細部に手を入れると、読者の呼吸まで絞り出すような一連のカットが作れる。
俺はまずリズムを設計する。序盤に短いコマを続けてテンポを出し、中盤で思い切って一枚の大きなコマに切り替える。雨宿りなら人の表情や手の動きを小さく刻んでから、窓ガラス越しの反射や傘越しの遠景でページを止めるようにする。この「止め」の一枚が感情の重心になる。
視点の扱いも重要だ。客観的な広角→主観的なクローズアップへと狭めていくことで、
雨音や匂いまで想像させられる。対照的に、すごく狭いパネルと左右の広いパネルを交互に置くと孤立感が強まる。枠線を濃くするか消すかで内面の密度もコントロールできるし、雨の筋を枠にクロスさせると時間の継ぎ目が柔らかくつながる。
最後に、効果音と間の取り方は最低でも三パターンは用意しておくと安心だ。点描的に小さく並べる、流れるように横断させる、大きく一つで締める。それぞれがページの緊張を変えて、雨宿りのシーンに多層的な深みを与えると思う。