笑っている場合ではない。 しかし、以前ならこんな軽口を聞く余裕もなかっただろう。 「オスカー様」 「はい」 「優先順位は?」 オスカーの表情が、すぐに実務のものへ戻る。 「最優先は、ノルヴァルト公国への謝罪文草案です。大使館からは、正式晩餐会の延期は取り下げないが、王宮側の説明を待つとの返答が来ております」 「期限は?」 「本日夕刻までに第一草案。明朝、王弟殿下の確認を経て、明後日までに大使館へ」 クラリスは頷いた。 「次は?」 「神殿への冬季配分内示。フィオナ司祭より、薪契約は仮押さえ済みとの連絡がありました。ただ、正式な金額がまだです」 「財務院は?」 「渋
Last Updated : 2026-08-16 Read more