「アカネ…アンとリサが俺にメアドとか教えてくれないんだ…。学校で会うから必要ないだろ?って」「まぁ、二人の言い分は分かるけどねー」「でも、家で会う人でもメアドとか知ってるじゃん。あ…、俺…知らない…」「私の教えてあげよっか?」「そうだな、心の慰めに…」「ひどい言い草だなぁ」 そして、アキラはアカネのメアドなどを手にいれた。「これからはスマホに愚痴ってよ!家に来てまで愚痴られたらこっちまで気持ちが凹むわー」「気をつけます」 翌日の放課後「アン、リサ、アキラにメアドとか教えたら?あいつもダチでしょ?いいじゃん。ちなみに私は昨日教えた。そういえば教えてないなぁって。アキラ実はって明らかなんだけど、あれでも私の正式な叔父だしね」「アカネ教えてなかったんだー」「うん。教えてないっていうか、教えるの忘れてた。かな?親戚には知らせといた方がいいよね」 その日アキラは念願のアンとリサのメアドなどを手に入れた「今までスマホの電話帳に誰が入ってたの?」「うーん、家族と翔と昨日からアカネあとダチが数名。ミヤコさんはスマホもガラケーも持ってないから」「友達100人には程遠い感じね」「非常用なの?」「親族と秘密の会話」「へー。そこに私ら入っていいの?」「友達100人…」「わかったわよ‼」 翔にメール 「アンとリサのメアドなどを手に入れることができたー!これもひとえにアカネのおかげです。アカネのメアドなども手に入れました。叔父として嬉しいです。」返信 「アカネのメアドとか知らなかったんだ…。あいつ忘れてたんだな、絶対。褒めて遣わそう、アカネを」 「あ、コウキ兄とコウタ兄には俺がアンとリサのメアドなどを手に入れたこと内緒にしてくださいねー♪」――複雑やなー コウキとコウタも大学の後期が始まって忙しくなった。 それからというもの、勉強はリョウが3人の面倒をみることになるのだが、俺まで呼ばれることになった。リョウのやつ親父に根回ししてて、俺が事務所以外にいることにOKだした。「ねぇ、リサ。相談があるの」「私もアンに相談ある」「私、アキラのこと好きみたい…」「えー‼二人同じなの⁈私もだよ」 と、リョウの家の双子の部屋にて話し合った。「母さんに相談しよっか?」「そうね。難しい問題ね。そうだ!いっそのこと翔に相談したら?あれでも
――どうしたもんかなぁ?あの5人は コウキとコウタは大学が夏休みに入り、結構リョウの家に入り浸るようになっていた。 そこに勉強、とアキラが高校の放課後にお邪魔する。「アキラはコウキとコウタに勉強見てもらえよ、わからないのって理数系だろ?コウキとコウタは理系の学部に通ってるんだから大丈夫だろ?」「いやいや、リョウさん。大学生は入学時をピークに学力が低下してるからわかんないかもしれないですよ‼」「そうですよ。アキラも一応成績良い方ですし」「中学生の問題だぞ?俺でも教えれるんだぞ?お前らの方が脳みそ若いだろ!」「最近の高校入試の問題は難しいらしいし、リョウさんじゃないと無理ですよ」「最近ってお前らも最近だろ?」「いいえぇ、さらに最近です」 と、ねばり居ついた。「なぁ、コウキとコウタは自動車免許取らないのか?夏休みを利用して大学生は取るもんじゃないの?」「俺らはすでに取得済みです」「大学のレポートとか課題とかないわけ?」「終わらせてます」「…お前ら、本当にハルカ好きだよなぁ」「ハルカさんはリョウさんのものだとわかっているので、今は俺らハルカさんのような方が好きですよ」「ところで、男率がすごく高いんですけど…。アンちゃんとリサちゃんは?」「あぁ、今日は翔に勉強教わるって翔のところに行ってるよ」「あ、向こうはアカネもいますしね」「あっちは女率高いなぁ。俺らで暑中見舞いに行くか?」「そうだな」「嵐が去ったって感じだな。で、アキラはわかんないとこ出たら言ってくれ」「了解です」@翔のうち「コウキとコウタまで来たよ。何しに来たんだ?」「暑中見舞い」「なんか持ってきてるんだろうな?」「夏と言えばス・イ・カ」「おーい、ミヤコ、コウキとコウタがスイカくれたから冷蔵庫で冷やしてあとで食べようぜ」――簡単にうちには上がらせない。思い通りに動かない「スイカどうもな。じゃーな」「待てよ、クソ暑い中スイカ持ってきたんだ。中に入れろよ」「命令口調の人は入れたくありません」「入れてください…」「今、取込み中だからお引き取りください」 そう言って戸を閉めた。「なぁ俺ら、どうすればアンとリサと接点もてるかな?4歳差って難しくね?」「そうだな、アキラは同学年だから同じ学校ならOKだけどな」「会話もままならねーもんな。今度会ったらメア
