とりあえずバスローブを身に着け、髪をタオルで拭いながらバスルームを出る。 そして、窓際の簡素なテーブルの前の椅子に、ゆったりと腰かける氷室さんを目にして、ドキッとして足を止めた。彼もバスローブ姿のまま、長い足を組み上げている。 裾が割れ、引き締まったヒラメ筋を惜しみなく披露する彼が、ちらりと私に視線を流してきた。「なんだよ」一瞬私が怯んだのを見逃さず、むっと口をヘの字に曲げて、腕組みをする。「い、いえ。一度帰るって言ってたから、まだいると思わなくて」タオルを口元に当て、モゴモゴと言い訳をする私に、ハッと短い息を吐く。「置いて帰ったかって? いくらなんでも、薄情だろ」「えっと…
Last Updated : 2026-02-02 Read more