灰燼の先に咲く、私の夏婚約から七日目、恋人の高橋悠真(たかはし ゆうま)はガンを患う忘れられない人である伊藤美咲(いとう みさき)と結婚すると言い出した。
私、浅野夏美(あさの なつみ)が首を縦に振らないでいると、彼は毎日のように私に身を引くよう説得してきた。
結婚式の前日になってようやく、一通の結婚招待状が届いた。
私たちの結婚計画は、新婦をすり替えて予定通りに進められていたことに、私はそこで初めて気がついた。
彼は最初から、私の気持ちなどこれっぽっちも考えていなかったのだ。
この瞬間、彼への思いは完全に冷めきった。
だから私はプロポーズの指輪を投げ捨て、連絡先から彼に関するすべてを完全に消去して一切の繋がりを断った。そして彼の結婚式当日、国際航空プロジェクトへと参加した。
それ以来、二度と会うことはなかった。