「やっぱだよねー」「何だよ?」とリョウがアンとリサに尋ねる。「父さんってカッコいい」「何だよ、急に。何もやらんぞ」「最近アカネも言ってるんだよ。3人で言ってるの」「父さんは私、ハルカのよ‼」「わかってるよ」――ハルカの発言うちのバカップルの影響かねぇ?リョウにlineで『アキラがアンちゃんとリサちゃんが好きなんだとさ、でも二人のうちどっちというわけでもなく、両方というわけでもない。友達関係は壊したくないんだとさ。双子もアンちゃんとリサちゃん好きだしねー』と送った。返信『うちの子達は簡単には渡さない』返信『俺に言わないでくれ、うちの親父に言ってくれよ』次に学校に行ったとき、アキラはアンとリサを観察。…やっぱ似てるよなぁ。二人とも アキラはアンとリサの二人に志望校を聞き、「俺も同じところに行きたい」と告げた。見事、2人とも同じ高校だった。ただし、偏差値が高い。「勉強しないとな…。二人はリョウさんに勉強教えてもらえばわかりやすそうでいいよな」「それなら勉強するとき連絡するからうちにおいでよ」「マジで?助かるわー。リョウさん教えるの上手いから」「お邪魔します‼今日は勉強教わりに来ました。よろしくお願いします」「あら、アキラ君。いらっしゃい。どうぞ、自宅だと思ってくつろいでね」 ハルカはアキラが産まれた時にうちにいたから、産まれた時から知ってる顔って感じで、オープンだ。それに対し…「よく来たな、アキラ君。勉強がわからない?みっちりきっちり教え込むから覚悟しとけよ」「そのつもりです。リョウさん、ありがとうございます‼」 会話がかみ合わない…。リョウはシゴク宣言をしてるが、アキラはそれを有難がっている…。「ところで、歴史とかって父さんが習った歴史と違うんじゃない?」「父をなめるなよ?俺は読めば理解するんだよ。なんでもできるようになる。料理本読めば、その通り作れたりな。歴史がわからないのか?」「俺は理数系をお願いします」「それは年関係ないね」「アンとリサは?」「英語…と数学」「二人とも同じなのか?」「リサは古文も苦手だよ」「まぁ、まずは適当に勉強していってわかんないとこ出てきたら俺に聞け。っていうか歴史は関係なかったな」 基本的に3人は成績いいからわかんないとこがなかなかでてこない…。「なぁ、わかんないとこあるのか
「森山アンさん、進路指導室へ」「やっぱアンが先なんだね、いってらっしゃーい」 とリサが送り出した。「森山アンさんは、えーと成績も優秀。お父様と同じように法律家に?」「私はもっと広い世界がみたいと考えています。留学もいいんですが、バックパッカーみたいな?」「結構非現実的ですね。わかりました。」「では次、森山リサさん」「あなたも成績優秀。目標はお父様のような法律家ですか?」「いいえ、私は留学したいと思います。目的はまだわかりません。目的を探しに進学とか変ですか?私の名前、英語で発音しやすいようにと考えているそうです。ならば、ということです」「わかりました」 アンもリサも留学もしくはそれに則したものを望んでいる。コウキ・コウタとの接点がますますなくなるぞ。「次、最上アキラ君」「あなたも成績は優秀ね。将来はなにかビジョンがあるの?あなたのお兄様達は弁護士に医学部・薬学部とビジョンがあるみたいですが…」「兄と比較されるのは、嫌です。俺は俺のやりたいことを探しに高校に行きます。いいですか?」「…わかりました」「アン!リサ!終わってるんだろ?」「あぁ、アキラも終わったんだ。面倒じゃない?何で他人に将来どうするか話さなきゃいけないの?って話よね?」「そうだよな。余計なお世話だよ、全く。よし、帰りにアカネも交えてなんか食おーぜ!」「ま、イライラしてるしやけ食いするかぁ」「じゃあな」「また明日ねー」×3――珍しい4人で帰ってきたのか「アカネも今日はココ‼」と、ミヤコ。すっかり地球慣れしたもんだ。「また明日ねー」×2「どうしたの?4人で珍しい」「アキラ達が進路指導でイライラしたんだって」「何で、他人に将来のビジョンとか話さなきゃならないんだよ‼」「私も来年それか、やだなぁ」と、アカネ。「だろ?兄貴たちと比べられるし最悪…」「アキラ君、成績いいじゃない。翔君の中学時代よりずっといいわよ~」――母さん、止めてくれ… アキラがアカネに相談した。「アカネに折り入って相談が…」「何?年下に?…ハッキリしたらどうなの?」「あの…俺、昔からアンとリサのことが好きなんだ」「そんなの見てれば分かるけど何?」「でも、コウキ兄とコウタ兄もだろ?」「そうね。それで?」「どうしたらいいかと…」「そうね。コウキ兄とコウタ兄は大学でしょ
