「私ね、あの雪の日の翌日から夫に監禁されたの……」 結葉が一息に告げたら、想が息を呑んだのが分かった。「想ちゃんも気づいたよね? これは、そのとき足枷を付けられてた痕」 足首をさすりながら言ったら、想が思わず、と言った調子で腰を浮かせて苦しそうに眉根を寄せた。「結葉、それって俺がっ……!」 旦那を牽制したせいだよな!?という声が聞こえてきそうで、結葉は慌てて想の言葉を遮る。 あの雪の日、想は結葉を心配して夫の偉央に意見してくれた。 それが、偉央を焚き付ける火種になったのではないかと思ったんだろう。 だけど、あの直後、偉央はちゃんと結葉の訴えを信じて怒りを収めてくれたことを、結葉は覚えている。 だから、偉央を壊す決定打になったのはそれじゃない。 きっと、一度は信じようと思った結葉が、偉央を裏切ったと思わせてしまったあのカップたちこそが真の原因なのだ。 だから――。「想ちゃんのせいじゃないよ? 全部私が蒔いた種だから。――きっと言いたいことは沢山あると思うけど……お願い。最後まで……黙って私の話を聞いて?」 言って、じっと想を見つめたら、こちらに半身乗り出していた腰を落ち着けて、想が一言「……分かった」と答えてくれた。 偉央には言えなかった、「私の言葉を聞いて欲しい」と言う意思表示が、想にはすんなり出来てしまえたことに内心驚いた結葉だ。 きっと想がまとうオーラが、結葉を威圧してこないからだろう。 結婚して程なく始まった、夫からの精神
Dernière mise à jour : 2026-08-19 Read More