All Chapters of こんなに好きなのに、伝わらないのなら――: Chapter 51 - Chapter 60

98 Chapters

弟の悲しみ

次の日、辰之がいるクラスに急いで向かった。教室の扉を慌てて開けたら箱崎が素早く駆け寄り、しょんぼり顔で声をかけてくれる。「あ、黒瀬先輩。一歩遅かったです」「やっぱりな。授業がなかなか終わらなかったんだ」 中休みの短い時間だが、間違いなく若林先輩が辰之の教室に顔を出すと予想したからこそ急いで出向いたが、無駄足に終わってしまった。 昨夜、辰之とのやり取りのあとに、LINEで若林先輩に連絡した。もうこれ以上辰之に手を出さないでほしいことをお願いしたが、そのメッセージは既読スルーされ、未だに返事もない。「俺も一応、黒瀬を止めたんだけど、おまえには関係ないの一点張りで突破されちゃいました」「辰之はなにもわかってないな。友達として、こんなに心配してくれてるっていうのに……。箱崎、ありがとな」「黒瀬は前回予鈴が鳴ってから、教室に戻って来てます。だからこのフロアのどこかに、若林先輩と一緒なんだと思いますけど探しますか?」 肩を落としながら教室を出た俺に向かって、箱崎から提案された言葉。それに反応して振り返り、返事をしようとした矢先だった。視線の先に顔を赤くした辰之が、教室に戻ってきた。若林先輩はそんな辰之の後ろ姿を、ニヤニヤしながら見送る。 相反するふたりの態度が気になったが、それどころじゃない。「辰之っ!」 足早に歩いて辰之の躰を抱きしめる。なにかされていないか心配で、細い背中を無意味に擦ってしまった。「大丈夫か?」 屈んで顔を見ようとしたら、思いっきりそっぽを向かれた。こんなふうに今まで拒否されたことがなかったゆえに、頭を殴られたようなショックが全身を貫き、抱きしめた腕の力が緩む。それを見越したのか、誰かの手が辰之から俺を引き離した。「辰之くんはお兄ちゃん離れをしたんだ。人目のつくところで、堂々とイチャつくなって」 若林先輩は辰之の腰を抱き寄せながら、自分の顔を辰之の頭に乗せて、仲の良さを見せつける。「辰之、おまえ――」「僕は若林先輩と付き合うことにしました。きっかけはどうあれ、これでよかったんです」「わかっただろ。LINEでぐちゃぐちゃ文句を言われる筋合いはないってことさ。黒瀬、邪魔すんなよ」
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弟の悲しみ2

(邪魔すんなよって、どうしてこんなことになったんだ? だって辰之は俺が好きなはずなのに――) そう考えついた瞬間、昨日叫ばれた言葉が脳裏を駆け巡った。『兄貴なんて大っ嫌いだ!!』 それまで、見たことのないくらいに怒っていた辰之。目を血走らせて俺を睨みあげ、怒りにまかせて大きな声を出した姿に、俺はひゅっと息を飲んで戦慄くしかなかった。「辰之くん、また逢いに来るからね」 腰を抱き寄せていた手を放した若林先輩が話しかけると、なぜだか辰之はぎゅっと両目を閉じながら、利き手で口元を押さえた。しかも顔が、さっきよりも赤くなっている。「辰之おまえ、体調がよくないんじゃないのか?」「ちがっ…そんなんじゃな、いぃっ!」 あからさまにびくんと躰を震わせた辰之に駆け寄ろうとしたのに、一歩早く若林先輩が慌てて支える。「俺と離れたくなくて、そんな顔してるんだもんな?」「そう、です……。寂しくて」 肩で息をしつつ俯きながら答える辰之は、いつもの様子とは思えなかった。「辰之……」 俺と目を合わせず若林先輩に躰をあずける姿は、まんま恋人同士に見えた。なにか声をかけて二人を引き離したいのに、言葉が宙に舞う。「若林先輩っ、黒瀬を保健室に連れて行ったほうがよくないですか? 顔が赤いのって、熱があるのかもしれないですよね」 横にいた箱崎が、緊張感を含んだ声で説得をはじめる。「辰之くんの顔が赤くなってるのは、大好きな俺の傍にいるせいなんだよ。さっきまでそこで仲良く抱き合っていたし」 若林先輩が辰之の頭を撫でたタイミングで、廊下に予鈴が響き渡った。「その証拠に辰之くんが教室に戻れば、顔色はいつもどおりになるから。名残惜しいけどじゃあね」 わざと俺に体当たりしてから階段を降りていく若林先輩の行動に、自然と苛立ちがつのった。「黒瀬先輩も早く教室に戻らないと……」 箱崎に声をかけられて、やっと我に返る。己の中に渦巻く負の感情を、両手を握りしめながらやり過ごしつつ辰之に視線を送ると、逃げるように教室に行ってしまった。「黒瀬の様子が変だったら、保健室に連れて行きますので安心してください」「箱崎助かる。昼休みにまた顔を出すから」 しっかり者の後輩に頭を下げて、慌てて教室に向かう。だが気持ちは辰之のことが心配で、授業がまったく身に入らなかったのだった。
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弟の悲しみ3

