魔法少女まどか☆マギカ'の美樹さやかは、最初は明るく活発な印象を与えるキャラクターだ。しかし彼女の物語は、理想と現実の狭間で苦悩する青年期のメタファーとして深く刺さる。
自分を犠牲にしてまで他人を救おうとする彼女の行動原理は、
一見すると自己犠牲的な美徳に見える。だが、それが徐々に彼女を追い詰め、やがて自分の信念さえ見失う過程は痛ましいほどリアルだ。特にソウルジェムの濁りが進行するシーンは、精神的な蝕まれ方を視覚的に表現した秀逸な演出と言える。
最終的にさやかが辿り着いた結末は、ある種の悟りにも似ている。彼女の成長とは、無邪気な理想主義から、もっと複雑な現実認識へと移行するプロセスだったのかもしれない。