18時40分 ル・ボヌールでは、料理に加え、店内の飾り付けも完璧に仕上げ、パティーの準備は万全と言った具合であった。 店の外にちらほらと人が集まり出しているのを見た小笠原は、 「そろそろお客様を中に入れようか!」と、皆に提案する。 皆が一様に合意する中、かすみはおずおずと、 「あのー、すみません。」と切り出すと、加島をはじめ、皆が一斉にかすみを見た。 かすみは大きく息を吸った後、 「すみません、最後までお手伝いできなくて申し訳ないのですが、急用ができてしまいまして!大変申し訳ないのですが、ここで失礼させていただきます!」 と、宣言した。 あからさまに様子がおかしいと思われたのだろう。 「どうしたの、急に?」と、半笑いの加島に、かすみは嘘を吐いたことでの罰の悪さを感じながらも、それでも、”御子柴さんの前に姿を見せるわけにはいかない“そう思い、 「どうしようもない急用なんです、本当に、どうしようもなくて、あの・・・すみません。」と言うと、 小笠原が、「いやいや、謝らないでくださいよ!かすみさんにはもう十二分に手伝っていただきましたから!料理はビュッフェスタイルですし、せいぜい飲み物をサーブするくらいなので、四人いれば事足ります。なので、かすみさんは用事を優先させてください!」 それから、小笠原は加島の肩に手を乗せると、 「かすみさんの抜けた穴は、加島が倍動くことで埋められますから、どうぞお気遣いなく!」 そう言って、かすみに親指を立ててみせた。 加島は心底うざったそうに小笠原に一瞥をくれてから、優しい表情に切り替えてかすみを見ると、 「こちらこそ、急なお願いだったのに聞き入れてくれてありがとう。送っていきたいけど無理だから、代わりに目の前の通りでタクシーを捕まえてこようか?」 嘘とは知らず、いつもと変わらない思い遣り溢れる加島の対応に、かすみは内心で深く土下座しながら、 「あ、ううん!大丈夫だよ、まこちゃん!急ぎだけど歩いて行けるから!早歩きすれば十分間に合うから!」 そう、胸の前で両手を振りながら答えた。 そして、これ以上続けてはボロが出そうなのと良心の呵責に耐えられそうにないと判断したかすみは、 「では、申し訳ありませんが私はこれで!今日は一日楽しかったです、ありがとうございま
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