*** 俺を嫌いと言いきった辰之が、若林先輩と恋人同士になった。それは兄弟よりも深い関係――本人が望んでその関係になった以上、若林先輩が言ったように、兄である俺が文句を言うのはお門違いなのかもしれない。(頭では理解してるのに、胸の中のモヤモヤが晴れない。ふたりが並んでるところを想像しただけで、さらに負の感情が増えていくなんて、わけがわからないな……) 辰之の好きという気持ちから晴れて解放されたというのに、いきなりそっぽを向かれた今、イライラや見えない不安が胸の中をせめぎ合っていた。 他にも気がかりなことは、怒鳴りながら大嫌い宣言をしてから、俺の顔を辰之がまったく見なくなったことだった。 俺の部屋で肉体関係になった次の日、俺から辰之を避けていたが、あからさまに毛嫌いする俺の行動を把握しようと、いつも以上にしっかり見ていた気がする。恋慕を含むまなざしで、逐一監視するように俺を眺めていたというのに――。「辰之の視界に俺が入らないだけで、なんでこんなにも気になってしまうんだろ……」 お昼休み、頬張るように弁当を食べて、辰之がいる3階まで移動した。教室にある2枚の扉のうちの1枚、後ろの座席側にある扉から中の様子をうかがってみる。 箱崎や仲のいいクラスメートと顔を突き合わせて、和やかに弁当を食べる姿がそこにあった。中休みとの違いに、ほっと胸を撫で下ろす。(――よかった。いつもどおりの辰之に戻ってる) あとはここに現れるであろう、若林先輩と話し合いをしなければと、気合いを入れかけたときだった。耳に聞こえる階段をのぼる靴音で、導かれるようにそこに視線を飛ばした。 片手でなにかを放り投げながらフロアに現れた若林先輩とブッキングした瞬間、苛立ちがふたたび躰を支配する。「なんだよ。黒瀬がここで待ち伏せしてるとか、そんなに俺に逢いたかったのか?」 若林先輩が放り投げていた小さな物体についてるスイッチから、カチッと音が鳴った。「おっとっと! 黒瀬の顔を見た衝撃で、思わず押しちまった!」 告げられたセリフの意味がわからず、眉間にしわを寄せながら若林先輩の手元を見つめた。「黒瀬、コレなんかよりも、教室を覗いたほうがいいと思う。辰之くんが今現在どんな状態になっているか、ちゃんと確認すれよ」
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弟の悲しみ4

