ジョーはまず、どうしてこうなったかを訊ねてきた。 僕がまずこの村が野盗に襲われて壊滅したこと、がれきの中から使えるものをかき集めて独りで(実際にはリリムと)一冬過ごしたことを説明する。 ジョーは目を閉じ、いい感じに時々相槌を打つ。 相槌のタイミングと回数が抜群で話しやすかった。 それからヘレンが自分の村が襲われた状況、ジャリとジャスに助けられてキャラバンを頼ったことを、ルダーも村を襲われたこととキャラバンに入った経緯を語る。 あれ?「クレタとカルホは?」「俺の村の子だった」 と、ルダーが一言付け加える。「いや、それじゃ判んない……」 言いかけたガーブラをオギンが腿に手を置きたしなめる。 なんとなく察したからだろうが、僕は知っている。 キャラバンのルートにある村で襲われたのは二箇所。 そしてルダーはキャラバンのルート外の村から来た男で、道中キャラバンと合流したと聞いている。 つまり二人はルダーとは別の村の子だ。 ルダーは二人に話をさせるのは酷だと思い、説明を省いたんだ。 ホラ、伊達に僕も前世で人の親はやってない。 ルダーの考えたことなんかお見通しだぞ。 身寄りの亡くなった子供ってのは確かに大事な村人ではあるけれど、養うとなればなかなか厄介だ。 特に文明水準の高いとは言えない世界で、しかも野盗に襲われた村じゃどんな扱いされるか想像に難くない。 キャラバンに拾われたというか商隊長が不憫に思って声をかけたのだろう。「あー……で、この村に来たキャラバンの隊長の思惑通りに、この人たちはこの村に住むことになったってわけ」「え? 思惑通り?」 うん、ジャスには残念だろうけど商隊長の思惑通りだと思うよ。
Read more