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第5話

Author: 福満
私はひざまずいた佳澄を黙って見下ろした。

「何言ってるの?家もお金も、もともと征司と私のものでしょ」

まるで自分のものを差し出すような言い方だったが、返そうとしているのは、もともと征司と私のものだった。

佳澄は何も言えず、ただ泣いていた。すると征司が口を挟んだ。

「冬香、もういいだろ。そこまで言う必要あるか?俺と佳澄がこんな関係になったのだって、お前がいつもそうやって詰めてくるからだろ」

付き合い始めた頃、征司は、私の明るくて思ったことをはっきり言うところが好きだと言っていた。私はあの頃と何も変わっていなかった。それなのに今では、佳澄との関係まで私のせいにされていた。

「自分で佳澄とそういう関係になっておいて、私のせいみたいに言わないで。ほんと気持ち悪い」

私は2人を玄関の外へ押し出し、ドアを閉めた。それでも何度もドアを叩いてきたが、開けるつもりはなかった。

夜遅くまで玄関先で騒いでいたせいで、近所の誰かが警察を呼び、しばらくして警察官がやってきた。

征司は警察官に事情を聞かれると、困ったように話し始めた。

「妻が産後間もないのに、赤ん坊を連れて家を出たんです。心配
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