Accueil / BL / BL小説短編集 / 両片思い13

Share

両片思い13

Auteur: 相沢蒼依
last update Date de publication: 2025-11-24 09:29:28

「坊ちゃんの誤解を解きたい」

「何だよ、いきなり」

不機嫌な感情を表す声を聞きながら、自分の手首を掴んでいる壮馬の手の甲を、反対の手ですりりと撫でてやった。

「確かに隣の課の女性には、よく話しかけられていた。その理由は新入社員のお前に、一番深くかかわっている上司だからだ」

「イケメンで仕事のできる、白鷺課長を狙ったんじゃなく?」

「ああ。会社の次期社長候補であるお前の情報を仕入れるために、俺に接触してるってところさ」

「ケッ! くだらない。そんなもん、さっさとあしらえばいいだろ」

掴んでいる俺の手首を放そうと力が緩んだのが分かったので、甲を撫でていた手で壮馬の手をぎゅっと握りしめた。

「可愛い部下に変な虫がつかないようにするのも、上司の役目だろ」

俺に手を捕まれて自由を奪われても、抗うことなくそのままでいてくれる。こういう素直なところも、大好きだった。

「その言い方、色気がねぇな。そこは上司じゃなく、恋人にしてほしかった」

顔を俯かせて見えないようにしているのは、頬の赤みを見せないようにしているためだろうか? そんなことをしても、見下ろす形で目の前に立ってる俺からは、壮馬の顔
Continuez à lire ce livre gratuitement
Scanner le code pour télécharger l'application
Chapitre verrouillé

Latest chapter

  • BL小説短編集   クリスマスラプソディ21

    「おまえさ……」「はい?」「いや、いい」「言いかけてやめないでくださいよ、気になります!」 瞬時に今後の展開を悟り、言葉を飲み込んだというのに、宮本は橋本の耳元で騒ぎたてた。「陽さん、そうやってわざと意地悪して、俺の気を惹こうとしてますよね?」 橋本を見つめる宮本の視線は、言わないと何かするぞという、脅しのようなものを感じさせる。「別に意地悪じゃねぇよ」「だって好きな人の言葉は、どんなものでも気になるのに。俺が同じことをしたら、知りたくて堪らないでしょう?」「どうだろうな」 言いながら視線を逸らして宮本から逃げると、わざわざ耳元に顔を寄せてきた。「もういいです。意地悪な陽さんなんて知らない!」 宮本は大声で叫ぶなり、握りしめていた橋本の手を放り投げ、ぷいっと背中を向ける。 そこまで怒ってる感じは伝わってこなかったものの、直前までイチャイチャしていたので、余計に寂しくなった。「雅輝……」 逸らしていた視線をもとに戻すと、大きな背中が目に留まる。その肌には自分がつけたらしい、爪痕がくっきり残っていた。散々感じさせらて、しがみつくように宮本に抱きついた記憶がある。「…………」 宮本を傷つけないようにすべく、きちんと爪を短く切ったはずなのに、残ってしまったひっかき傷は、橋本の中にある黒い部分を引き出すものになった。「今の愚痴、江藤ちんに報告するんだろ?」 恋人を傷つけたくないのに、言いたくないことをわざわざ告げてしまう、自分の不器用さに、イライラが増していく。「どうでしょうね」 橋本の言葉を真似したのか、同じ対応をされてしまった。「あのさ、俺……」「――なんですか?」「ふざけていないと、つい口走りそうになってさ」 渋々橋本が話しかけたら、ちょっとだけ顔を向けた宮本。見つめられるその視線に耐えられなくて、まぶたを伏せながら言の葉を紡ぐ。「雅輝が好きだって言いそうになるんだ。その……変なタイミングで気持ちが込み上げるってゆーか、脈略もなく言いたくなるときがあって、すげぇ困ってる」 橋本は一気に言い終えたあとに、ぶわっと頬が熱くなるのを感じた。

