしら?』「なんで?」『桜さんと会食があるの。貴方も同席しなさい』「は?その件は断っただろ!?」 今はこの人達を相手にしている場合じゃないと断ろうとするが『奏』と低く落ち着いた母の声に言葉を飲み込んだ。『いい加減に現実を見なさい。貴方は藤原家の跡取りなのよ』「……」『いいわね。今週末待っているから』 それだけ言うと、一方的に電話を切られた。 家柄を大事にしているのは分かるが、自分達の都合を息子にまで負わせるのは勘弁して欲しい。まあ、昔から親の言いなりであった自分にも非があるのであまり責めれない。「……もしかして、結花ちゃんを隠そうとしている?」 ハッと気が付いた。 自分の娘である結花の存在を両親に知られたらそれこそ大事だ。家柄を人一倍気に
last update最終更新日 : 2025-11-11
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第43話

「荷物はこれだけか?」 「そう。ありがとう」 大きなキャリーケースを車に積み込んでくれる煌に礼を伝えながら、部屋の鍵をかけた。 今日、私達はこの国を発つ―― あの日、奏に別れを告げてから一度も連絡はない。別に期待している訳ではないが、今まで頻繁にあった連絡が急に途絶えると逆に心配になる。(私に心配する資格はないことは分かってるけど……) ギュッとスマホを抱きしめた。「柚」 「桜……」 振り返った先には、桜が立っていた。その側で煌が見送りに来てくれたのだと嬉しそうに言葉にしていた。「行くのね」 「ええ」 「……後悔はない?」 「え?」 私の心内を探るような真剣な眼差し。「ないわ」 こちらも真剣に向き合う為に、真っ直ぐと瞳を見ながら伝えた。桜は一瞬目を見開いたように見えたが、すぐに顔を俯かせ「そう」と一言放った。「私ね、今週末奏さんと会う約束してるの」 「……え?」 顔を上げるといつも通り何食わぬ表情で言ってきた。「向こうの親がしつこくてね。どうしても私達を一緒にさせたいみたいなのよ」「困ったものね」と困った風を装っているが、本当の所が分からない。 ドキドキと胸が早鐘を打っている。心臓の音が耳障りで桜が何を言っているのかよく聞き取れない。 言葉を失っていると、ポンと肩に手を置かれた。顔を上げると煌が笑顔で肩を抱いていた。「ようやくお前にも嫁の貰い手が見つかったか」 「なにそれ、嫌味?」 「兄として喜んでるんだよ」 「え、桜ちゃん結婚するの!?」 結花は顔を輝かせて桜の元へ駆け寄って来た。本来なら、結花のように喜んで祝福してあげたいのにそれが出来ない自分が許せない。「まだ決まったわけじゃ
last update最終更新日 : 2025-11-12
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第44話

柚が振り返った先には、病院から駆けてきたのだろうか……白衣姿の奏が息を切らして苦しそうに顔を歪めて立っていた。「え、なんで?」 私、発つ時間言ってない…… ハッと桜の方を見ると、分かりやすく顔を逸らした。桜は簡単に情に流されるような者じゃない。例え奏が情に訴えようとしても口を割ることはしないだろう。だとすれば、この状況は……「俺が呼んだんだよ」 「え!?」 ポンと肩に手を置きながら煌が奏と向き合った。「柚、お前俺と行くって事は話してなったのか?」 「ああ、言ってない……かも」 呆れるように言われて「ごめん」と反省するが、奏は部外者だし同行者をわざわざ言う必要ないんじゃい?と首を傾げた。「こういう面倒な奴には口で言っても分からないんだよ。しっかり自分の眼で現実を突きつけた方がいい」 「ッ!!」 奏に見せつけるようにスルッと煌の指が首筋をなぞってくる。「ちょ、やめてよ!」 顔を赤らめ、煌の腕から抜け出そうとするが、腰を抱かれて抜け出せない。「ここで引き離しておいた方がいい。今だけでいい。俺を使え」「結花を危険に晒したくないんだろ?」そう耳元で囁かれてハッとした。顔を見上げて煌の目を見ればドキッとするほど真剣で、思わず息を飲んでしまった。「柚!」 目を奪われている柚に、奏の声が耳に響いた。「僕は、君と結花とも離れたくない!僕が頼りないのは分かっている!今だって、誰かの手を借りなければ君に会えない!だけど――」 自分の不甲斐なさを嘆き、自身の手をすり抜けていく者を必死に引き留めようとする。その姿は憐れで惨めなものだと煌は心で思った。「二人を僕の命に代えて護ると誓う!それほど愛しているんだ!なんで分かってくれないんだよ!」 雨の音に混ざって悲痛な叫びが響き渡る。(どこまでも自分勝手な人) まあ、そ
last update最終更新日 : 2025-11-13
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第45話

