不倫の片道切符:離婚弁護士の完璧なる復仇
夫・北原清(きたはら きよし)のスーツを洗おうとしたとき、ポケットから一枚の胎児のエコー写真と航空券が出てきた。
二枚の紙に印字された日付は鮮明で、彼が海外出張だと言っていたあの月とぴったり重なっていた。
私・小島優希(こじま ゆうき)はそのエコー写真を指で摘んだまま、指先の温度が一瞬にして奪われていくのを感じた。
ふと、ここ半年、彼のスマホが常にマナーモードになっていたこと、入浴時さえも浴室に持ち込んでいたことを思い出す。
ある深夜、彼のワイシャツの襟元から、嗅ぎ慣れないネロリの香りがしたことがあった。
私が尋ねると、彼は笑いながら私の頭を撫でた。「優希が考えすぎだよ。接待の席だったから、匂いが移ることもあるさ」
自分の敏感さを恥じ、彼に申し訳ないとさえ思った。だが今思えば、その香りは別の女の匂いだったのだ。
私はすぐにその写真をアシスタントに送信した。「これと同じ目的地の航空券を手配して」