映画の中で「一つの目」が国家的な権力や監視を象徴する類の扱われ方をしている例として、'The Lord of the Rings: The Two Towers'におけるサウロンの“眼”の描写がまず思い浮かぶ。あの鋭く燃えるような一つ目は物理的な単眼とは違って、意思と視線の暴力性を視覚化している。画面に映るだけで周囲を萎縮させ、登場人物の行動に影響を及ぼす力を持っているのが印象的だ。
幼い頃に見たストップモーションの奇跡は、今でも時折思い出す。'The 7th Voyage of Sinbad'に出てくるサイクロプスの登場シーンは、骨太の怪物造形と動きが合わさって、単眼というモチーフを生々しく刻み込んだ。あの一つ目が画面でぐるりと動くたびに、子ども心にも「見られる/見つかる」という恐怖と驚きがダイレクトに伝わってきた。