「辰之は友人たちと、弁当を食べてましたけど……」「だったら口に入れた物を、盛大に吹き出してなきゃいいけどな」 若林先輩が告げた不吉な言葉で、教室の扉に慌てて張りつく。 窓側の席にいる辰之は口元を押さえながら、お腹も押さえている姿がそこにあった。心配そうにした友人たちがオロオロして机を取り囲み、箱崎が辰之の背中を撫で擦って、なにかを話しかける。「若林先輩、これはいったいどういうことですか?」「どうもこうもないって。辰之くんがバイブを入れてくれと、俺にお願いしたんだけど?」 肩を竦めて笑いながら説明する若林先輩の手元から、急いでスイッチを強奪した。バイブをオフにしようと、小さな機械を素早く確認してみる。「電源っ、電源はどこだ?」 小さな赤いランプが点灯したままだった。多分、入りっぱなしになっているのかもしれない。電源を探してる間に、人差し指が小さいボタンに触れてしまった。「あーあ。それはバイブの振動が、一番大きくなっちゃうヤツ~!」「若林先輩お願いです、電源を切る方法を教えてくださいっ!」 必死に懇願する俺に、若林先輩は床を指差してニヤリと微笑んだ。「だったら頭を下げて頼めよ。ちゃんと手をついてな」 迷うことはなかった。居ずまいを正しながら廊下で正座し、手をついて頭を床に擦りつける。「若林先輩お願いですから、電源を切る方法を教えてください」「ぁあ? 聞こえないなぁ?」「お願いですっ! 電源を切っていただきたいです。早くしないと辰之が……頼みますっ!」 ちゃんと聞こえるように顔だけあげて、腹から大きな声を出した。「黒瀬が持ってるそれ、ダミーだから」「えっ?」「本物はこっち。おまえがオフしてあげろ」 手元に投げて寄こされたそれを慌てて拾い上げ、赤いボタンを押して電源を切ることに成功した。ほっとして安心したら足が絡まり、すんなり立つことができず、よろけながら教室の扉に手をつく。「辰之……、たっ、辰之!!」 渾身の力を込めて扉を開け放ち、弟の名前を大声で呼んだ。それにいち早く反応してくれたのは箱崎だった。「黒瀬先輩、突然黒瀬の具合が悪くなって」
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弟の悲しみ5

深呼吸を数回して気持ちを落ち着かせてから、足早に辰之の傍に駆け寄った。「原因はわかってる。俺が排除したからもう大丈夫だ。とりあえず辰之を借りてくな」 机に突っ伏した辰之の上半身を起こして横抱きにし、教室の外に連れ出す。(こんなにぐったりした様子だと、自分でバイブを取り出すことは無理だろうな。保健室は先生がいるだろうし、校内でふたりきりになれる場所は――)「おい、黒瀬っ」 教室から廊下に出た途端に、若林先輩に呼び止められた。両腕の力を込めて、自分の上半身に辰之の躰を密着させる。目の前にいる苦手な先輩に、大事な弟を絶対に渡さない気持ちを込めて抱き直した。「若林先輩、なんですか? 急いでるんですけど」「おまえの中にある常識は、俺にとっては非常識になる。意味わかるか?」「俺の中にある常識……?」 まるで問答のようなセリフがきっかけとなり、進みたい足が廊下に貼りついた。俺の肩に顔を寄せて俯かせる辰之の体調が気になったが、若林先輩の言葉に耳を傾ける。「男同士だから、兄弟だから恋愛をしちゃダメって、おまえは考えてるだろう?」「はい、そうですけど」 堂々と問いかけをする若林先輩に、小さな声で返答するのがやっとだった。まるで、自分の器の小ささを指摘されたみたいな気分に陥る。「相手をそんな関係で線引きして、愛してくれる気持ちを否定することは、すっげぇ失礼だと俺は思うんだ。ひとりの人間として見てやらないと」「若林先輩……」「俺はそういう考えがあるから、ゲイだとカミングアウトした。もちろん差別だってある。だけど俺は好きなものを好きだと、胸を張って言いたい。辰之くんが好きだって」 若林先輩のまなざしの先には、俺が抱きしめる辰之に注がれた。付き合ってると宣言している以上、辰之を若林先輩に引き渡したほうが本当はいいのかもしれない。そう思う一方で、大事な弟を渡したくない気持ちが勝ってしまい、その場に立ち尽くしながら口を開く。「……好きな相手にバイブを入れるなんて、普通はしないと思いますよ」「さっきも言ったろ。それは辰之くんが望んだことだって。ひとえに、おまえに気にしてもらうためなんだ」
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弟の悲しみ6

