ギムレットが領地につきスクロールを設置した次の日。キリアがテレポートでやってきた。 長閑な田舎で何もない。 辺境に近い為住人も疎らだ。 アマリリス伯爵家の収入は王家からの維持費とたまにある回復魔法の依頼費だ。 去年からキリアの莫大な給金が入ってきてるが、長年の質素倹約を貫きキリアの給金には殆ど手をつけてない。 馬鹿な男の慰謝料も半分は残っている。 新しい領地も人は少ないく農業地で王家の兵士達が護ってきた。 新しい騎士団を作る事と、辺境伯に騎士団が出来るまで護ってもらうように交渉すること。 こちらからはポーションや回復魔法と食料を交渉材料にする。 ギムレットは部下に作らせた契約書を確認し深い溜息を吐いた。 回復魔法を使える者は元々大人しく優しい性格の者が多い。 攻撃魔法使いや騎士や兵士達はどちらかというと激しく、攻撃的な性格が多い。 その当主なら真反対の性格であり、現辺境伯はギムレットと同じ年で学園でも関わりのない関係だった。 現辺境伯の息子夫婦は他界してギルバートと同じ年の息子が1人いると言う。 辺境伯とギムレットはまさに陰と陽。 辺境地を護る兵士達が怪我したり亡くなったりと目の当たりにしてきた現辺境伯は学園時代にギムレットに「役立たず」と言い放った。 魔法は使えば魔力を使う。 辺境地の兵士の治療は人数が多すぎて、傷も深い。 30年前のスタンピートで当時学園生だったギムレットも呼ばれた。 辺境地の兵士や王家の兵士達達が大勢スタンピートにあたり、怪我人も死者も大勢いた。 まだ若く言っても仕方ないとわかっていても、もっと魔力量があれば。 上級魔法を使えればとギムレットもギムレットの両親も悔しい思いをしていた。 それは現辺境伯も同じだった。 ただその思いのほかに、もっといい武器やいい防具そして自分が強ければと・・・・。 勿論スタンピートにあたった兵士やその家族も。 現辺境伯の当時の言葉は八つ当たりであり、やるせない気持ちだったりで抑えきれずに出た言葉だった。 今でもあの言葉はギムレットの深い傷だ。 幸い言われたのはギムレットだけだった。 回復魔術師として呼ばれた両親や親戚達には聞かれず、言われずにすんだ。 学園を卒業すると王都に留まり、領地に戻ったがイリスや
最終更新日 : 2026-10-06 続きを読む