忘れられた初恋、君を絶対に手放さない のすべてのチャプター: チャプター 51 - チャプター 60

65 チャプター

第48話

「はい。餞別」 「これは……?」 別れ際、桜がメモ用紙を手渡してきた。そこには、国の名と住所のような文字。 「柚がいる国と住所」 桜の言葉に奏は目を見開いて驚いた。 「いいのか?」 「ええ。貸しにしといてあげる」 「ちゃっかりしてる」 「ふふ」 ふざけながら言う姿は、見合い相手というよりは悪友といった感じに見えた。こういう形で出会っていなければ、いい友達になれたかもしれないと思うと少しだけ残念に思った。 「これからどうするの?」 「まずは両親と話をする」 「それは骨が折れそうだわね」 「覚悟の上だ」 もう覚悟はできている。これ以上、あの人たちの従順な人形でいるのは辞める。 桜は奏の眼を見て「クスッ」と微笑んだ。そこには、つい先ほどまで死んだような目をしていた奏はもういない。 (いい表情になったわ) 本当は、このまま彼と結婚してもいいかな。とも思っていた。そうすれば、柚は兄である煌と一緒になれる。それは、兄の願いでもあり桜の願いでもあった。だが、それは私たち兄妹の願いであって柚の願いではない。 それに、ずっと苦労してきてきた親友の恋は応援したいという思いもある。 (あの子、頑なに認めてないけど) 未だに彼の事を忘れようと突き放している。頑固なところは今も昔も変わらない。このまま意地を張ったまま煌の元へ行くのか、それとも自分に素直になるのか…… この後の結末は分からない。私はレールから外れるけど、いつでも彼女らの分岐点にはなれる。 「柚に振られたら、私との結婚真剣に考えてくれる?」
last update最終更新日 : 2025-11-20
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第49話

奏の視線の先には『藤原』の表札。実家に入るだけなのに、鉛が纏わり付いているように足が重い。「はあ」と息を吐き、意を決して玄関ドアを開けた。「あら、おかえりなさい」 奏の姿に気付いた母が笑顔で迎え入れてくれる。「桜さんとどうだったの?彼女、気配りが出来ていい奥さんになるわよ?」 顔を見るなり探りを入れられ「はは」と作り笑いを浮かべる。母は昔から過干渉気味ではあったが、改めて思うとこれは煩わしい。「……もしかして、断るつもりじゃないわよね?」 奏の様子がおかしいことに気が付き、詰めるように問いかけてくる。「貴方、この間の娘がいいとか言うんじゃないでしょうね。駄目よ。それだけは許しませんよ」 鋭い目で睨みつけてくる。子供の頃はこの眼が怖くて、いつの間にか自分の意見は心の奥底に隠し、従順な息子を演じてきた。 それも今日で終わり──「父さんは?話があるんだけど」 *** 書斎に通された奏は、椅子に座り書類に目を通している父を見つめた。白髪交じりの髪に目尻の皺も目立つようになった。 随分と歳をとったな……と感じるが、藤原家の当主としての威圧感には未だに委縮してしまう。「なんだ?私は忙しいんだ。手短に話せ」 自分の息子がやって来たと言うのに、目も合わさずに手を動かしている。忙しい人だとは分かっているが、ここまで仕事が大事なのか?自分の息子よりも?「じゃあ、単刀直入に言うけど、僕は今の仕事を辞めてこの国を出る」 「――なに?」 ようやく目があったと思えば、その形相は酷いものだった。隣で聞いていた母は、言葉を失っているようで茫然としていた。「理由はなんだ?仕事の幅を広げる為の留学だというのなら、快く送り出してやるが?」 「残念だけど、そんなつまらない理由じゃない。僕は本当に愛する女性を連れ戻しに行く」
last update最終更新日 : 2025-11-24
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第50話

