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27. 雨の中の訪問者

last update publish date: 2026-09-25 19:00:40

 私は、どきっとした。

(まさか、また動物愛護センターの人じゃないわよね……)

 それなら居留守を使おうと心に決めながら玄関へ向かうと、ドアスコープから外を覗いた。

 しかし、そこに居たのは、私が予想もしていなかった、全身雨に濡れてずぶ濡れの水谷百合の姿だった。

「どうしたの?! ずぶ濡れじゃないっ!」

 慌てて扉を開けると、百合は、俯けていた顔を上げてこちらを見た。

 青ざめて、まるで世界の終わりだとでも言うような表情だ。

「先輩……私……もう、どうしたらいいのか……」

 傘も差さずに外を歩いて来たのだろうか。

 自分の肩を抱いて震えている彼女をそのままにしてはおけず、とりあえず家の中へ入るよう促すと、乾いたタオルを取ってきて彼女にかけてやった。

「一体、何があったの?」

 私が聞いても、百合は、顔を俯けて答えようとしない。

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