  • BL小説短編集   クリスマスラプソディ20

    「陽さん、はじめてですよ。こんなにイったの」「はじめて?」「すごくないですか、これ」 ニコニコ微笑まれながら、目の前に差し出されたものは、宮本自身につけていたゴムだったのだが――。「……ずっと、イってるなとは思っていたが。その量、半端ねぇな」「陽さんにたいする、愛情も含まれているせいですけどね」「あ~はいはい……」 いつものようなやり取りに橋本は照れて、ぱっと視線を逸らしながら、自身の汚れを手早く拭っていった。 宮本は手にしたゴムを捨てて、橋本の傍に寝転んぶ。「ねぇ陽さん」「あのさ、雅輝」 妙な間のあと、同じタイミングで話しかけたふたり。互いの顔を見合わせながら、唇を動かそうとしたのに、そのタイミングも同じで、あまりの仲の良さに吹き出した。「やべぇな、俺たち」「まるで、鏡合わせみたいでしたね」 クスクス笑いつつ額をくっつけて、どちらからともなく手を握る。「雅輝と同じことを考えてるって自信、俺にあるんだけど」「俺も。だから一緒に、せーので言ってみません?」 宮本が触れるだけのキスを橋本にしてから、ふたたび見つめ合う。「わかった。せーの!」「「指輪っ!」」 部屋に響いたふたりの短い言葉は一瞬でなくなったのに、不思議と耳の奥に残った。「俺としてはモテモテの雅輝に、付き合ってる相手がいることを知らしめるべく、指輪をしてやりたいんだけどさ」 橋本は繋いでいた手を目の前にかざし、宮本の左手の薬指に反対の手ですりすり触れた。その感触がちょっとだけくすぐったくて、宮本は笑いをかみ殺しながら口を開く。「俺だって陽さんが他の人に目がいかないように、指輪をしてほしかったりするんですけど」「いかねぇよ、そんなの」「今日行ったレストランでも、会計のときフロアを歩いたら、女性だけで食事していたグループに、熱視線を飛ばされていましたけど!」「それはおまえにだろ」「違いますって。俺があげたネクタイピンがキラッキラ輝いていて、陽さんの男前度があがったせいです」 異様に自分を持ち上げる宮本に、橋本は辟易した。「雅輝、今日はやたらと俺を持ち上げてるけど、何か思うことでもあるのか?」「ないですけど。ん~やっぱり、俺の家族に陽さんが認められたのが嬉しかったからかなぁ」 言いながらくすぐったい原因の橋本の手を取り、同じように薬指に触れてから、宮本

  • BL小説短編集   クリスマスラプソディ19

    ☆ ⌒Y⌒Y⌒Y⌒ ベッドの上で仰向けになっている橋本は、喘ぐ呼吸もままならない状態だったが、懇願せずにはいられなかった。抵抗すると、それ以上に責められることがわかっているので、シーツを握りしめて我慢する。「ううっ、頼むから雅輝、恭介にメッセする気力っ…くらいは残してくれ、よっ」 橋本の自宅に到着後はじまった行為は、いつも以上にネチネチしたもので――。「だって陽さんがカッコいいせいで、俺の性欲が高まりつづけて止まらないんです」「勝手に高まるな! しかもっ、俺の躰がおかしくなるような責め方をするなって」「でも気持ちいいんですよね? さっきから中がヒクヒクして、俺のを気持ちよくしてます」 あきらかにつらそうな顔の橋本を見ながら、宮本は腰をゆっくり前後に動かしつ、意味深な笑みを唇に湛えた。「それはおまえが狙い撃ちするからだろ、変になるっ、ンンっ」「だって陽さんが気持ちいいと、俺も同じ気持ちになるし。もっと変になって」 橋本の両膝を易々と持ちあげるなり、そこを狙ってぐいぐい突っついた。「やめっ、そこばか、りっ」 下半身を捻って宮本の動きをやり過ごそうとした橋本に、自身の肩に橋本の片膝をのせて腰をぐいっと奥に進めた。もう片方の足はベッドに戻すと、フリーになった手で胸の頂きを摘む。「ぅ、んっ!」 ぴくんと跳ねる橋本の躰に連動するように、宮本も上半身を震わせた。「ヤバい、自分で自分の首を絞めてるのがわかるのに、陽さんをどんどん追い詰めちゃう」「おいつ、める、なっ」「追い詰める、よっ、一緒にイこう?」 我慢できなくなったのか、もう片方の宮本の手が橋本自身を激しく扱きはじめた。「あぅっ、あ、ぁあっ…もぅダメっ、イ、くぅぅっ」 快感に身を任せた橋本が宣言通りにイくと、宮本も後を追うように中で爆ぜた。「ま、雅輝っ…あっん…」 達したばかりだというのに、宮本自身から注がれる熱が直に伝わり、妙な高揚感を与える。「おまっ…いつま、でイってる、んだっ」 ドクンドクンと脈を打つようにいつまでも注入されるせいで、どうしていいか全然わからない。先にイってる関係で、先に橋本の躰が冷静になりかけていた。

