美月は、夜が明けた頃に一度目を覚ました。そのとき、美月はソファに深くもたれかかっている承也の姿を目にした。眠っているのか、ただ目を閉じて休んでいるだけなのかは分からない。 承也が莉奈との夫婦関係を公表したせいで、一日中どす黒く沈み込んでいた気分が、その瞬間、嘘のように晴れ渡った。――ほら、やっぱり。承也にとって一番大事なのは、自分なのだ。昨夜、美月は尚南から電話を受けた。莉奈がこれから承也に会いに行くらしい、と尚南は告げた。以前、尚南は遠回しに美月へ協力を持ちかけてきたことがある。けれど、承也という完璧な男を知っている美月にとって、尚南のような男は、幼い頃からまるで眼中にない存在だった。たとえ世間の目に、尚南がどれほど優れた御曹司として映っていたとしても。だから美月は、尚南と手を組むつもりなど最初からなかったし、そんな必要性も感じていなかった。けれど、あの電話は、一日中嫉妬で荒れ狂っていた美月の心を決定的にかき乱した。美月の張り詰めていた感情の糸は、そこでぷつりと切れてしまったのだ。自分と莉奈。承也が本当に大切にしているのは、一体どちらなのか。ただ、それを確かめたかった。結果は明白だった。美月の勝ちだ。承也は結局、すべてを放り出して美月のそばへ駆けつけてくれたのだから。美月はスマホを取り出し、ソファで眠る承也を密かに写真に収めた。そして、それを莉奈へ送りつける。承也が一晩中、自分に付き添ってくれていたという事実を、あの女に思い知らせるために。もっとも、莉奈に当てつけるつもりなどない。ただ、この喜びを莉奈にも「おすそ分け」してあげたかっただけだ。昔、二人がまだ親友同士で、本当の姉妹のように仲が良かった頃は、こうしてよく互いの喜びを分かち合っていたのだから。けれど、美月がスマホを置き、ふと顔を上げた瞬間――ソファに座る承也の、冷え切った真っ黒な瞳と不意に目が合った。その視線はひどく虚無的で、人の体温が少しも残っていないかのようだった。そして今、窓の外はすでに暗くなっている。再び目を覚ました美月は、反射的にソファのほうへ視線を向けた。だが、そこに承也の姿はない。ただでさえ白い美月の顔から、さらに血の気が引いた。美月はシーツをぎゅっと握りしめた。そのとき、病室のドアが開いた。承
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