『明日、家に来なさい。話があります』里香との遭遇から2日後。おかんからLINEが来た。何これ。文面ちょっと怖いんですけど。俺、特に何もやらかしてないはずだけど。放置する方が怖いから行くけどさ。久しぶりに実家に帰った俺を迎えたおかんは、神妙な顔で俺に数枚の紙を見せた。「何これ?」「まあ、読んで」【許さない許さない許さない許さない許さない許さない……】【速水くんは私の彼氏です。裏切るなんてありえない】【速水くんが愛してるのは私】【速水くんの彼女はあんな女じゃない。私なの】手書きのA4の紙に延々と綴られた文字に、俺は人生初の貧血を起こしかけた。「心当たり、あるんだよね?」「あ、ああ……」駄目だ。目の前がチカチカする。ダイニングの椅子に座ってなかったら、とうの昔に卒倒していただろう。「だいぶヤバそうな相手ってのは確実だね」「ああ……」おかんの言葉に、俺は辛うじて言葉を発した。「で。どうすんの」「どうするって……言われても……」こんなの見せられて。頭がまともに働くわけないだろう。「気持ちはわからないでもないけどさ。早急に手を打っておかないと。相手の子、あんたの彼女のこと知ってるの?」無言で頷いた。何せ、ももちゃんが横にいる状態で物を申したからな。「それはだいぶ……まずいなあ」難しい顔をしたおかんは、おもむろにスマホを取り出した。どこかに電話をかけているようだ。警察だろうか。結構怖い思いはしているが、大事にしたくないのが本音なんだけど。「──お久しぶり。あのね、ちょっと相談したいの。……うん、そう、朔《さく》ちゃんに」……朔兄《に》ぃ?朔兄ぃとは、俺の歳離れた従兄弟だ。妹の梨愛《りあ》さんは密かに俺の初恋……いや、初恋はももちゃんだけど。でも多分、人生で初めて憧
آخر تحديث : 2026-10-13 اقرأ المزيد