  • BL小説短編集   クリスマスラプソディ18

    橋本は片手を使って、顔をぱたぱた扇ぐ。そんな恋人の顔を、宮本はきょとんとしたまま見つめた。「剛速球なんて、投げつけてないのに。俺の素直な気持ちを言っただけですって」「おまえの気持ちがピュアすぎて、腹黒い俺には衝撃が半端ねぇんだよ」 言いながら橋本がテーブルに突っ伏しかけた途端に、グランドピアノのほうから拍手喝采が聞こえてきた。「あ、恭介の演奏、全然聞けなかった」 しまったと思ったときにはすでに遅し。グランドピアノの周りにいは、いつの間にか人だかりができていて、その中にいる榊は苦笑いをしつつ何かを言いながら、和臣のほうを見ていた。「俺はキョウスケさんの演奏のお蔭で、陽さんにプレゼントを渡すことができました。話をしながらでしたけど、素敵な演奏に耳を傾けていましたよ」「アイツら、このまま帰るっぽいぞ」 人だかりの中から和臣の手を引っ張った榊が、出口に向かって歩き出した。名残惜しそうな顔した和臣がコチラに振り返る。橋本は遠くから見てもわかりやすいように、大きく右手を振り、宮本はニッコリ微笑みながらピースサインを作った。「あとでメッセしておくか」「俺の分までお願いします」 榊たちが去ったあとは、蜘蛛の子を散らすよう席に戻っていく。しかしピアノを演奏する者がいず、人々の囁き声がそこかしこから聞こえてきた。「キョウスケさんの素敵な演奏のあとだと、やっぱり弾きにくいのかもしれませんね」「そうだな。ずっとピアノを弾いてたヤツに比べて劣るところはあるのに、勢いというか聞き入ってしまう何かを、恭介はもっていたと思う」「陽さんってば、ピアノの音の違いなんてわかるんですか?」 宮本は顎を引きながら、目を瞬かせる。「若い頃はジャズやクラシックなんてジャンルにとらわれずに、いろんな音楽を聞いていたし。耳はいいほうかな」 橋本の説明を聞いた宮本は、嬉しさを表す感じで瞳を細めた。「やっぱり、陽さんの引き出しは大きいなぁ。今度教えてくださいね」 喜びに満ちた弾む声を聞きながら、橋本はネクタイピンを手に取り、締めているネクタイにつけてみる。スーツの隙間から覗くそれは、ギリギリのラインでスターサファイアが見え隠れした。「……似合うか?」「男前二割増っス! ますます惚れちゃいそう」「ああ、そう……」 またしても宮本に直球を食らった橋本は対処に困り、視線を右往

