彼氏にすっぽかされた私は、幼馴染と結婚することに
私は佐伯春菜(さえき はるな)。彼氏の江口亮介(えぐち りょうすけ)と付き合って、もうすぐ五年になる。
ようやく亮介が「親に挨拶してもいいよ」と言ってくれたのに、食事会の途中で「会社から連絡が来た」と言い訳して、そそくさと店を出ていった。
私は無理やり笑顔を作って両親を見送り、ひとりになったところで、黙ってスマホを取り出す。
案の定、亮介の「異性のダチ」がまたインスタのストーリーを更新していた。
【結婚しろってプレッシャーかけられても、親に挨拶してくれる「神対応男子」がいれば余裕〜
ご褒美のキス一発、次もこの調子で~】
一枚目の写真は、亮介がその子と腕を組んで、年配の人たちにお酌しているショット。もう一枚は、女の子が彼の頬にぴったりくっついてキスしているアップ。
その投稿の下に、亮介の「いいね」がついていた。それに気づいた私は静かにインスタを閉じて、父さんに電話をかける。
「父さん、もう決めた。そのお見合い相手と、結婚してもいい。
うん……背中を押してくれたのは、あの人だった」