(――俺に気にしてもらうため?)「好きなヤツと一緒にいれば、自分を見ていないことくらいわかるさ。俺の顔を突き通して、違う誰かのことを想ってるってな」「でも俺は辰之に、大嫌いって言われてて……」「嫌いきらいも好きのうちっていうだろ。黒瀬はそんなことも知らないのか」「だけど――」「しかも大嫌いと言われたんだったら、大好きになるよな。あーあ、マジで羨ましい」 語尾にいくに従い、震え声になった若林先輩に、どうにも言葉をかけづらい。まぶたを伏せながら、直視される視線を外した。「黒瀬急ぐんだろ、さっさとどこかに行けって」 突然の大きな声に助けられたので、若林先輩に背を向けながら廊下を駆け抜けた。「兄貴……」 走る振動で意識が戻ったのか、辰之が掠れた声で呼びながら両腕を俺の首に絡める。「辰之、もう少しだけ我慢してくれ。1階にある、バレー部の部室に行くから」「兄貴ごめんね。僕は」「いいから。ぜんぶわかってるから。しっかり俺に捕まってろよ」 ひとりの人間として辰之と向かい合う――若林先輩のアドバイスが、ずっと心に引っかかったままだった。兄弟じゃなく、ひとりの男として辰之を見たとき、自分の気持ちの変化を感じ取ろうとしてみる。 そこに答えがあるような気がしてならない――。
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弟の悲しみ7

*** バレー部の部室に到着し、扉にしっかり鍵をかけてから、中央に設置してある長椅子に、辰之の躰を静かに置いた。「辰之つらかったろ、大丈夫か?」 顔を覗き込んで話しかけると、瞳を細めながら首を横に振る。「兄貴が駆けつけてくれたから、平気…だよ」 辰之の顔を覗き込んだのに、なぜだか視線が絡まなかった。どこかぼんやりとしたまま、荒い呼吸を繰り返す。「バイブのスイッチは切った。もう振動しないはずだ」「兄貴が切ってくれたの?」「ああ、若林先輩が渡してくれた。おまえがオフしてやれって」 スラックスのポケットから電源を取り出し、辰之に見せてあげた。「あのさ、兄貴……」「わかってる。俺がバイブを取ってやるよ」「わかってない。それじゃダメなんだ」 辰之は俺の左手首を掴み、下半身に導いて硬くなったモノにぎゅっと押しつけた。「僕は前だけじゃイケない躰になってる。バイブで振動させないと、コレはおさまらないんだよ」「おさまらないって、そんな――」「兄貴が好きすぎて大きいのがほしくて、エッチな躰になっちゃった」 下半身を押しつけられた左手を慌ててパーにして、接触しないようにほどこした。それなのに辰之は腰をあげて上下に動かし、てのひらに擦りつける。「とにかくバイブをそのままにするのは、絶対躰に良くない! おまえが反対しても取るからな!」 掴まれた左手首を強引に振りほどき、辰之のスラックスのベルトを外して下着ごと一気に脱がせた。「んっ!」 電気をつけていない薄暗い部室の中に晒される、カタチの変わった辰之の下半身にギョッとしつつも、いつでもイケるようにと箱ティッシュを傍に準備する。バイブを取り出すときに指を突っ込む刺激で、達するかもしれないと思ったから。「辰之、恥ずかしいかもしれないが、うつ伏せになって尻を突き出せ」「兄貴、やっぱりバイブを振動させて。このままじゃつらいよ」「駄目だ、俺の言うことを聞けって!」「でも……」「俺が辰之をイカせてやる」 その言葉で辰之は素直に、指定した格好になってくれたので、意を決して右手人差し指を尻穴に突っ込んでみる。指先がなにかの突起に触れたで、それを使って引き出そうと試みた。「ぁあっ…お、奥にいっちゃう」「悪い。ちょっとだけ押し込んだ」
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弟の悲しみ8

