描き始める前にまず解剖学的な基礎を確認します。顔のバランス、手足の長さ、肩幅など基本構造を崩さないために、自分は人体図やポーズ集を並行して参照しますが、作品固有のデフォルメ具合は『東方妖々夢』のビジュアル表現をよく見て学びます。その作品のキャラクター造形は東方シリーズでの独特のラインや陰影の付け方がわかりやすく、デフォルメの許容範囲を掴むのに便利でした。
ラフ段階では、ポージングと感情表現を優先して複数案を作る癖があります。ここで公式カットや別の絵師の解釈を参照して、
フランドルの“狂気っぽさ”や“幼さ”のバランスを試します。特に翼の角度やクリスタルの配置で性格表現が変わるので、小さなバリエーションを比較するのが肝心です。
着色に移るときはカラーパレット集と光源資料を照合します。自分の場合は木漏れ日や強い側光の研究を別作品での光表現から引っ張ってきて、クリスタルの透けや反射をリアル寄りに処理することが多いです。過去作をそのまま真似るのではなく、意図的に要素を取捨選択して、自分が伝えたい“空気感”を作るやり方がしっくりきます。