独特な視点で言うと、木刀稽古は『段取りの妙』が安全の鍵だと考えている。まず稽古の前半はスローペースの技術確認に徹し、後半で強度を上げる順序を守る。自分がよくやるのは『三段階法』――フォーム確認、寸止め、制御された打突。これを毎回繰り返すことで身体が一貫したリズムを覚える。
稽古中の具体的な注意点としては、打突の角度と握りの強弱に気を配ること。刃先を真正面から突き出さない、柄を握りしめすぎない、これだけで相手への衝撃がぐっと減る。相手と組むときは、互いの経験レベルを正直に伝え合い、ペアの役割(攻め、受け)を交代しながら練習する。受け側の自衛動作や受け止め方も訓練し、ただ打たれるだけにならないようにしておくと安全度が高まる。
道具面では、木刀の材質や形状によって反発や重心が違うため、自分に合った一本を選ぶことが大事だ。もし古い木刀を使う場合は、定期的に削り直したり、必要なら
新調する勇気も必要だと感じる。こうした積み重ねで、確実に安全な稽古が実現する。