「あなた!なんであんなこと言ったんです!?」 奏の姿が見えなくなり、奏の母親は父親に詰め寄るように責め立てた。母親からすれば、可愛い一人息子が勘当なんて耐えられないのだろう。 「アイツに私達の後ろ盾がなくて生きていけるはずがない。すぐに泣きついて来るさ」 「それはそうですけど……」 「少し灸をすえるには丁度いい。もう二度と歯向かうことなんてなくなるさ」 「そう、ですね……」 不満は残るものの、父親の強気な態度にそれ以上の言葉は控えた。 *** 奏の職場である病院でも、波紋は広がっていた。 「ねぇ!聞いた!?藤原先生の事!」 「聞いた聞いた!辞めるんでしょ?急よねぇ」 退職すると言う話はあっという間に広まり、看護師だけではなく、患者からも困惑と心配する声が聞こえてきていた。 引き継ぎが終わり次第、退職という事になっているにしろ、なんの素振りも見せずに急な退職に『医療事故』や『パワハラ』を疑う者も少なくない。 「恋人を追いかけて国を出るんでしょ?」 「えぇ!素敵!」 「違うわよ。元恋人らしいわよ」 噂とは怖いもので、真実と嘘が綺麗に混じりあってまた流れていく。 (どこから情報が漏れているのか……) 自らの醜態を晒すはずがないのに、気がつけば噂となって真実が晒されている。 「でもさぁ、それって重くない?」 「それは相手の受け取り方じゃない?私は愛されてるって思ってヨリを戻しちゃうかも」 「えぇ!?私は無理。一度別れてるって事は、相手に嫌いな部分があったからでしょ?」 看護師達の言葉が刃となって、奏の胸を容赦なく突き刺してくる。
last update最終更新日 : 2025-11-25
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第51話

高層ビルが立ち並び、忙しなく人々が行きかう街中を縫うように煌が歩いている。皺ひとつないスーツに身を包み、颯爽と歩く姿は道行く人の目を奪ってくる。 煌は高層マンションの前で足を止め、顔を見上げてマンションを眺めながら口元を緩めた。「……長かった」 ぽつりと呟き、中へ入って行った。 「あ、煌くんおかえり!」 「ただいま」 玄関を開けると、結花が飛びついてくる。「ほら、結花、煌は疲れてるんだから離れなさい」 その後から柚が駆けてくる。不満そうな結花を離すと「おかえり」と優しい声がかかる。この瞬間が何よりも幸せを感じられる。「疲れたでしょ?ご飯できるわよ」 「ああ」 ネクタイを解きながら、柚の背中を眺めていた。「ん?どうしたの?」と怪訝な顔をした柚が顔を覗かせてくる。警戒心の全くない様子に、少しだけイラつく。 出来る事ならこのまま押し倒して、自分のものにしてしまいたい。息が出来ないほどキスをして、貪るように身体を重ねたい。 そんな衝動をグッと堪え、笑顔を作りなおした。「こうしてると本当の夫婦みたいだな」 「え!?」 耳元で囁くと、顔を赤らめて分かり易く動揺している。(それでいい) そうして俺を男だと認識していけばいい。ここには邪魔者はいないのだから……(早く俺に堕ちてこい) 欲望が渇欲となって襲ってくる。こんな醜くて恣意的な感情は柚に知られないようにしなければならない。 柚の頭を優しく撫でると、逃げるようにキッチンへと行ってしまった。「逃げられたか」 クスッと微笑みながら、自分の部屋に入り素早く着替えを済ませ、リビングへと向かった。リビングに入ると、すぐにいい匂いが鼻に匂ってくる。 テーブルには温かい料理が用意されいて、結花も箸を並べたりと柚の手伝いをし
last update最終更新日 : 2025-11-26
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第52話

「行ってくるわね」 「いってらっしゃい」 結花は玄関で柚と煌に手を振って送り出した。 結花の学校開始まではまだ時間があるので、しばらくの間は一人で留守番だ。一人で家にいることは慣れているが、知らない土地というだけで不安はある。 幼い頃から母である柚の手伝いをしてきたので、六歳ながらに一通りの家事は出来る。火を使う事は出来ないし、大人のように力も身長もないので手間取ることは多いが、少しでも母の力になりたいと小さいながらに頑張って来た。「次は、洗濯物ね」 洗い立ての洗濯物を洗濯機の中から取り出した。「んしょッ!」 大きな掛け声をかけながら、重たい洗濯物の山をベランダへ運び入れると、一枚一枚丁寧に干していった。「あ!」 最後の一枚とところで、タオルが風に乗って飛んで行ってしまった。飛んで行った方向を見ると、一階の植木に引っかかっているのが見えた。「やっちゃった……ん?あれ?」 下を覗くと、一人の人影が見えた。キョロキョロと辺りを見渡して不審な様子だが、ここは9階。顔までは把握できない。「困ったな……」 あの人と鉢合わせしたくない。けど、また風に吹かれて飛んで行ってしまうかもしれないと思うと、じっとはしてられなかった。 何かされそうになったら大声を出せばいい。そんな安易な考えで、下へと下りて行った。「んと~……あ、あった!」 無事にタオルは回収できた。早く部屋にもどならきゃ。と踵を返したところで「結花ちゃん?」 自分の名を呼ばれて、思わず振り返った。 そこには、自分の主治医で自分の命を救ってくれた先生。奏が立っていた。「え?なんで先生がいるの?」 この国で知り合いに会えた喜びと、何故ここにいるのかという困惑がいっぺんに襲い掛かってきた。「あ、ああ、たまたまここを通りかかったんだ」 「そうなんだ!す
last update最終更新日 : 2025-11-27
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第53話

