【アプリル視点】 「結構来たわね」 数時間は歩いただろうか。ちょっと休憩していた。 もう学院の建物はすっかり見えなくなっていた。 それにもう戻れないけれど。「はぁ……サフィーは干からびていないかしらね」 廃都には地下水があるとはいえ、心も病んでいくあの場所なら、そこまで時間があるとはいえない。 早めに行かないと。「……アプリル様」「あら?」 誰かが叫ぶ声がする。 どうしたのかしら。「アプリル様! アプリル様!」 声の方向を見てみると、そこにはロータスがこっちに向かってきていた。 メイド服じゃなくて私服姿で。「ちょっと、ロータス!? 何でここまで……!」 明らかに旅をする格好をしていて、まるでわたくしについていこうとしているような……「あ……あたしも行きます! アプリル様を一人には出来ません!」 急いで駆けつけたからか、息切れをしていた。 いや、何でここまでわたくしを追ってくるのかしら。「ロータス、仕事があるんじゃないの!?」「辞めました! アプリル様と一緒に行きます。もう学院には辞表を出しましたので」 行動が早すぎる。 思いつきでしていいものじゃない。「そこまでして……」「学院での仕事を推薦してくれたトパーズさんには、申し訳ないですが……今のあたしにはアプリル様が最優先です!」 どこまでわたくしの事が好きなのかしらね。 もう色々と不義理をしようとしているから……「……分かったわ。でも、一つだけ約束して。わたくしがこれから向かう先に、決して目を背けないで」 サフィー
Last Updated : 2025-11-07 Read more