All Chapters of 僕だってチートがあれば苦労なんてしていない : Chapter 51 - Chapter 60

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戦略会議 村に来た経緯

 ジョーはまず、どうしてこうなったかを訊ねてきた。  僕がまずこの村が野盗に襲われて壊滅したこと、がれきの中から使えるものをかき集めて独りで(実際にはリリムと)一冬過ごしたことを説明する。  ジョーは目を閉じ、いい感じに時々相槌を打つ。  相槌のタイミングと回数が抜群で話しやすかった。  それからヘレンが自分の村が襲われた状況、ジャリとジャスに助けられてキャラバンを頼ったことを、ルダーも村を襲われたこととキャラバンに入った経緯を語る。 あれ?「クレタとカルホは?」「俺の村の子だった」 と、ルダーが一言付け加える。「いや、それじゃ判んない……」 言いかけたガーブラをオギンが腿に手を置きたしなめる。  なんとなく察したからだろうが、僕は知っている。  キャラバンのルートにある村で襲われたのは二箇所。  そしてルダーはキャラバンのルート外の村から来た男で、道中キャラバンと合流したと聞いている。  つまり二人はルダーとは別の村の子だ。  ルダーは二人に話をさせるのは酷だと思い、説明を省いたんだ。  ホラ、伊達に僕も前世で人の親はやってない。  ルダーの考えたことなんかお見通しだぞ。  身寄りの亡くなった子供ってのは確かに大事な村人ではあるけれど、養うとなればなかなか厄介だ。  特に文明水準の高いとは言えない世界で、しかも野盗に襲われた村じゃどんな扱いされるか想像に難くない。  キャラバンに拾われたというか商隊長が不憫に思って声をかけたのだろう。「あー……で、この村に来たキャラバンの隊長の思惑通りに、この人たちはこの村に住むことになったってわけ」「え? 思惑通り?」 うん、ジャスには残念だろうけど商隊長の思惑通りだと思うよ。
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戦略会議 小難しい話

「なるほど、なるほど」 ジョーはみんなの身の上話を聞くだけ聞いて話し始める。「ジャンは知っていると思うが、このキャラバンは隣国であるラシュリアナ王国から来ている貿易キャラバンだ」 ちなみに僕らが住んでいるのはリフアカ王国ズラカルト男爵領の小さな集落だ。「この国で拠点にしていた街が軍に襲われて壊滅した。蔵の商品も軒並み略奪されて大打撃だ。そこで新しい拠点をここにしたいとジャンと相談している」 簡潔だ。  ヘレンの自分の思ったことがちょいちょい入ってきて話がとっちらかって進まないのとは大違いだし、ルダーのように言葉足らずだったり要点が掴めてないのとは大違いだ。  なんというかビジネス慣れしている。  ま、当たり前か、他国まで来て商いをするやり手の商隊長なんだから。「質問いいか?」「どうぞ」「それはオレたちにいいことがあるのか?」 ほぅ、損得を測るとはジャリもなかなかやるじゃないか。「メリットデメリット半々だな」「半々?」「メリットでいえば、多くの人と交流し物流が増える」「それっていいこと?」 素朴だねぇ、ジャスは。 食って寝るだけの生活なら獣と変わらない。  狩猟採集では生きていくだけで精一杯になりかねない。  日本語で「文化」とは原語の「culture」を訳したものなんだけど、その語源は「cultivate」で「耕す」らしい(はい、前世記憶目録参照しました)。  そして辞書には「学問・芸術・宗教・道徳など、主として精神的活動から生み出されたもの」「世の中が開け進み、生活が快適で便利になること」と書かれていた。  同じく「文明」の原語は「civilization」で語源は「civil」(もっというとラテン語の「都市」「国家」を意味する「civitas」)、文民統制のシビルで「住民」とか「市民」のことだ。  こちらも辞書を引くと「文字をもち、交通網が発達し、都市化がすすみ、国家的政治体制のもとで経済状態・技術水準などが
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戦略会議 メリット・デメリット

