ポールが私の腕を掴んで強引に引きずった。「来い!」「い、いたっ。やめっ——!」 すごい力だ。 抵抗したくても力の差がありすぎてどうにもならない。 ベッドから引きずり降ろされた。「離して……!」「黙れ……立てよ」「どうするのよ!」「帰るんだよ、殿下の所に」「はあ……?」 冗談じゃない! 私は必死で座り込んだ。「嫌よ。そもそも、無理に決まってるじゃない。すぐにブレイク様が気付いて——!」 いや、こいつも一応貴族の子息だ。それなりに準備をしているのかもしれない。連れてきた王国騎士をすべて動かせば、ちょっとした小競り合いどころか、小規模な戦のような事にはなってしまうんじゃないだろうか。 そう思うと血の気が引いた。 引きずって部屋を出ようとされる。「おい、動けよ。羽に穴を開けられたいか?」 こいつ、私の羽が弱点だって知ってるから……。 羽は……それだけは恐い。 絶望的な気持ちで、重い足を奮い立たせた。 どうしよう。そういえば妙に廊下が静かだ。どんな手を使ったのか、人がいなくなってる。 このまま、こいつに連れ出されてしまうのか……。 そう思ったら、廊下からバタバタと足音がする。「ナノリア!」 ブレイクだ。 その声に泣きそうになった。 瞬間、強く腕を引かれて、窓の方へ引っ張られる。「くそっ、どうして……お前か!」 パウラは緊張した顔のまま言った。「おかしいと思うと伝言しました。まさかご本人がこんなにすぐ来られるとは」「パウラ……」 すごい有能。 足音が部屋まで来て、ブレイクが顔を覗かせた。その顔と目が合って、ほっとし
ปรับปรุงล่าสุด : 2026-09-12 อ่านเพิ่มเติม