思い返すと、
ナルセを題材にした同人作品の幅広さにはいつも驚かされる。まず最も多いのは漫画とイラスト本で、原作の一場面を掘り下げる短編や、もし違う選択をしていたらという“もしも”を描く外伝が定番だ。表現はシリアス寄りの再構成から、日常系のギャグ四コマ、フルカラーのファンアート集まで多彩で、描き手の解釈が色濃く出るのが面白い。
二次創作の中でも人気が高いのはカップリング中心の作品群。BLやGL、
異性同士の恋愛まで含めて、キャラ相関を再設定することで新しい化学反応を生む試みがよく見られる。技術的には線画の洗練度やコマ割りの工夫で、同じネタでも全く違う読後感になる。
また、別作品とのクロスオーバーも盛んで、例えば戦術や世界観を入れ替えて遊ぶスタイルは'鋼の錬金術師'の要素を借りたパロディ的な作品でもよく見かける。自分はそういう遊び心のある解釈が好きで、いつも新しい発見があるのが魅力だ。