 ジョーは人的交流で前者が、物流の活発化で後者が満たされるということを説明したわけだけど、この概念って近代以降の思想だよね。  少なくとも日本じゃ西洋文化を取り入れた明治以降の概念だ。  この世界の文化水準ってそんなに高度なのか?  てか、農村育ちの無学なジャスたちに理解できるものなんだろうか?「なんだかよく判んなかったけど、要するに便利になるってことだな」 すげー、概略から本質を拾い上げたよ、この子。「そういうことだ」「じゃあデメリットってのはなんだ?」 ジャリの方は相変わらず慎重というか悲観的な思考をしている。「村の襲われる可能性が上がる」 あら、単刀直入。  村人の雰囲気が硬くなったじゃないか。  もっとオブラートに包むとか、やりようがあるだろうに……もうジョーったらストレートなんだから。「じゃあ反対だ」「まぁ待て、確かに襲われる確率は高まるんだが、襲われた際の対抗手段も講じられるってことでもあるんだ」「対抗手段?」「そう。今、村人は君たち八人だけだろう?」 ジョーが村人候補に指名したここにいる三人とあと二人を入れて十三人の予定だけどね。 …………。 リリムも入れとく?「仮にその状態で村を襲われたらどうやって抗うつもりでいる?」「それは……」「拠点にするならこちらも商売だ商品を守るために村の守備を考える」「ジャリ」 と、僕が声をかける。「村が襲われる可能性は絶対なくならない。なくならないなら襲われた時どうするかは考えなくちゃならないだろ? 僕はこの村を、みんなを守りたいんだ」「それでこの人たちに助けてもらうのね?」 クレタはまだ前世記憶が蘇っていないのに賢いな。「そういうこと。もちろん一方的に助けてもらうんじゃない。こちらもジョーたちを助けるんだ」「どうやって?」
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戦略会議 こちらから提供できるのは

 さて、全体的なコンセンサスとしてジョーのキャラバンがこの村をこの国の拠点とするところまではみんな納得したみたいだ。  次は、ギブアンドテイクの話になる。  この際拠点として利用するジョーたちのメリット、デメリットはこちらには関係ない。  ジョーたちからは人と物が提供される。  ジョーたちの考えるメリット分を引いて考えても一方的に助けてもらうなんて虫がよすぎるし、大きな借りを作ることになる。  だからこちらからもなにかを提供する必要がある。  問題は僕らの村がなにを提供するかだ。  村の生産品なんてたかが知れている。「この村に置く俺たちの荷を守ってもらいたい」「八人でか?」 ジャリが目を細めてジョーを見る。「村の住人は増やすよ。各地で武力衝突が起きているから孤児などこれから増えていく。そういった奴らから村の役に立ちそうな人間を集めてくる」 おっと、随分傲慢な言い方だな。「手始めにキャラバンのことが判っていて村の再建に役に立ちそうなのを何人か村に残すことにした」 と、ジョーに目で紹介されたザビーたちが軽く会釈する。「どんな役に立つんだい?」「あたいらそれなりに役に立ってたと思うんだけど?」「あー確かに」 ヘレンとオギンはたった半日でそれなりに打ち解けている感じ。  歩み寄る気がないのは今のとこジャリだけなんじゃないかな?「彼らはキャラバンでもかなり腕の立つメンバーだ。在庫管理も彼らがいれば心配しなくてすむ。多少こき使っても潰れないだろう」 ほんと、ジョーはさらっとひどいことを言う。  でもまぁ、それくらいドライに割り切った思考と決断力がなければ商隊長は務まらないのかも知れない。
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戦略会議 近々いまいま追い追い〜

「でも、人数が増えたからって村を守れるってわけじゃなくない?」 あるのかないのか判んない言い方しやがって……でも、ジャスの言うことは一理ある。「そこはみんなで考えてくれ。俺たちはキャラバンだ。商売の話なら助言もできるが村の運営となると門外漢だよ」 丸投げされてもなぁ……。  まぁ、腹案がないわけじゃないけどさ。  なにせ、前世はそこそこの歴史オタクだったんだから。  とはいえ、この情報過疎の状況ではどの案を採用していいものやらとんと見当がつかない。  ──ってのは声に出すわけにもいかないけど、この場を収める発言だけはしとかなきゃな。「とりあえず近々で事が起こるとは考えにくいし、今いますぐになにができるわけじゃないから、襲撃対策はおいおい話し合うことにしよう」「近々いまいま追い追い〜」 リリム、茶化すな。「それもそうか」 と、ジャスは納得してくれた。  素直でいいね。  素朴だねー。  ジャスとかヘレンを見てるとたぶん、世界的歴史区分として近代まで来ていないだろうなってのが、なんとなく感じ取れるよ。  だから近代的都市防衛のプランは想定から外してる。  スタンダードな案は中世ヨーロッパ的城塞都市化なんだろうけど、砲と魔法の存在をどう考慮に入れるかが課題だよな。  大砲や同等以上の破壊力を持つ魔法があるようなら城塞は逆に不利になったりするからね。  ここは次回ジョーが来る時に持ってきてくれる約束になっている情報に期待するとして、今は増えた人数と増える予定の人口を有効活用する算段をしなきゃだな。
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戦略会議 魔法と聞くとワクワクしない?