柚と煌が仕事から帰ってきたのは、時計の針が18時を少し過ぎた頃だった。 「遅くなってごめん!」 「おかえりなさい。全然大丈夫だよ」 柚が飛び込むようにしてリビングに入ると、歪な形をしたおにぎりと、インスタの味噌汁が器に注がれていた。 「これ、結花が?」 「う、うん。火が使えないから……これしか出来なかったけど……」 顔を俯かせ、照れながらも申し訳なさそうにしている結花を見て、柚は力一杯に抱きしめた。 「ありがと~!すっごい嬉しい!」 「へぇ?これ全部結花が?大したものじゃないか」 「へ、へへへへ」 柚と煌に褒められて、子供らしい笑顔で喜んだ。 「「いただきます」」 三人で食卓を囲みながら、他愛のない話をしながら結花の作ってくれたおにぎりを頬張る。この何気ない日常がいつまでも続くことを祈って…… 「結花は何してたの?」 「え?」 「友達もいないしつまらなかったでしょ?」 「ううん。あのね──」 そこまで口が開いたところでハッとした。 『僕と会ったのは秘密』 先生と会ったことは内緒だった。と 「結花?」 急に黙ってしまった結花を心配して声をかけると「なんでもない」と元気な応えが返ってきた。 本当は言いたくて仕方ない。けど、約束は約束だと言いたい気持ちをグッと堪えて、笑顔で誤魔化した。 柚自身も、何か隠している雰囲気は読み取ったが、結花が話したくないと言っている事を無理強いするは良くないと思い、その場は黙っている事にした。 「そうだ。明日は休みだから何処か出掛けないか?」 「え!いいの!?
last update最終更新日 : 2025-12-01
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第54話

次の日、煌は約束通り、私と結花を連れて大きなショッピングモールへやって来ていた。 沢山の店舗が入っていて、見ているだけでも楽しい。結花も目を輝かかせて、どの店から回ろうか吟味している様だった。 「ねぇ!こっちこっち!」 「こら、走るんじゃない」 煌に注意されても、気にせず一人で先に行ってしまう。 「まったくアイツは……」 「ふふふ、それだけ楽しいのよ」 ブツブツ文句は言うが、しっかり迷子にならないように目を光らせている煌を見て、思わず笑えてしまった。 「ママ!アイス食べたい!」 そう言いながら目の前の店を指さしていた。しっかりしているように見えても、こういう所は子供らしいと少しほっとしながら結花の元へ急いだ。 「お嬢ちゃん、今日はパパとママとお出かけ?」 「うん!」 「え!?」 私達の姿を見た店員の女の子が笑顔で声をかけたかと思えば、結花は満面の笑みで返事を返していた。その姿に思わず声がでた。 傍から見ればこの構成は家族のように見えておかしくないが、本来の関係性はまったく違う。 (ここで変に否定するのものな……) 変な疑惑を持たれそうだし……かといって否定しないのもどうなの?と必死に頭を巡らせていると、煌が肩を抱いてきた。 「良かったな結花。お姉さんに礼を言いなさい」 「うん。ありがとう!」 「いいえ。こちらこそありがとうございました」 結花は二つ乗ったアイスクリームを落とさないように持つと、嬉しそうにベンチに腰かけて食べ始めた。 「あんなに頬張っちゃって」 少し離れたところから微笑みながら呟いた。 「なあ」
last update最終更新日 : 2025-12-02
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第55話

