どれほど水琴を可愛がってくれていようと、雅は血の繋がった実の孫娘なのだ。罰を受けるのは容認できても、永遠に苦しみ続ける姿を平然と見過ごすことなどできるはずがない。水琴は立ち上がり、しゃがんで痺れた足を軽く揉みほぐした。「……宗一郎様。ずっと私を大切にしてくださった宗一郎様の顔に免じて、今回は譲ります。でも、あの人が改心するかは別問題ですよ」これまで何度チャンスを与えても、雅はそのたびに厄介ごとを起こしてきたのだから。宗一郎は安堵と罪悪感の入り混じったため息をついた。「約束しよう。あいつが退院したら、わしが本家から一歩も外には出さん。お前に迷惑をかけるようなことは絶対にさせない。もし次があれば、わしはもう二度とお前に顔向けなどできんからな」本来、目上の者が下の者に許しを乞うなど、彼のプライドが許すはずもなかった。しかも相手は水琴だ。彼にとってどれほどの葛藤があったかは想像に難くない。佳乃と臣が何度も泣きつき、あの直視に堪えない動画を突きつけられでもしなければ、彼とて放っておいたはずだった。水琴は静かに頷いた。臣や佳乃の泣き落としなら冷酷に突っぱねることもできたが、宗一郎の頼みだけはどうしても無碍にはできなかった。誰一人味方がおらず、冷たい悪意に晒されていたあの頃、唯一の防波堤となり彼女を守ってくれたのは他でもない宗一郎だったからだ。「宗一郎様。雅にこう伝えてください。――もし次にまた私に牙を剥くような真似をすれば、今度は私の手で直接、彼女を刑務所へ送り込むと」言い捨てるなり、水琴は一度も振り返ることなく病室を後にした。を許す代わりに、鷹司の人間と直接顔を合わせるのもこれが最後だと決めた。宗一郎の恩は一生忘れない。しかし、かつての恩を盾にとり、同情を誘って無理に譲歩を迫るようなやり方を、水琴は到底受け入れられなかった。お涙頂戴の切り札を使ったその瞬間に、彼ら自身の手で、水琴と鷹司家を繋いでいた最後の「情」は完全に断ち切られたのだ。水琴が立ち去ると、宗一郎はゆっくりとベッドに上体を起こした。一度も振り返らないその背中を見つめ、彼女をどれほど深く失望させてしまったかを思い知る。彼は鋭い視線で臣を睨みつけた。「こんな些細な問題ひとつ、まともに処理できんとはな。そもそも雅の我儘はお前の母親が甘やかすからだ!普段からしつけろとあれほど警
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