「今ので、体重が5キロは落ちたかもな。俺のおまじない?のおかげで」“おまじない?“の部分を強調して肩を上げながら言ったハルを見て、あたし達の後ろから着いてきていた柊とマキが目を見合わせて苦笑していた。「ガキかよ」柊が、眉を寄せて呆れたように笑う。体育館に集合すると先生から軽い説明があり、その後すぐに、身長・体重・視力検査が体育館で行われた。5組はまず身長からだ。先生から配られた記入用紙を手に持って、男子から順に縦一列に並ぶ。「ねぇ、雪羽」あたしの前に並ぶマキが、あたしを振り返る。あたしが「うん?」と眉を上げると、マキは少し話しにくそうに唇を噛んだ。「あ~いや……何て言うかさ……」「急になに? どうしたの?」そんなマキの表情を見て、あたしは眉間にシワを寄せて小さく笑う。「何で、聞かないの?」「……え?」騒がしい体育館に、マキの真剣な声が溶け込んだ。「古賀くんに、どうして聞かないの?」その一言に、あたしは手に持っていた用紙で口元を隠し、ポリポリとおでこをかいた。あたしが、柊に、何を聞くのか……。マキに確認しなくても、何のことを言っているのかわかる。あたしと柊の、今の関係だ。ずっと曖昧な関係のままでいるから、マキも一緒にいてやり辛いのだろう。今までそのことについて触れてこなかったから、あたしもそのままにしていたんだ。もちろん、このままでいいとは思ってない。だけど……。「聞けないよ……」出した声が、口元を覆う用紙にビリビリ響く。「聞けない。終わってるのは確かだけど……怖くて……」「…………」「柊の態度を見たら、もうあたしのことなんて何とも思ってないんだってわかるけど……。本人に直接聞くのは、ちょっと、精神的に無理……」
Last Updated : 2025-12-27 Read more