LOGIN写真展で、私は無理やり服を剥ぎ取られた。そして展示台に縛りつけられ、人体モデルとして晒されてしまったのだった。 何百人もの男たちが、私を取り囲んでシャッターを切り続けていた。 こうして私の裸の写真は、あっという間に世の中に広まった。 家族が私を見つけた時、私は隅っこで体を丸めて震えていた。 この5日間、無数の視線がナイフのように突き刺さり、私の心はズタズタに切り裂かれてしまったのだった。 駆け寄ってきた夫は、コートで私を包んでくれようとしたが、その手はひどく震えていて、ボタンを留めることさえままならなかった。 彼はその場で、会場のものをすべて壊すようにと命令した。 一方で、私は担架の上で意識が遠のく中、義理の娘が泣きながら誰かに問いかけている声を耳にしたのだった。 「パパ……どうしても、こんなことしなくちゃいけなかったの?彼女はあんなに……私によくしてくれたのに……」 「ママのことを忘れたのか?」 そう聞かれて夫は、怒りを押し殺した声で言った。 「彼女がお前のママからすべてを奪ったんだ。パパは、ただお前のママの無念を晴らしてあげたかっただけだ!」 そう、私がこうして被った不幸のすべては、彼らが仕組んだことだったんだ。 私が今まで家だと思っていたこの場所も、結局、赤の他人の家だったんだ…… 彼らにとって私はただ、人のものを横取りした泥棒だったんだ。 そうね、もともと私のものじゃないというのなら……ぜんぶ返してしまえばいいのね。 あなたたちなんて、もういらない。
View Moreガラスの壁には、サインをする悠斗の右手が映り込んでいた。その薬指にはめられた結婚指輪が、まだ頑なに光を放っていたのだが、皮肉なものだ。今までのすべてを自ら壊したのは悠斗だったのに、今になって、燃えカスのような思い出に必死にしがみついているのも、また彼なのだから。その後、悠斗は最後に残された家も売り払い、日の当たらない郊外の地下室に引っ越したと聞いた。彼はあれから手に入れたお金はすべて安酒に替え、毎日空き瓶だけを相手に過ごしていたそうだ。ある冬の一番寒い夜、大家が彼を発見した。部屋は散らかり放題で、胃から吐き出された血がお酒と混じって床に広がり、体はすでに冷たくなっていた。そして検視官が、悠斗の上着の内ポケットから見つけ出した私たちの入籍した時の写真があった。その写真の裏には、紙が破れそうなほどの力を込めて書かれた、短い言葉があった。【ごめん、俺が間違ってた】一方で、菜々子は、悠斗が破産したその日に、家にあった最後の現金をすべて持ち去り、それきり姿を消した。どこかのカジノで新しいスポンサーといるところを見たという人もいれば、海外に行ったという人もいた。とにかく、菜々子が実の娘に会いに戻ってくることは、二度となかった。そして、かつてあれほど大切にされていた綾は、父親の死後、完全に拠り所を失ってしまった。彼女は市内の北部にある児童養護施設に送られたが、その身に残された過去の生活で身に着けた習慣は消えていなかったようだ。話し方は物静かで、食事の前には無意識に存在しないナプキンを広げる仕草をする。そして、年上の人を見ると軽くお辞儀をするのだった。だが、そうした習慣は、彼女を施設の中ではあまりに場違いで、虐められやすい対象として見せていたのだった。他の子供たちがパンを手で掴んでかき込んでいる時も、綾は小さな口でゆっくりと噛むことをやめなかった。みんなが土の上を転げ回って遊んでいる時も、彼女はいつも一人で階段に座り、擦り切れた本を読んでいた。この、場にそぐわない「育ちの良さ」が、荒々しい環境の中では、かえって標的になる原因となってしまった。「何を気取ってるんだよ!」年上の子が綾を壁際に追い詰めると、泥だらけの手でその白い頬を叩いた。「お前の父、破産した詐欺師なんだってな。まだ自分がお嬢様とでも思ってんのかよ?」
菜々子が今回戻ってきたのは、決して華々しいものなんかじゃなかった。海外で派手に遊びすぎて評判が地に落ち、いられなくなったから、悠斗という元サヤに収まろうと戻ってきただけなのだ。あの、いわゆる「写真展」も、最初から仕組まれた罠だった。菜々子は三浦夫人という地位を取り戻すだけじゃなく、私を徹底的に貶めて、二度と立ち上がれないようにするつもりだったのだ。悠斗と綾がその全てを知った時、後悔と怒りで理性のタガが外れてしまった。悠斗は菜々子を地下室に閉じ込めた。毎日腐りかけのご飯を一杯だけ投げ入れ、私の名前を何度も唱えさせながら、ひたすら土下座させたのだ。それを綾も冷たい目で見下ろしていた。それどころか、菜々子が高熱で朦朧としている時にわざと水の入った器を蹴り飛ばし、彼女が野良犬のように地面に這いつくばって水を舐める姿を眺めていたのだった。そんな菜々子は部屋の隅で縮こまり、乾いてひび割れた唇からは血が滲んでいた。「水……水を……」一方で、悠斗は何食わぬ顔で彼女を見下ろしていた。「今さら命乞いか?お前は日和に何をした?」「私が悪かった……本当にごめん……」菜々子は綾のズボンの裾に手を伸ばそうと這っていったが、蹴り上げられてしまった。「ママ、これはあなたが私に教えてくれたことじゃない。悪いことをしたら、罰は受けなきゃダメなんでしょ?」すると、菜々子は床に崩れ落ち、もう動く気力もなかった。彼女はついに悟った。自分が用意周到に仕掛けたこの罠にかかったつけが、最後はすべて自分に返ってきたのだ。そして、これらすべてが起こっていた時、私はもう自分の本来の世界に戻っていた。表舞台には決して立たない百年続く名家、九条家の令嬢として。そして、私がじわじわと追い詰めた結果、3ヶ月後、三浦グループは崖っぷちに立たされていた。そんな中、悠斗はあらゆる人脈を使い果たし、やっとのことで事業を引き継いでくれるという謎のスポンサーを見つけ出した。契約当日、悠斗が重厚な会議室のドアを開ける手は、少し震えていた。しかし、一番上座に座っていたのは、私だった。彼はまるで背骨を抜かれたかのようにふらつき、私の足元に崩れ落ち、膝が床にぶつかると、鈍くはっきりとした音が響いたのだ。「日和……お前だったのか……この3ヶ月……街中をひっく