  • BL小説短編集   クリスマスラプソディ17

    「ゆ、指輪!?」「やっ、いきなりそういうのは重いと思って、やめたんですけど」 赤ら顔の宮本を見ていうちに、橋本の頬も赤く染まっていった。「俺は別に、重たいなんて思わないけどさ」 本心を言いながら置かれたままのケースを素早く手に取り、静かに蓋を開けた。「これは……」 中に入っていた物の輝きに、目を奪われる。フロアの天井にぶら下がっているシャンデリアの光を受けて、瞬くように輝いているそれを、瞬きを忘れて見入ってしまった。「ネクタイピンです。それなら仕事で使えるかなって」「このくっついてる石はなんだ?」 橋本は恐るおそるそれを突っつきながら、宮本に訊ねた。ネクタイピンについている石は大きくないものの、青く輝く色合いと中に浮かび上がっている星模様で、高価なものだというのが見てとれた。「……スターサファイアです」「っていうことは、このシルバーはプラチナでできてるんだな?」「ご明察通りっス……」 ネクタイピンが落ちないように、ボタンに引っかけるチェーンがついているが、何かの拍子でチェーンが切れたりしたらと思うと――。「仕事でこれを付けるには、かなり勇気がいるな」 ハイヤーの運転手として、ただハンドルを握るだけじゃない。お客様から預かった大きな荷物の運搬など稀にあるので、躰を動かすこともしばしばある。「そんなこと言わずに、付けてほしいです。なくなったら、また買ってあげますから」「また買ってあげるなんて言ってるけど、ほいほい買える代物じゃねぇだろ。おまえの趣味を封印してまで買ってることくらい、俺にはわかるんだぞ!」「スターサファイア、石の意味知ってますか?」 宮本のお財布事情を知っていたので、あえて口にして指摘したというのに、いきなり話題転換されて、橋本の頭がパニくる。「博識の恭介じゃあるまいし、そんなの知らねぇよ」「運命です。俺にとって陽さんは運命の人で、その星の輝きと同じように、陽さんはキラキラしている俺の憧れの人なんです」「ぶっ!」 臆することなく真顔で説明した宮本に対し、橋本は顔だけじゃなく、全身が火照ってしょうがない状態に陥った。「雅輝てめっ、よくもそんなこと、素面でペラペラ言えるな。俺のどこがキラキラしてるのか、全然わからねぇよ、まったく。プレゼントつきで、剛速球投げつけてくるな。対処に困ってしょうがねぇ……」

  • BL小説短編集   クリスマスラプソディ16

    「恭介のヤツ、なにか弾く気だ。和臣くんのために、カッコいいところをみせようって魂胆だな」 橋本が笑いながら説明したら、宮本も遠くにいるふたりに視線を飛ばした。「キョウスケさん、すごいですね。ピアノも弾けちゃうなんて」「外資系の証券会社にお勤めの、仕事ができる超イケメンで、なにをやらせても器用にこなす男を、絶対に俺は敵に回したくはないな。っていきなり難易度の高そうな子犬のワルツを弾くって、やっぱりすげぇ……」「二匹の子犬が、仲良くじゃれあっているように聞こえます。楽しそう」 そのまま演奏を続けると思ったのに、変なところで音は鳴りやみ、榊が両手を膝に置いたまま、橋本たちを見る。それにつられるように、和臣も自分たちを見て、なぜかピースサインを送った。「陽さん、俺たちを見てますよね?」「そうだな。これから、なにかあるのかも……」 視線をピアノに戻した榊は、深いため息をついてから細長い指で力強く鍵盤をたたく。高音から低音にメロディが流れるその前奏は、アレンジされたものだとすぐに気がついた。「これって、恋人はサンタクロースって歌ですよね。なんか原曲よりも、すごい迫力がある感じ……」「なんつーか、雅輝の運転に似てる気がする」「へっ? 俺の運転ですか? こんなに激しくないですって」「おまえはそう思っていないだろうが、隣で乗った俺の印象がそのまんま、演奏でうまく表現されてる。恭介は乗っていないのにこんな表現ができるということは、和臣くんから聞いた感じを、ああやって音楽で表しているんだな」 一音一音が弾んでいるだけじゃなく、軽快でリズミカルな雰囲気は、宮本がコーナーを駆け抜けるときに見せる表情みたいだと、橋本はつけ加えた。「あのね、陽さんっ」「なんだ?」 曲がちょうど、サビの部分に突入したときだった。それを耳にしながら、宮本の顔を見る。(恭介のチョイスした歌が『恋人はサンタクロース』だからか、雅輝がサンタクロースに見えなくもない)「これ、受け取ってください」 宮本は橋本のデザートが置いてあった場所に、濃紺のビロードの箱をそっと置いた。見るからに宝飾品が入ってますというそれと、宮本の顔を交互に眺める。「安心してください、指輪じゃないんで」 橋本が問いかけようとした矢先に、たたみかける感じで告げた宮本の顔は、耳まで真っ赤になっていた。

