アビダルマの思想と現代心理学の接点を探ると、心の働きを分析する方法に驚くほどの類似性が見つかります。特に『アビダルマコッサ』で説かれる心所(心の構成要素)の分類は、現代の認知行動療法におけるスキーマ分析に通じるものがあります。
例えば、貪欲や怒りなどの煩悩を詳細に分解する手法は、ネガティブ思考パターンの認知再構成に応用可能です。マインドフルネス療法も、アビダルマが重視した『念(サティ)』の概念とほぼ同一と言えます。仏教が2500年前に気づいていた心のメカニズムを、現代科学がようやく追いつきつつある状況は興味深いですね。