あの鮮烈な羽の表現をどう詰めるかでコスプレの印象が決まると思っている。'東方Project'の
フランドルは、見た目のインパクトが大きいぶん、小道具の取捨選択と作り込みが勝負どころになるから、僕はまず羽の“核”をどう作るかに時間をかけるよ。
羽本体は軽さと見た目の両立が重要で、アルミや軽い木材でフレームを作り、厚めのアクリル板や透明塩ビを切って多面体風の“クリスタル”を付けるのが定番。透明素材に裏面から色を吹くか、カラーフィルムを貼ると光の透けが綺麗に出る。取り付けはベルクロ+肩掛けベルトで服に負担を分散させると長時間の撮影でも疲れにくい。写真映えを狙うなら、背面に小型LEDを仕込み、クリスタルを透過光で光らせるのもおすすめだ。
衣装付随の小物では、赤いコンタクトやフルウィッグの毛先の束感、古典的なフリルとリボンの表現が効く。手に持つ小道具は、オリジナルの“スペルカード風プレート”や小ぶりの箱、あるいは壊れたおもちゃの破片をイメージしたアクセサリでキャラの危うさを補強できる。実用面では、羽を分割式にして会場で組み立てられるようにしたり、運搬用の専用ケースを用意すること。接着は剥がれ対策にホットグルー+補強材を併用すると安心だ。
細かな仕上げに時間を掛けるほど差が出るキャラだと感じるので、僕はいつも“見え方”と“耐久性”のバランスを優先して作っている。写真での見栄えを想像しながら素材を選ぶと失敗が少ないし、当日の動きやすさも忘れずに考えると良いよ。