耳に唇を押し当てたまま中嶋が言い、和彦はゾクリと身を震わせる。甘い毒を注ぎ込まれたように、体に力が入らない。いや、そもそも強く抵抗していたわけではないのだ。 マットの端を握る手に、中嶋の手が重なる。そこで、年明けに中嶋から言われた言葉を思い出した。「……手を握って付き添ってほしいとは言われたが、これだと、ぼくが手を握られていて、立場が逆だ」「つまり先生は、今この場で、俺と秦さんでセックスしろと言いたいんですね。そして自分は、付き添いをやってもいいと」 あからさまな表現に、一人和彦はうろたえる。そんな和彦の顔を秦が覗き込み、当然のように唇を重ねてきた。 行為そのものより、中嶋の反応が気になった和彦は小さく身じろぐ。すると背後から、中嶋に耳を舐められた。「うっ……」 たまらず和彦は声を洩らす。ふっと背が軽くなり、中嶋が退いた気配がしたが、すぐに体を仰向けにされる。両手首をしっかりとベッドに押さえつけたのは秦で、和彦の腿の上に馬乗りとなった中嶋は、さっそくベルトを外し始めた。「やめろっ。君らのことに、ぼくは関係ないだろっ。楽しむなら、二人でやってくれ」 和彦は声を上げながら身を捩ろうとするが、スラックスのファスナーを下ろされたことに気を取られた隙に、再び秦に唇を塞がれた。 しなやかに動く舌が口腔深くまで侵入し、粘膜を舐め回してくる。その一方で中嶋には、スラックスと下着を引き下ろされていた。これが、顔見知り程度の相手なら、和彦はもちろん死ぬ気で抵抗する。ただ、秦と中嶋はそうではない。特殊な情事の相手だ。「んんっ」 中嶋が胸元に舌を這わせ始め、肌をまさぐる濡れた感触に和彦は呻き声を洩らす。すると、和彦が苦しがっていると思ったのか、秦が唇を離す。咄嗟に大きく息を吸い込んだところで、次に中嶋が唇を重ねてきた。 ふいに、手首を押さえていた秦の手が退く。視界の隅で行動を追うと、今度は中嶋の背後に回り込んだ。何をしているのかと思ったが、中嶋がピクリと体を震わせ、唇を離す。いつの間にか、秦の手が中嶋のスラックスの前を寛げていた。 寸前まで、和彦を組み敷いて楽し
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