「なにがおかしいの!」 瑠理子は堪らず百合絵に噛みついた。しかし彼女は答えない。代わりに取り巻きの令嬢が口々に叫ぶ。「言い訳ばっかりして」「百合絵に謝りなさいよ」「ほら、早く」 くすくす、と嘲笑う令嬢たち。 瑠理子はキッと彼女たちを睨み、反論した。「私は百合絵お姉様から、直之さんを奪ったりしてないし、招待状も偽造してない!」「それで?」「淳とも、あなたたちが言うような関係じゃない」「へえ」 瑠理子は宣言した。「だから、私は何も悪くありません」 しん、と会場が静まった。 ようやくわかってもらえると安堵しかけたが、瑠理子の反論は却って令嬢たちの心を刺激した。「生意気」「何、その態度」「こんなに百合絵が庇ってくれてるのに」「恩知らず」「謝れば済む話でしょう?」 令嬢たちに詰め寄られた。「嫌。私は悪くないもの」 しかし瑠理子は、頑なに譲らない。「は? まだ言うの?」「していないことを、認めるつもりはないわ!」 その言葉が。相手の癇に障った。 顔を歪めた令嬢のひとりが、いい加減にしなさいよ、と呟いた。 突然、肩を強く押され、瑠理子の身体が大きくよろめく。「きゃ……!」 辛うじて倒れずに踏みとどまったが、その様子を見て誰かがまた笑った。「危ないわね」「転んで床を傷つけないでよ」「もう帰ったら?」「帰る前に謝りなさいよ」「百合絵と御堂さんに」「あんたみたいなアバズレ、相
最終更新日 : 2026-09-24 続きを読む