品種とか、血統にこだわりはない。雑種の、ごく普通の犬と猫でいいのだ。でも、いつになったら信頼できる彼氏ができて、一緒にペットを飼える日が来るんだろう。九時半になると、啓太からメッセージが届いた。出かけられそうなら外で待っていると書いてある。優香は着替えを済ませ、家族に一声かけて家を出た。最近はずっと、啓太と一緒に行動している。家族は二人の付き合いにはあまり乗り気ではなかったが、家柄や資産という観点で見れば、啓太は文句のない相手だ。まさか啓太が無理やり優香に手を出すとも思えないし、安全面でも心配はない。だから優香が啓太と出かけることには、さほど文句も言わなかった。車に乗り込んで、優香はさっそく聞いた。「デザートは?」「家にある」啓太は言った。「今日はお昼を家で食べていかないか?俺が作るから」啓太の料理の腕前は疑いようがない。「いいわよ」優香はしばらく考えて言った。「じゃあ、豚の甘酢煮が食べたい」ずいぶん食べていない。「分かった」啓太は嬉しそうに頷いた。「ご飯を食べても、あなたの家で昼寝はしないからね」優香は横目でじろりと彼を見た。「変なこと考えないでよ、絶対に」「考えていないよ」啓太は苦笑した。「食べ終わったら教習所の近くのホテルへ送る。起きたらそのまま行けるだろう」「それはいいわ」「それと……」「まだ何かあるの?」優香が少し面倒そうに言った。「お年寄りみたいに口うるさいんだから」「サプライズを用意してある」啓太は言った。「何?」優香は少し気になった。もうずいぶん長い間、本気で驚くようなことは何もなかった。仕方ない――小さい頃から家族に何でも与えられすぎて、感覚が麻痺しているのだ。「家に着けば分かるよ」優香にとって、それは予想だにしない出来事だった。啓太が、本当にこれ以上ないほどの特大のサプライズを用意してくれていたのだ。今の彼女にとって、これほど心が躍る幸せなことが、他にあるだろうか。しかしその前、また少し機嫌を損ねることになった。啓太がまた明の話を持ち出したからだ。「神田明なんだけど、これまでに何度もお見合いをして、そのたびに断られてきたみたいなんだ。悪い条件の男じゃないのに、なぜ断られるか分かる?」優香はこれを聞いた途端、さっと顔色を変えた。「調べたの?何
Read More