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ガールズ・ラブ短編集◆永遠に貴女と一緒に……

ガールズ・ラブ短編集◆永遠に貴女と一緒に……

さまざまな百合カップルの愛の形を書いたガールズ・ラブ短編集です。 一話完結形式なのでどのお話から読んでもOKです。
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あなたの愛は遅すぎた

あなたの愛は遅すぎた

彼氏が事故で亡くなり、最期に「唯一の弟である平塚鶴本(ひらつか つるもと)の面倒を見てほしい」と私に託した。 私は彼を大学卒業まで支え、会社を立ち上げる手助けもした。けれどある夜、鶴本が酒に酔った勢いで、私たちは一線を越えてしまった。 その後、私たちの関係に悩んでいたとき、彼のデスクに置かれた私の写真と婚約指輪を目にした。 胸が大きく揺さぶられ、私は休憩室の扉を開け、二人の関係をはっきりさせようと思った。 ところが、扉を開けた瞬間、白いキャミソールが足元に落ちてきた。 私はその場に凍りついた。布団の中には、驚いた表情を浮かべる女性アシスタントを包み隠そうとする鶴本の姿があった。 「ノックくらいもできないのか?」 顔面が真っ白になるのを感じながら、私は慌てて退こうとした。だがそのとき、アシスタントの怯えた声が私を呼び止めた。 「裕美さん……服を取っていただけますか?」 彼女の瞳に潜む敵意を無視し、私は無言でキャミソールをベッドに投げ捨て、その場を逃げるように後にした。 会社を出るとすぐに、鶴本から電話がかかってきた。 「裕美姉……俺の部屋に勝手に入るのは、もうやめろ」 私は乾いた笑みを浮かべて「わかった」とだけ答えた。 それ以来、二度と彼の世界に足を踏み入れることはなかった。
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あなたの愛を届けてあげる

あなたの愛を届けてあげる

同窓会で、私の一番の親友、篠原友美(ゆのはら ともみ)がゲームを提案した。 「もちろんゲーム」をする。ルールはとても簡単だ。 相手が何を聞いても、すぐに「もちろん」と答えなければならない。 順番が回ってきたとき、私は隣の川野樹雨(かわの きさめ)に向き直った。 樹雨は付き合って五年目の彼氏で、友美のいとこだ。 私は彼を見つめ、心の奥底でずっと渦巻いていた質問をそっと口にした。 「樹雨、あなたが一番一緒にいたい人は、実は私じゃないんでしょ?」 すべての笑い声がピタリと止んだ。 友美の手にあるグラスが揺れ、数滴の酒がこぼれた。 樹雨のまつげが一瞬震えた。 私は彼の目の奥に隠しきれない葛藤を見た。 樹雨は喉を鳴らしたあと、言った。 「……もちろん」
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思い出の中にだけ、いてほしい

思い出の中にだけ、いてほしい

父の心臓バイパス手術の日、心臓外科のエースである夫の横山竜也(よこやま たつや)は、欠勤していたのだった。 何十回も電話をかけたけど、返ってきたのは【手が離せない】という、そっけないメッセージだけだった。 手術室の外で、私はたった一人で渡された急変連絡書を見ながら、目の前がかすむほど泣きじゃくった。 そして、その日の明け方、竜也が指導している女性実習生のインスタで、キャンドルディナーの写真が上がっているのを見かけたのだ。 写真の中では、あのいつもメスを握っているはずの彼の手は、若い女性のために丁寧にステーキを切り分けているのだった。
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月が落ちる昏い霧の夜

月が落ちる昏い霧の夜

【もし結婚してなかったら、私のこと、好きになってくれますか?】 村田美羽(むらた みう)と名乗る女の子から、真夜中に山崎梨花(やまざき りか)の夫へメッセージが届いた。彼の返事は、たった一言だけ。 【ああ】 そのやり取りのスクリーンショットが届いたとき、梨花は夫の山崎翼(やまざき つばさ)と一緒にパーティーに出ていた。 彼女の表情は一瞬こわばったけど、すぐにいつもの微笑みに戻った。 挨拶に来た人とにこやかに話してから、梨花はそのメッセージの送り主に返事をした。 【分かった】 夫の翼は、この東都で誰よりも気高く、自分自身に厳しい人として知られている。 彼は自分にとても厳しく、スケジュールは分刻み。食事も生活も、すべて計画通りに進める。何があっても、その予定が狂うことは絶対にない。 身持ちもとても堅い。クラブで遊ぶなんてありえないし、お金持ちの息子たちが好むような遊びにも一切興味がない。悪い趣味というものが、何一つない人だった。
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どうせ、結末は同じ

どうせ、結末は同じ

妊娠五ヶ月目。 聖司は、自分のアシスタントを連れて病院に行き、点滴を受けさせていた。 その上、二人で撮ったツーショット写真までSNSに上げていた。 私は聖司に電話をかけたが、彼は「会社で会議中だ」と嘘をついた。 私は直接、彼を問い詰めに行った。 しかし彼は、妊娠中の私を全く気遣うこともなく、私と言い争いを始め、挙げ句の果てには冷戦状態に。 そしてその後、またアシスタントの元へ行き、彼女に慰めを求めたのだった。 手術前、執刀医が私に尋ねた。 「本当に、赤ちゃんのお父さんには知らせなくていいんですか?この手術を受けたら、もう二度と自分の子どもを持つことはできなくなります」 私は静かに目を閉じる。 「彼は、もう死にました」
Short Story · ラノベ
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愛の季節は過ぎて