しかし、5日間が過ぎても、私の行方は依然として分からなかった。悠斗と綾は、3日間も飲まず食わずだった。体は震えているのに、モニターの画面を必死に見つめ続けていた。特に悠斗は目を血走らせながら、狂ったように探偵に連絡していた。その声はひどくかすれて張り裂けそうだったけど、それでも彼はやめようとしなかった。そこへ、菜々子が慌てて駆けつけてきた。悠斗のそんな姿を見て、彼女の目に険しい光が宿った。そして、菜々子は目を赤くして近づき、甘えるような声で言った。「悠斗……日和があんな目に遭って、思い詰めるのも無理はないけど……でも、よりにもよって、私が何年も準備してきた写真展の日にいなくなるなんて……私が全部悪いの。こんな日を選んでしまった、私が……」菜々子は悲しげにすすり泣き、いつもみたいに悠斗が慰めてくれるのを待っていた。でも、今回だけは違った。悠斗は彼女の手を荒々しく振り払った。その顔はまるで鬼のように歪んでいた。「消えろ!!俺が日和に申し訳ないことをしたんだ……俺が、あの子の心を深く傷つけたんだ!昔の情に流されて、目の前にいる大切な人を裏切ってしまったんだ……俺は本当に、死んで詫びるべきだ!!」それを聞いて菜々子の顔がさっと青ざめ、もう、事態は完全に収拾がつかなくなったことを察した。すると、彼女は向きを変え、震える声で綾に泣きついた。「日和はわざとよ!私のいちばん大事な日に、あんなことをするなんて……彼女はもう私の全てを奪ったくせに……どうしてこんな酷いことをするの!!」それを聞いて、綾も菜々子を突き飛ばした。そして耳をつんざくほどの甲高い声で言った。「あなたが仕組んだんでしょ?!おばさんを囲んで辱めたあの女たち、全部あなたが呼んだのね!おばさんがどれだけあなたの代わりに苦労したと思ってるの?これ以上どうしろっていうのよ!彼女が死ななきゃ気が済まないわけ?!パパと私で、ずっとあなたを守ってきたのに、あなたは――あなたみたいな酷い女、私のママじゃない!」それを聞いて、菜々子は髪を振り乱しながら、必死に手を横に振った。「違うわ!私は写真展の準備で手一杯なのに、あんな女たちを呼ぶ暇なんてあるわけないでしょ?!日和が弱いだけよ!本当に辛かったなら、もっと早く言えなかったの?どうしてよりにも
すると、招待客はパニックになって逃げ惑った。その拍子に私は止めに入ろうとする一人の女の腕をひっかいてしまった。「死ね!あなたたちケダモノは、みんな死んでしまえ!!」そんな中で綾が目を真っ赤にして、私の服の裾を掴んだ。「おばさん……ママはもう、パパも、この家も、全部あなたに譲ったじゃない……なのに、どうして……どうしてママの、こんないちさな写真展さえも許してあげられないの?!」私は、胸が張り裂けそうな叫び声をあげた。「もう、やめて!!私はあの人にも、あなたたちの誰にも、何の借りもないんだから!!彼女こそ私の人生を奪って、私の家庭をめちゃくちゃにしたくせに!恥知らずな泥棒猫は、彼女のほうよ!!」それを聞きつけた悠斗が真っ青な顔で駆け寄ってきて、私の頬を思いきり叩いた。「日和!今日は菜々子が何年もかけて準備してきた写真展なんだぞ。お前は何もかも台無しにしないと気が済まないのか?!この強欲な悪女め!妻という身分をお前に与えただけでは足りないのか?菜々子を死に追いやるまでやるつもりか?!これまで、お前を甘やかしすぎていたようだな!」それを聞いて私は力なく笑って目を閉じ、もう何も言わなかった。聞く気のない人たちに、何を言っても無駄なのだ。彼らにとって、私はいつまでも他人の居場所を乗っ取った泥棒で、菜々子より一段劣る存在なのだ。会場が騒然とする中、悠斗は招待客全員に向かって深々と頭を下げた。「大変申し訳ございません。妻はショックで、少し精神が不安定になっておりまして……すぐに家に帰らせますので」そう言って、彼は冷たい表情で秘書に合図した。「妻を家に連れ戻して、部屋に閉じ込めておけ。俺の許可なく、誰にも会わせるな」だが、車が会場から走り出してすぐ、突然8台ものロールス・ロイスに前後を挟まれ、停止させられた。黒服の男たちが私を連れ去ると、運転手は這うようにして逃げ戻り、報告したのだった。「社長!奥様が……奥様が連れ去られました!」一方で、ロールス・ロイスの車列は、疾風のごとく走り去った。その中で、私は先頭車両の本革シートに座り、窓の外を飛ぶように過ぎていく街並みを眺めていた。5年間暮らしたこの街が遠ざかっていく中、そこから抜け出せた私は少しも嬉しく感じることはなかった。甘い思い出も、苦