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262.諦めの悪い男と祝いたい父

last update Last Updated: 2025-10-26 21:57:09

瑛斗side

「え、ちょっと、おい!今日だったのか!」

「瑛斗、何?どうしたの?」

朝一番で空に用事があって社長室に来てもらっていたが、華から届いた子どもたちのランドセル姿に、思わず大きな声で独り言を放った。

「ちょっとこれ見ろよ。華から連絡来たんだけど、今日、子どもたち入学式のようだ」

空は驚いた顔で俺を見てきたので、自慢げに慶と碧の顔を拡大して見せつけた。

「本当だ。二人とも大きくなったね。華さんに似て美男美女だ」

「おい!!俺にも似ているだろ。碧なんて、俺が小さい頃にそっくりじゃないか!」

華に一緒に暮らすことを断られたのはショックだったが、まだ諦めていない。父に言われた会社のことなどすべての問題を片付けたら、俺からもう一度華のところへ行って、想いを告げるつもりだ。

「瑛斗も諦めが悪いね、『一緒になることは望んでいない』って華さんに断られたんじゃないの?」

「それは、華の本心じゃない!……少なくとも俺はそう思ってる!」

「それを諦めが悪いって言うんだけどな…

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