そして、玄関に入る前に、私は、 「あ、匠! さっきトモが来て」 と言うと、 「え? そうなのか?」と驚いている。 「うん、だから話してたの。ちゃんと別れた!」と言うと、 「そっか。よく頑張ったな」と、笑顔で、又頭をヨシヨシしてくれた。 「だから、さっき……もう泣いてないか?」と、指で涙を拭う仕草をしてくれる。 「うん」 母に驚いて涙も引っ込んだよ。 「じゃあ、正式に報告するか」と笑顔で言っている。 「え? 何? 今日?」と言うと、 「綾〜!」と母が呼んでいる。 「は〜い」 ──もう、どうにでもなれ! 「たっく〜ん、どうぞ〜」と言う母、 「はい!」 そして、2人で玄関から入ると…… 「いや〜匠くん?」「はい!」 と居間から出て来ていた父が手を出して、匠と握手をしてハグをした。 「こんなに立派になって〜! 街で会っても分からないな」とニコニコしている。 「ご無沙汰しております。その節は、大変お世話になりました」と言う匠。 私がキョトンとしてるものだから、 「よく匠くんに、キャッチボールに付き合ってもらってたんだよ」と言う父。 「いえ、僕の方が遊んでいただいてました」と言う匠。 「そうなんだ……」と予期せぬ光景に私は、呆然としていた。 母の顔を見ると、 「お父さん、キャッチボールをしたかったのよ。でも、綾は全く興味がなくて。いつも匠くんに付き合ってもらってね。男の子が欲しかったのよね」と言う。 「そうなんだ!」 初めて聞かされる事実。 匠が、 「ウチの父の仕
최신 업데이트 : 2025-12-12 더 보기