焦って奥に押してしまったことなれど、スムーズに動かせるのがわかったので、思いきって突起に指を引っかけ、そのまま手前に引いてみる。「んあっ、兄貴…その動きっ、すごく感じちゃうよ」「そんなつもりはないって。頼むから、なるべく力を抜いてくれ。締められると引っかかって、出るものが出ない」(若林先輩ってば、取り出すときの苦労を考えずに、奥に押し込んだに違いない)「うう~、難しい……」 指先に力を込めてズルズル引っ張ること数秒後に、なんとか取り出すことに成功した。「よく頑張ったな、辰之」「ハァハァ……。こんなに力を抜くことに集中したのははじめてだよ」「これに懲りたら、自分からバイブを入れるなんてするんじゃないぞ」 うつ伏せのまま横たわる辰之を抱き起し、両腕でぎゅっと抱きしめてやった。「兄貴……」 「ご褒美をやるよ。目をつぶれ」 俺からキスされると思ったのか、辰之の大きな瞳が期待に潤み、嬉しそうな表情を浮かべた。そして素直に目を閉じる。 すでに硬く反り返った辰之の肉棒が、俺の眼前でびくんっと脈打った。先端は透明な我慢汁でてらてらと光り、充血した亀頭が熱を帯びている。(……くそ。こんなものを俺が……) 一瞬の躊躇を振り切り、俺は口を開けて弟の熱い肉棒をずぶりと咥え込んだ。「んあっ……!?」 辰之の腰がびくんと跳ね、甘い悲鳴が漏れた。俺は舌を這わせ、先端のくびれや裏筋をねっとりと舐め回す。唇を窄めてカリ首を強く吸い上げながら、じゅるっ……じゅぽっ……と卑猥な水音を立てて頭を前後に動かした。「あぁんっ! それ……気持ちいいっ……!」 弟は大胆に両足を大きく広げ、俺の頭を抱え込むように腰を小刻みに振り始めた。熱く硬い肉棒が俺の口内で脈打ち、舌の上に苦味と甘酸っぱい先走りが広がっていく。「あっ、兄貴が……俺のち〇ぽをフェラしてくれるなんて……夢みたい……ンンっ!」 裏筋にねっとりと舌を這わせ、尿道口を舌先でほじくりながら、ゆっくりと喉奥まで咥え込む。じゅるるっ、れろれろっ……と音をわざと大きく立ててしゃぶり続けると、辰之の喘ぎ声がどんどん高くなっていった。「あっあっあぁ……! 宏斗兄さんんっ……! もっと、もっとシて……俺のち〇ぽ、美味しくしゃぶってぇ……!」(コイツ……本気で感じてる時に、一人称が変わる癖があるな……) 上目遣いに辰之の
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弟の悲しみ9

「んぅっ……んっ、美味いよ……辰之が感じてるのが、舌にしっかり伝わってくる。イヤラしい汁が、いっぱい溢れてくる……」 俺は弟の裏筋の根元から先端に向かって、舌先をスーッと長く這わせた。びくんっと肉棒が跳ね、尿道口から新たに透明な我慢汁がにじみ出てくる。「ひゃぁん♡ それ……ヤバいっ! あぁっ……!」 「あとはどこが感じるんだ?」 わかっていながら、わざと左手で熱くなった玉袋を優しく揉みしだきながら質問を投げかけた。辰之は腰をくねらせ、鼻にかかった甘ったるい声で即座に強請ってきた。「ああっ、あ……ああぁん♡ お尻も……触ってほしいっ……バイブを取ったときみたいに、兄貴の指で……ごしごし抉って、かき回してほしい……」 その淫らで恥知らずな言葉に、胸の奥がカッと熱くなった。 俺は無言で辰之の上半身を押し倒し、ベッドに仰向けにさせた。「うぅんっ!? 兄貴……?」 突然のことに狼狽した辰之が、瞬きを繰り返しながら俺を見つめる。俺は冷たい声で吐き捨てた。「それ、若林先輩にされて気持ちよかったから、俺にもしてほしいだけだろ」 無性に苛立っていた。若林という名前を出すだけで、胃の底が煮えたぎるような嫉妬が込み上げてくる。俺は弟のブレザーのボタンを乱暴に外し、ネクタイを引っ張って引き剥がすと、ワイシャツのボタンを荒々しく外していった。「アイツと何度も寝てたんだろ。そのたびに辰之は、若林の手でとことん感じさせられて、喘ぎまくってたに違いない」 露わになった白い胸と腹に、散らばった赤いキスマークを指先で一つずつなぞった。指が触れるたび、辰之の身体がぴくんぴくんと敏感に跳ねる。「わっ、若林先輩にヤられたのは……音楽室のあのときだけだよ……。抱かれるか、バイブを入れるかの二択を……選ばされたんだ……」 「なんだよ、それ……」(好きな相手にそんな選択をさせるなんて……若林は一体何を考えているんだ……) 驚愕していると、辰之が悲しげに目を細めて俺を見つめた。「若林先輩に抱かれないために……俺はバイブを入れる方を選んだ。理由は、兄貴以外にこの身体を触られたくなかったからだよ」 「……辰之は、俺のこと——」 「好きだよ。大好きだよ。兄貴以外、誰かを好きになんてなるわけないじゃないか」 弟の声は震えながらも、ひどく真っ直ぐだった。「大嫌いって言われても……
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弟の悲しみ10