久しぶりの日本。久しぶりの我が家。みんな元気かな?家族増えてないだろうな…。「おぅ、ただいま。親父、国際弁護士の資格取ってきたぞ、もう文句なく雇ってもらえるよな?」「会いたかったー、アカネ♡大きくなってー‼ ミヤコさんも久しぶりで変わりなさそうでよかった」――親父よ…俺の話はスルー?「おかえりなさい。翔君、ミヤコさん、アカネちゃん!まぁ、アカネちゃん大きくなって~‼何歳なの?4歳?え~と、アキラ君の1つ年下かしら?」「お義父さん、お義母さん、戻りました。お二人とも変わりなく」「え~?老けたわよ~?」「いえ、変わりないです」――喜んでるな、母さん…「うちの双子は何歳になった?」「失礼だな。ひとまとめにすんなよ、9歳だボケ翔」――口が悪いな。誰に教わったんだ? えーと、アキラは5歳だからリョウのとこの双子も5歳だな。「アキラは俺のこと知ってる?この家の長男の翔だ。よろしくな。で、俺の嫁さんのミヤコ、この子がアカネ。アカネはお前の1つ年下だ。しばらく家族でこの家の世話になる、よろしくな」 そして10年後…コウキ・コウタ19歳、アン・リサ15歳、アキラ15歳、アカネ14歳 となった。 俺・リョウ・ハルカは40歳弱か…。ミヤコの年齢は知らない。 リョウ曰く、「女性に年齢を聞くのは失礼」らしい。それはチキョウも同じなのか。俺は親父の右腕として親父の事務所で働いている。リョウは准教授から教授になった。どこまでいくんだろう?「おい親父、コウキとコウタはどこの大学で何をやってるんだ?」「一流の大学でそれぞれ医学と薬学を勉強してるよ」「へぇ、あいつらがねぇ」「ところで翔、事務所で俺のことは所長と呼べと何度言えばいいんだ?」「申し訳ありません、所長。所長、スーツの上着の内ポケットからはみ出ている写真、もしや…」「悪いか⁈アカネだよ?何か不満が?」「いえ、お客様と面会の際には手放した方がと思っただけです。それに奥様の写真は?」「それはスーツの生地に縫い付けている」「クリーニングに出す際に気をつけねばいけませんね」 事務所の中でクスクス笑いが起こった。親父の威厳、ここまでだ。下剋上してやる。 アン・リサ・アカネは同じ学校で、放課後はよく一緒に帰ってくるようだ。「どうも、うちのおじいさんって『おじいさん』って感じしないんだよね
「いつ帰ってくるかわかんないから、翔の休学届出してたんだ。悪い。」 そうリョウに言われると、怒れないなぁ。実際わかんなかったし。 俺も実はあの平和なチキョウで学位論文を書いていたのだ。手書き。それをPCで入力し直し、図とか表とかつけて、あとは論文発表に備えるだけ状態にした。 今はいつ産まれるかわかんないし、出産費用などのお金を貯めるので精いっぱい。卒業後は結局親父の事務所で働かせてくれないかなぁ?バイトは出来るけど、正社員で。「ミヤコ、母さんと一緒に産婦人科に行ったんだろ?予定日とか聞いた?性別とか?」「予定日は12月で詳しくはまだわからない。性別…知りたいの?」「準備あるだろ?服とか。それの参考にするんだよ」「多分今のところ女の子」「はっきりしたら教えてくれよな!」「親父ー、大学卒業後親父の事務所で働かせてもらえませんか?」「そりゃあ、難しいぞ。少なくとも司法試験一発で通らないとなぁ。まわりもお前をコネで入ったって見るんだからな。それを黙らせる実力ないとなぁ」「司法試験だな。わかった」と、ひたすら六法全書と共に生活をした。過去問をひたすら解き、リョウに問題を出してもらったりもした。が、意味もなく。予備試験があるからそれ受けないと、司法試験は受験できないなー。とか、法科大学院行ってないとダメなのかー?とかネットで調べてすぐに分かった。とにかく来年の予備試験に向けて勉強だな。そうこうしているうちにミヤコが臨月ということだ。「悪い。俺が自分のことばっかりですっかりほったらかしみたいになってたな」「大丈夫よ。アヤメさんも、ハルカさんもすごくよくしてくれるもの」「あぁ、保険証はいるのか?結局何を持ってけばいいんだよー‼」――あの日のリョウに懺悔「母さん、どうしたらいいんだ?」「これも二人の愛の試練よ。頑張って~‼」「陣痛はあるんだよな?とにかくタクシー呼ぼう」そして我が家に奇蹟の女の子が産まれた。親父・母さん大喜び。「ミヤコ、お疲れ様。頑張ってくれて、ありがとう」「そうよ~、我が家には男の子しか産まれなくって、嬉しいわ~」「孫に『じぃじLOVE』とか言われたら、俺昇天しちゃう」「よろこんでもらえて何より、この子も嬉しいでしょうね」「名前はうーん、朝方晴れてたし『アカネ』にしようか?」「そうね」 妙にあっさりして