「本当にごめん!」 空港に着き、車を降りるなり煌に頭を下げている柚の姿があった。勢いだったとはいえ、本人の同意もなく唇を奪ってしまったことに変わりはない。 「だからいいって言ってるだろ?」 「だって、あんなこと……」 「ん~…まあ、柚にしては随分と積極的だったな」 揶揄う様に笑われ、かぁーと顔が熱くなる。 「ははっ、今更照れてんのか?」 「……だって」 真っ赤に染る顔を両手で隠すように覆った。改めて自分の行動を思い返すと、羞恥心で全身が燃え尽きそう。 「ママ、顔真っ赤だよ?大丈夫?」 「!!」 追い打ちをかけるように結花が顔を覗かせてきた。 何も知らない結花は、私が体調を悪くしているのだと勘違いして心配してくる。 「ねぇ、本当に大丈夫?具合悪い?」 私が「大丈夫」だと言っても、甲斐甲斐しく世話を焼こうとしてくる。純粋な優しさに罪悪感が湧き上がるが、本当の事は言えたものじゃない。 「結花、おいで。ジュース買いに行こう?」 「買ってくれるの!?」 「ああ」 結花は笑顔で煌の後を付いて行った。煌が結花の意識を逸らしてくれてホッとした。 あのまま責められたら口を割る所だった。 火照る顔を手で覆いながら、ジュースを手にする結花と煌の姿を見つめた。 手を繋ぎ、嬉しそうに笑顔で会話する二人は傍から見れば親子みたいで、とても微笑ましい。 そんな二人を温かい目で見つめていると、視線に気付いた煌と目が合った。 「!」 いつもと変わらぬ笑顔のはずなのに、ぶわっと全身が沸騰したように熱くなる。慌てて目を逸らすが、
last update最終更新日 : 2025-11-15
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第46話

柚がこの国を離れて、初めての週末。「酷い顔ね」 目の前には神谷桜が何食わぬ顔をして座っている。今日は、先日母が話していた食事会。 食事会に来る気力なんてなかった。だが、両親はそれを許さず自身の秘書を迎えに寄こし、半ば無理やりにこの場に連れてこられた。 柚を失った今、僕に残されたものは両親の期待と服従。「桜さん。先日は御免なさいね」 「いいえ。こうしてまたまた奏さんと会えて嬉しいです」 「あらあら」 桜の言葉に母は嬉しそうに顔を綻ばせる。(白々しい……僕がこの場にどんな気持ちでいるのか知っている癖に……) ギロッと桜を睨みつけるが、桜は目を細めて微笑んでいるだけ。彼女が何を考えているのか読めない。「ほら、奏。折角だから桜さんとお話しなさい」 「……僕はいいよ」 「駄目よ!誰の為にこの席を用意したと思ってるの!?」 耳打ちしながら母がせっついてくる。 誰の為……か。そう思うならほっといてくれよ……そう思うが言葉には出せず、顔を歪めるにとどめた。「あの、もしよかったら、奏さんと二人にさせていただいてもよろしいでしょうか?」 「あら!そうね。私達がいたんじゃ話するのも気を使っちゃうわね。気付かなくてごめんなさいね」 桜が申し訳なさそうに提案すると、簡単に承諾してバタバタと慌ただしく席を立った。「じゃあごゆっくり」と言い残して出て行った。「さてと」 二人きりになると先ほどまでの令嬢の雰囲気を断ち切り、姿勢を崩してこちらに向き合った。「辛気臭い顔してるわね。寝てないの?」 「……寝ようと思っても寝れないんだよ」 「重症ね」 「……」 自分でも重症だと分かってる。目を瞑ると柚がこの手から離れて行くのを夢に見て、その度に飛び起きる。看護師たちにも心配さ
last update最終更新日 : 2025-11-17
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第47話

「結婚、する?」 桜は肘を付きながら悪戯っぽく笑いながら奏に問いかける。奏は、そんな桜をジッと見つめたまま黙っていた。 「――なぁんてね」 少し時間を置いた後、桜が「ふふっ」と笑いながら口を開いた。「驚いた?」 「はぁ……君らしい冗談だ」 「つまんない。もう少し驚いて欲しいところなんだけど?」 「残念だったね」 冷静に応えているが、心内は穏やかではない。 桜の言葉が冗談だという事は分かっていた。だが、ここで気付かないフリをして彼女の悪趣味に付き合えば、煩わしい想いも全部忘れられるかもしれない。そう考えてしまった。(最低だ) 眉間に皺を寄せ、小さく息を吐く奏を見て「もしかして」と桜の表情が曇る。「貴方、一瞬でも私と一緒になろうと考えた?」 「……」 「はぁぁぁ~……信じられない」 黙っているという事は、肯定しているのと同義。桜は頭を抱えながら、嫌悪感を前面に出し奏を睨みつけた。「私は嫌よ」 はっきりと拒絶するように言い放った。「貴方、柚の事諦めるの?」 「……」 「男の癖にはっきりしない人ね。だから兄さんにいいように使われるのよ」 辛辣に責める桜の言葉が、刃のように奏の心に突き刺さる。桜の言う通り、今の奏は完全に煌に当て馬に仕立て上げられただけ。「仕方ないだろ!彼女を繋ぎ止めたくても僕の手をすり抜けていく!そんなの、どうしろっていうんだよ!」 バンッ!と大きな音を立ててテーブルを殴りつける。桜は黙って肩で息を吐く奏を見つめている。その視線は冷たく、軽蔑しているようだった。「それ、本当に言ってる?」 「は?」 「今の言葉、完全に負け犬の台詞って分かってる?」 指摘されてハッとした。「顔が良くても
last update最終更新日 : 2025-11-18
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