 嫌われていなかったことがわかって内心で嬉しかったのに、若林先輩と関係を続けていた辰之のことが、どうしても許せなかった。「それでも尻には触ってやらない。絶対に……。俺の口だけで、辰之をイカせてやる」 若林ができなかったことを、俺がやってのけてやる。そう思うと妙に燃えてきた。俺は辰之の腰骨を優しく押さえつけながら、じゅぽじゅぽとわざと大きな水音を立てて頭を激しく上下させた。「あ゛っ……あ、あ、ッひィ♡ 宏斗兄さんっ……!」 口の中で辰之の肉棒が一気に質量を増し、血管が浮き上がってびくびくと暴れ始めた。そろそろ限界が近い。 俺は空いた左手で弟の左胸の乳首を摘まみ、強く捻りながら転がしてやる。確かここが一番感じるはずだ。「ふ、うぅ゛う……う~~っ! もっ……出る、出ちゃうよ……! 離れて……あ、兄貴の口の中に……イぐっ、イぐうぅっ!」 辰之は離れてと言いながら、逆に俺の頭を抱え込むように腰を激しく前後に振り立て、喉奥めがけて肉棒を突き入れてくる。苦しくて息が詰まりそうだったが、俺はさらに喉を締め付けるように咥え込み、舌をねっとりと絡めながら頭を前後させた。 瞬間、口内に熱く苦い精液がぶわっと広がった。「イってるからぁあ……! あ゛っ、やっ……止まってぇ……むり、らからぁあ゛……ッ!」  勢いよく飛び出す精液を、俺は最後の一滴まで吸い上げ、舌で丁寧に絡め取った。濃厚でねっとりとした味が舌に広がり、喉の奥に流れ込んでいく。「ゃ、や゛ぁ……兄貴っ……見ないで……見ないれ゛、ぇ……!」 射精が収まった後も、俺は弟の肉棒を口からゆっくり引き抜きながら、手で根元から先端まで激しく扱き続けた。敏感になりきった亀頭を親指で重点的に擦り、尿道を圧迫するように刺激する。 辰之は顔を真っ赤にし、両足をばたつかせながら全身を激しく痙攣させた。「ずっと……いっへう゛ぅッ……! とま、らな……あ゛あぁあ゛ッ!」 「辰之、もっともっと気持ちよくなれ。そんなお前が、俺は好きだ!」 俺は弟の痙攣する上半身に片腕でしがみつき、耳元に顔を寄せて熱く囁いた。「ああ、辰之が好きだよ。可愛すぎて……誰にも渡したくない!」 「うぅれしぃ……宏斗兄さ……俺もしゅき♡ だからもぉ……ち〇ぽゴシゴシやめてぇっ……!」 「俺の手の中でもっと感じて。辰之を、もっとイカせたい」 「もうや
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