考えてみると、
寝取る設定を書きたいときにまず優先すべきは“被害者の感情”の扱いだと思う。安易に扱うと読者にも登場人物にも深い傷を残しやすいジャンルなので、感情の変化を丁寧に描くことが必要になる。
僕は現実の人間関係で抱く痛みや嫉妬を持ち込むつもりで文章に向き合う。単に“
寝取らせた”という展開だけで終わらせず、どうしてそうなったのか、当事者それぞれの心理的な理由や葛藤を積み重ねる。これがないと作品が浅く見えるし、読者の共感も得にくい。
もう一つ大事なのは明確な警告表示だ。ネタバレ以前に「NTR」「感情的損傷」「非同意要素の有無」などを先に示すことで、読むかどうかを選べるようにする。過激な事例として有名な作品である『School Days』を参照に、展開のエスカレーションや暴力描写の扱いには特に気をつけたほうがいい。自分の筆力で丁寧に掘り下げるか、意図的に曖昧にするのかを決め、それに合わせて読者への配慮を怠らないことが肝心だ。