  • BL小説短編集   恋のマッチアップ番外編 膠着状態14

    抱きしめながら偉そうに胸を張り続けると、笹良は俺に冷凍庫並みに冷たい視線を送った。「自画自賛するなんて、加賀谷らしい……」「バスケもエッチも上手な俺のこと、笹良は意識しない?」『好き』という言葉をあえて封印して、笹良が答えやすいように誘導する。そんな考えをあっさり見破っているだけに、笹良は素直に答えるのが悔しくてならなかった。「どうだろうな……」「気にしろよ」 意味深に微笑むなり、笹良の背中に触れていた手が、ゆっくり下りていく。背中から腰へ、そして――。「ちょっと待てっ!」 リーチの長い俺の腕を、笹良は慌てて掴んで動きを止めた。「さっきは、指2本しか入らなかったからな。あ

    last updateDernière mise à jour : 2026-03-27
  • BL小説短編集   恋のマッチアップ番外編 膠着状態8

    *** 肩を貸して連れ帰る道中は互いに話をすることなく、無言のまま足を動かし、加賀屋の住むアパートに向かった。「お疲れ様。もう体力がなくなるような、無理な練習するなよな!」 アパートに到着後、肩を貸してる加賀屋の腕を外し、帰ろうと身を翻した。すると俺の背中をぎゅっと掴む手に、動きを止められる。「笹良、ベッドまで運んでくれ……」(ここに来てそんなことを言うなんて、本当に加賀谷ってば我儘大王だな)「そんなの、自力で這いずって行けよ」 白い目で加賀屋を見下ろして、はじめて気がついた。つらそうにアパートの扉に寄りかかりながら、両足を震わせる姿に言葉が出なくなる。「笹良ぁ……」「ああ

    last updateDernière mise à jour : 2026-03-26
  • BL小説短編集   恋のマッチアップ番外編 膠着状態12

    「エッチな俺は嫌?」「俺は男だ、そんな対象じゃないだろ」 俺が喚くと、加賀屋は顔の前にある両手を力ずくで外した。まっすぐ注がれるまなざしに、うっと言葉を飲む。「そんなの関係ない。だって笹良だから」「でも……」「笹良の全部を、俺のものにしたい」「うぁ、そんな、の」「このまま強引にしようと思えば、スムーズにコトを進められる。だけどそれをしたくない俺の気持ち、わかってくれよ」「加賀屋……」「俺のこと、気になってるんだろ?」「ぅ、うん」 加賀屋に導かれるように、すんなりと答えてしまった。それは嘘偽りのない気持ちだったので、あっさり告げることができたのだが――。「気になる俺に触

    last updateDernière mise à jour : 2026-03-26
  • BL小説短編集   恋のマッチアップ番外編 膠着状態13

    ***(ああもう笹良のヤツ、めちゃくちゃ可愛かったな――)「ううっ、もぅ嫌だ……」 ふたり並んだベッドの上で、笹良は俺に背を向けたまま、他にもブツブツ文句を言い続ける。それに耳を傾けながら、優しく話しかけた。「気にすることないって。俺しか知らないことだろ」「気にするに決まってるだろ! 普段はこんなに早くないんだからな!!」 勢いよく起き上がりながら喚き散らした笹良の顔は、見たことのないくらいに赤く染まっていた。耳朶まで赤くなっていることに吹き出しそうになりつつ、にっこり微笑みながら口を開く。「実際俺もイキそうだったし。ずげぇ気持ちよかったよな!」「嘘つくなよ……。加賀屋のと俺

    last updateDernière mise à jour : 2026-03-26
Plus de chapitres
Découvrez et lisez de bons romans gratuitement
Accédez gratuitement à un grand nombre de bons romans sur GoodNovel. Téléchargez les livres que vous aimez et lisez où et quand vous voulez.
Lisez des livres gratuitement sur l'APP
Scanner le code pour lire sur l'application
DMCA.com Protection Status