 その後、僕らは午後の仕事に取り掛かる。  とは言っても話し合いがそこそこの時間を食ったから、せいぜい日暮れまでの数時間だ。  ジャリはユーミン姉妹を連れて窯に戻る。  ヘレンはアニー、オギンと一緒に今日採った食材の保存食への加工作業。  オギン以外の新入り二人はここで生活する準備、具体的にはテントを張る作業をする。  まだ二軒目の建築中で、まだまだみんなテント暮らしだからね。  僕はルダーと一緒にジョーと打ち合わせ。  次に来る時に用意してもらう必要なものの洗い出しをする。  問題は砲の存在の有無をどうやって聞くか?  あるならいいんだ。  けど、なかった場合「どう説明すればいいんだ?」ってことに無駄に悩んでいるわけ。  それをさらっと解決したのがルダーだ。「ジョーさん。この世界には火薬ってあるのかい?」 って。「火薬?」「ああ、んーん……すげー燃える粉だ」 うわ、すげーざっくり説明した。「ここらじゃ見たことはないな」「そうか」「そんなもんのこと、どうして知ってるんだ?」「ああ、俺には前世の知識があってな?」「ほぅ」「こことは違う世界だったんだが、そこでは色々な場面で使われていたんだ」「作れるのか?」「いや、作り方は知らない。使い方ならそれなりに知っているがな」 さすが、戦中派。「少なくともこの国や俺の故郷ラシュリアナでも聞いた事がない」「そうか……」「……前世な…………」 ん?「ふむ、火薬については調べてみよう」 てな訳で、火薬がないなら砲はない。  って事が判ったわけだ。  で、もう一つの懸念の方は僕が質問する。「あ・魔法ってどんな事ができるんだ?」「どうだろうな? 俺が知ってる範囲だと、火を熾すとか明かりをつけるって魔法は実際に見た事があるぞ」 いわゆる生活魔法っ
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輝け! 空高く

 ジョーたちが村を出た後も村の再建は日常として続いている。  住む場所は人間の基本だからできるだけ速やかに取り戻さなきゃいけない。  多少体制が変わってはいるけれど。  まず、新しく焼きあがったルンカーで新しい窯を作った。  前の窯よりふた回り大きい窯を作った事で、生産スピードが上がった。  粘土質の土でドームを作っただけのものと違って、焼きあがるたびに補修する必要がなくなったのも能率が上がった理由だ。  ヘレンが雑木林に入る時に護衛につくのがオギンの役割として割り振られた。  これによってジャリとジャスの仕事が中断される事がなくなって、これも生産速度の向上につながっている。  ジャスは時々ルダーについて行って畑の管理を分担してる。  もちろん僕もたまに畑には出向くけど。  畑にはジョーのキャラバンから仕入れたデーコンの種などを植えたのでルダー一人に任せるというわけにいかなくなったからだ。  仕入れたのは葉物野菜や根菜なので、収穫サイクルが早い。 「だからと言ってフル回転で畑を使っていたら土が痩せるけどな」 それ以上に休耕地化している畑を耕すのが一苦労だ。  農耕用の動物が欲しいな。  サイズ的にはデヤール辺りが候補にあげられるけど、あれって飼い慣らせるんだろうか?「試してみるか?」 と、言ったのはサビー。  ガーブラと一緒に時々雑木林の中に入って狩をしてくる。  成功率は神様からちょっぴり優遇してもらっているはずの僕よりちょっといい。 …………。 ねぇ、リリム?  僕、本当に優秀にしてもらってるの?「はずよ」 ……はず……ですか?  確証はないんですか?  本当にチート的優遇じゃないんですね……。 もちろん、森の奥の主の話はしているので、彼らも奥へは行かない。  それに家を建てるのが優先なので、彼らも狩に専従しているわけじゃない。  その二軒目の家が完成して、三軒目の縄張りを終えようとした頃に村に新しい住人がやってきた。
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それは実家からの仕送りのように

 指差すだけかよ!  仕方なく僕も彼らのところへ歩き出す。「なるほど、少年が村長やってるって聞いちゃいたけど、本当に少年だな」 口悪いな、ザイーダ。「ジャン・ロイです。一応十五歳」「十五になったから『ハイ、大人です』とはいかないんだよ? 少年」 いちいち一言多いな……まぁ、元服してないからそう言う意味でも間違っちゃいないんだけど……。「ワタシはイラード・タン。この口が悪い女はザイーダ・ベックです。今日からお世話になります」 しっかりした人だ。「こちらこそよろしくお願いします」「早速ですが、荷物を降ろす場所は?」「ああ……」 僕は村に残っている住人を集めてみんなで僕の小屋へ移動する。  ルンカー作りをしていたジャリたちにも手伝ってもらって、小屋に積んでいた炭を一度出し、荷車の荷を小屋の中に運び込む。  目立ったのは書物だ。  いわゆる本の形で綴じられているものは全体の一割くらい。  あとは巻物だった。  その大半が皮紙でわずかに紙と呼べるものが混ざっている。  ここから類推すればやっぱり近代には到達していないようだ。  他には日用雑貨と農耕具。  これはあれだ。  ホルスを農耕動物として使えと言うジョーの配慮があるようだ。 あ・農耕具はしまわなくていいよ。 他に金床や槌、フイゴなんかがあった。  ジャリが目を輝かせている。 …………。 判ってる。  判ってるから。  使わせてあげるよ、いずれ。  その他には斧、鋸、鉈といった開拓必需品と丈夫な縄や袋など。  なるほど便利道具がいっぱいだ。  空になった荷車には炭を載せる。  次回のルンカーを焼く分を残して村に持っていくんだ。  基本的に村で煮炊きに使ってるからね。  今まではここと村とを往復する人が抱えて持って行ってたんだけど、これで手間が省ける。「今度ルンカーを焼いたら、そ
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魔法の恩恵