「ごめん、ちょっとトイレ!」 「あ、おい!」 結花を煌に任せて、奏の姿が見えた当たりまで来ると、その姿を探した。だが、奏の姿は見当たらなかった。(見間違い……よね) いくらなんでも他人の空似だと思うが、何故か胸騒ぎが収まらない。「どうした!?」 私の様子を気にした煌と結花も慌ててやってきた。「ううん。なんでもない」 「すまん……俺の気が焦ったせいでお前を戸惑わせた」 煌は自分の告白のせいで逃げ出したと思っているようだった。「いや、本当に何でもないの!知り合いに似ている人が居たから……」 「知り合い?」 その言葉を聞いて、煌の眉間に皺が寄った。「あ、でも気のせいだったみたい。こんなところにいるはずないし……」 煌の目が光る中、気まずそうに目を逸らしながらそう伝えた。(誰とは口にしていないが、コイツがここまで気にする人物は一人しかいない) まさかと思いながらも、煌も辺りを見渡し奏の姿を探してみるがその姿を捉えることは出来なかった。ホッと安堵すると、柚と結花の手を取った。「よしっ、あっちに観覧車があるんだ。乗らないか?」 「乗る!」 「え、ちょっと待って!」 結花と煌に引っ張られるように手を引かれて行った。 その後は、奏の事なんて忘れるほど楽しい一日を過ごした。結花もずっと笑顔で、とても楽しそうだった。帰りは案の定、煌の背中で規則正しい寝息を立てていた。「結花も随分重くなったな」 「ごめんね。代わる?」 「いや、そういう事で言ったんじゃない。子供の成長は早いんだなと実感していた所だ」 「そうね。あっという間に私の元からも離れて行っちゃうわよ」 そうなったら、私は本当に一人きりになってしまう。寂しくないと言えば嘘になるが……「俺がいる」
last update最終更新日 : 2025-12-03
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第56話

いつもより少し早い出勤の煌は「行ってらっしゃい」と、柚と結花に送り出されて家を出た。 マンションを出た所で、空を見上げながら口角を吊り上げた。 ここ最近の柚の態度が明らかに変化したからだ。 俺の事を兄として慕っていたが、その兄が実は自分の事を想っているのを知ったんだ。少しぐらいは反応してもらわなければ困る。 今までは体を密着させても顔色一つ変えなかったのに、今では少し手が触れただけで顔を真っ赤にして意識してくれている。それが、堪らなく可愛くてもっといじめたくなる。 ──もっと俺の知らない柚を見たい。 男として認識されれば、後はこっちのもの。 ほくそ笑みながら会社へと向かって足を進めていると、一人の老人が苦しそうに蹲っているのが見えた。 「どうしました!?大丈夫ですか!?」 慌てて駆け寄り声をかけるが、呼吸が荒く声すらも出せないような状態だった。 (まずいな) 煌はすかさずスマホを手に取ると、救急車を呼ぼうとボタンを押した。 「どうしました!?」 電話を掛けていると、駆けつけてくる人影が見えた。 「僕は医者です!」 そういう男の顔を、煌は知っていた。だが、今はそんな事より人命救助が先だ。 慌ただしく動いていると、いつの間にか辺りは人集りになり、老人の家族だという人もやってきた。 奏の処置が良かったのか、すぐに容態は安定したが、大事をとって救急車で病院へと搬送されて行った。 「本当にありがとうございます」 妻だと言う人に何度も何度も頭を下げられたが、当然の事をしたまでだと伝えておいた。 救急車を見送り、辺りも落ち着きを取り戻したのを見計らってから奏に向き合った。
last update最終更新日 : 2025-12-04
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第57話

煌は苛立っていた。 奏に会った事で早朝会議には遅れ、巻き返そうとしたら手元に置いたコーヒーをこぼし、書類を駄目にしてしまった。 奏に会ったと言うだけでも憂鬱だってのに、悪い事は重なるものだと、頭を抱えながら息を吐いた。 柚が遭遇していないか心配だったが、出社して来た柚を見る限り、接触した様子はない。「なに?眉間に皺なんか寄せて……みんな怖がってるじゃない」 「ああ、すまない」 柚に注意され、寄っていた皺を伸ばすように眉間に手をやった。「何かあったの?」 「お、心配してくれるのか?」 「ち、違う!職場の雰囲気が悪くなるから!」 軽口で応対する俺に、柚は顔を真っ赤にさせて怒った風に見せてくる。だが、心配してくれているのは見れば分かる。(くくくっ、本当に嘘が付けないな) ここが職場じゃなければ抱きしめていた所だ。「今日は仕事早く切り上げるから一緒に帰ろう」 わざと耳打ちする様に言えば、更に顔を赤らめる。こうした一つ一つの仕草までが愛おしい。(もう重症だな) 自分で自覚がある分、救いがあるか。 *** 煌から告白を受けた。 驚きはあったものの、どこかで桜と私に接する態度や仕草が違う事に気が付いていたのに、気付かないフリをしていたのかもしれない。それも煌には知られていたのかもしれない。言葉にしてしまえば、私を困らせることになると……(困ったな……) いや、困ったという表現は違う気がする。だって、このまま煌と一緒になるのが私にとっても結花にとっても一番いい選択だと思っている。「はい」そう一言伝えるだけなのに、その一言が出てこない。 どうしても、奏の顔がチラついてしまう。いつまでも私の心の奥底にしがみついていて離れてくれない。……そうしているのは私自身なのかもしれない……
last update最終更新日 : 2025-12-08
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