愛の季節は過ぎて

【跡継ぎとなる息子欲しさに、二人の赤ん坊を取り替えるほかありませんでした......】 黄ばんだ封筒、白地に黒々と書かれた文字が、藤堂雪奈(とうどう ゆきな)の目に突き刺さった。 物置の古い木箱にあった、何年も前の手紙が、雪奈の長年の疑問を解き明かしたのだ。 彼女と夫の藤堂陸斗(とうどう りくと)にはアレルギー体質などないのに、息子の藤堂耀太(とうどう ようた)はナッツ類にアレルギー反応を示した。 陸斗が何気なく口にしたことだが、彼の初恋の相手、篠原暁音(しのはら あかね)はピーナッツミルクティーを誤飲して窒息しかけたことがあるという。 箱の底に押し込められていた写真には、おくるみに包まれた赤ん坊が写っていた。その目尻には、雪奈と同じ朱色のぼくろがあった。 しかし、耀太の目尻には、そんなものはどこにもない! 雪奈は目を細め、おくるみのかすれた文字を必死に読み取ろうとした――「帝都児童養護施設」 やはり、出産後に看護師が言った「おめでとうございます、女の子ですよ」という言葉は、幻聴ではなかったのだ! 「雪奈、何してるんだ?耀太が昨日から角煮が食べたいって騒いでるぞ......」 陸斗の声が一階のリビングから聞こえ、足音がだんだん近づいてくる。 雪奈は慌てて涙を拭い、箱を元あった場所に戻した。 陸斗が後ろから雪奈を抱きしめ、声が絡みついてきた。 「ずいぶん長いこと何してたんだ?ん?」 雪奈は努めて平静を装い、「何でもないわ。ゴキブリを見つけただけよ」と答えた。 陸斗は彼女の手を取り、慣れた手つきで彼女の体を触れると、彼の呼吸は次第に荒くなっていく。 「ゴキブリなんて見て何が面白いんだ?もっといいものを見せてやろうか?」 雪奈はまだ大きなショックから立ち直れず、全身が止めどなく震えていた。
Short Story · 恋愛
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払拭できない、婚姻の色

払拭できない、婚姻の色

西園寺澪(さいおんじ みお)と神崎凛也(かんざき りんや)が離婚したころ、誰かが凛也に聞いた。 「ほんとにそれで終わり?後悔しないのか」 黒いシャツにスラックス。両手をポケットに突っ込んだまま、凛也はだるそうに肩をすくめた。 「もともと政略結婚だろ。後悔とか、そういう話じゃない」 そう言っていたのに。 それからしばらくして。ある夜のパーティーで。 酔いに任せた凛也が、ホテルのバルコニーで澪を壁際に追い込んだ。逃げ道をふさぐように距離を詰め、唇をねだるように顔を寄せる。 大きな手が澪の腰をすべり、ゆっくり下へ。引き寄せられるまま、その長い脚が腰に絡む。 凛也は耳もとで甘くささやいた。あやすみたいに、ずるい声で。 「澪。もういちど、結婚しないか」
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元神の狼少女と神の見える少女〜1000年の孤独から、現代の愛と幸せを知る物語〜

元神の狼少女と神の見える少女〜1000年の孤独から、現代の愛と幸せを知る物語〜

1000年間、神様としてのルールを守り続け現代まで存在している狼の土地神である澪。 今まで、変わることなく限界し続け人間の移り変わり代わりなどを眺めていた澪はこれからも土地神として役目を果たすのだと思っていた。 しかしある日…… 神が見えるという謎の少女が澪の元を訪れた時、物語が動き出す。 その少女の名は葵。 葵はどうやら、澪のことを知っているようで、式神になって欲しいと契約を持ちかけるが…… 元神の少女と陰陽師との心温まる現代ファンタジー、ここに開幕!!
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今後、想いを馳せぬ

今後、想いを馳せぬ

「賀茂さん、もし偽装死サービスの予約を確定されるなら、こちらにサインをお願いします」 賀茂歓奈(かも かんな)は無感覚にスタッフの指先に従い、自分の名前を署名した。 「わかりました、賀茂さん。念のためもう一度確認させてください。あなたの偽装死の日程は1月16日で、今から半月ほど先です。差し支えなければですが、その日はご予定がありますか?」 歓奈は微笑みながら顔を上げ、スタッフを見つめた。 「出産予定日です。私、その日に死にたいんです。お願いします」 そこを出てしばらくすると、歓奈のスマホが鳴った。 彼女は画面に表示された名前をじっと見つめ、何度も着信音が鳴り響くのを聞いた後、やっと通話ボタンを押した。 「歓奈、どこに行ったの?今どこにいる?どうして電話に出ないの?びっくりさせないでくれよ」 米村誉(よねむら ほまれ)の切迫した声が電話越しに響き、次々と質問が飛んできた。 歓奈は淡々と口を開いた。 「スマホをマナーモードにしていたので、聞こえなかったの」
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