 宴がおひらきになり、僕は自宅に戻ってきた。 …………。 ぼろっちい小屋だけど。  寝床にあぐらをかいてため息ひとつついたら、久しぶりに薪を囲炉裏に焼べる。  炎が上がって部屋の中が明るくなったのを確認して、僕は書物を漁り出す。  村の復興が始まってからこっち今までほとんど家の中で仕事してなかったし、あんまり気にしてなかったけど、室内の灯りは必要だよな。  村が襲われる前はどうしてたっけ?  ああ、日暮れとともに寝てたかも。  そして日が登るとともに起き出して農作業だった。 …………。 今とほとんど変わってないや。  あれ?  冬の夜長はどうしてたかな?  そんなこと気にもしないで暮らしてたな。「僕も灯りの魔法くらい使えればいいのにさ」 と、愚痴を言っても始まらないかと思いきや。「仕方ないなぁ」 と、天使の声……いやいや、妖精の救いの声が。  リリムがよく聞き取れない声で呪文を唱えると、パッと部屋の中が明るくなった。「すぐ消えちゃうけどね」 イヤイヤ、謙遜しなくていいよ。  魔法が使えるだけですごいことじゃないか。  転生者なんて都市伝説級の存在なんだろ? 魔法使いって。  今日はもう夜も遅いし、明日も早い。  なにがあるのかざっと確認するだけだから。  まだ文字の読めない僕に判ったのは手習い用の五十音的な文字表と地図くらい。  あとはたぶん絵本というか絵物語的な巻物だな。  この辺はたぶん伝説とかの類だと思う。  伝説伝承ってのは大抵子供に語って聞かせる教訓話や歴史的事象だからね。  いわゆる覚えやすい物語に脚色した歴史のお話だ。  あまりに脚色しすぎて現実とかけ離れちゃって教訓が伝わらないものが多いのだけどね。  前世での話だけどここでもそう変わらないだろ。  ってことでまずはこれからってとこだろうな。 …………。 ところでこれを使ってどう覚え
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僕十有五而志于学(僕、十有五にして学に志す)

 ジョーから送られてきた荷物の中には松明はあったけれど、ランプの類いはなかった。  これはこの国にはまだそんなものはないってことなのか、それとも普通には手に入らないほど高価なのか。  油が希少でランプだけあっても仕方ないってのも理由として考えられるよな。  ああ、考えるのは明日にしよう。  寝床で横になるとさすがに肉体労働者。  すぐにぐっすり眠りこけ、あっという間に朝が来た。  僕は日課の水汲みをして、昨日選り分けた文字表だけを持って村へ出勤。  いつもの朝礼とミーティングの時に文字表を広げる。「この中に文字の読める人はいますか?」 すると、案の定最初の七人からは誰も手が挙がらない。  判ってたよ。  田舎の識字率なんてそんなもんだ。  で、新規組五人の中で手が上がったのはなんとびっくり、ザイーダ一人。  こりゃ驚いた。  いや、まったく。「じゃあ、悪いが僕に文字を教えてくれないか」「ほんと悪いね」 ほんと君も口が悪いね。「まぁ、仕方ない。ジョー様とやりとりするのに村長が文盲じゃ話になんないからね」 できればあと一人二人読める方がいいなぁ……よし。「ついでに子供たちも一緒に頼む」「え? 教えてもらえるの!?」「やたー!!」「アニーもやるぅ!」 おーおー、食いつく食いつく。  クレタもカルホもアニーも目がキラッキラだよ。  日本でも小学校に入学するくらいまではみんな勉強大好きだからな。  息子も入学前にひらがなカタカナ覚えてた。  すぐ嫌いになるんだけど。  あれは教え方の問題だよな。  学習指導要領ってのがびっくりするくらい子供達から学習意欲を奪っていくんだ、きっと。  僕も歴史と国語以外は嫌いで嫌いで仕方なかった。  特に英語が駄目だったなぁ。  でも、社会に出てから必要に迫られて日常会話レベルなら普通に話せるようになった。  
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