巨大な失望と悲しみが再び静奈を飲み込んだ。雪玉じゃない……雪玉であるはずがない。雪玉は、もう美咲たちに……きっと謙が自分を慰めるために、わざわざそっくりなウサギを探してきてくれたんだ。でも、どんな代わりを用意しても、失った傷は埋まらない。彼女はゆっくりと手を引っ込め、うつむき、嗄れた声で言った。「浅野先生……お気持ちは嬉しいです。でも……結構です。この子は雪玉じゃありません」謙は彼女が悲しみを堪える姿を見て、胸が締め付けられた。彼はウサギを遠ざけず、逆にもっと彼女の手元に近づけ、確信を持って言った。「朝霧さん、よく見てくれ。本当に雪玉だ」静奈はバッと顔を上げ、信じられないという目で彼を見た。恐る恐るウサギを受け取り、仔細に観察する。その懐かしい目つき、耳の先にある目立たない小さな斑点、掌に頭をこすりつける癖……細部の全てが、これが本当に雪玉であることを告げていた!「どうして……」信じられない。謙が説明した。「一昨夜お前を送った後、どうも胸騒ぎがしてな。朝霧家の連中が何か仕掛けてくるんじゃないかと心配になり、動物病院に引き返して、雪玉を別のウサギとすり替えておいたんだ。だから、朝霧美咲たちが殺したのは……別のウサギだ。雪玉はずっと別の観察室にいたから、無事だよ」刹那、失ったものを取り戻した狂喜が、温かい流れとなって静奈の心の防壁を突き崩した。彼女は雪玉を強く、強く抱きしめた。温かく柔らかい小さな体が寄り添い、微弱だが確かな鼓動が毛皮越しに伝わってくる。涙がついに決壊した。それはもう絶望の冷たい涙ではなく、熱く、再生を意味する奔流だった。謙は傍らに立ち、申し訳なさそうに言った。「すまない。一昨日は遅かったし、お前を休ませたかったから、言いそびれてしまって……」翌日言おうと思っていたのに、思い出した時にはすでに……彼が言い終わらないうちに、静奈は不意に立ち上がり、躊躇なく彼を抱きしめた。「浅野先生、本当にありがとうございます……」声は詰まっていたが、はっきりと聞こえた。ありがとう、私の最後の光を守ってくれて。柔らかい体が急に密着し、ほのかな香りが漂う。謙の体が一瞬固まった。すぐにゆっくりと腕を上げ、彼女の背中にふわりと回した。力は
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