とにかく、騎士団コスの核になるのは“信じられる外見”と“安全で動ける作り”の両立だと考えている。
まず基本的な必須アイテムをリスト化すると、ヘルメット(バイザーの有無は演出次第)、胸当てと背当て(ブレストプレートとバックプレート)、肩当て(ポールドロン)、腕部・脚部の鎧(ヴァンブレイス、ガントレット、キュイス、グリーブ)、戦闘用ブーツ(サバトン風でなくても雰囲気重視でOK)、タバードやサーコート(
紋章を入れるならここがポイント)、ベルトとバックル類、手に持つ
武器(模造剣や盾)、内部に着るパディング(ガンベゾンまたは厚手のジャケット)、適切な固定用ストラップとバックル類。これだけで見た目は成立する。
素材と制作のコツも重要だ。イベントで動き回るなら重いスチールよりEVAフォームやWorbla、軽量アルミを使ったパーツが現実的だ。可動部は関節にクリアランスを設けて、肩と腰は特に干渉しないように作ると疲れにくい。塗装は下地→メタリック→ウォッシング→ドライブラシで年代感を出すと一気に“それっぽく”なる。紋章やカラーリングはサーコートと盾に揃えると統一感が出る。安全面ではエッジ研磨、視界確保、体温対策(通気)を忘れないでほしい。
最後に細部の演出。ボルトやリベット風のディテール、ベルトにぶら下げるポーチやホルダー、差し色になるマント、そして武器のファイバー芯やスポンジ製の先端などは写真映えと安全性を両立させる。個人的には『ベルセルク』のある鎧表現に影響を受けて、傷や打痕のテクスチャを入れるだけでドラマが出ると感じた。準備は少し手間だが、着た瞬間の説得力はその分大きくなるから、妥協せず作り込んでみてほしい。