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作者: 美桜
last update 公開日: 2026-02-06 09:25:32
バタンッ!

乱暴に閉められたドアの音で、准の機嫌が悪いことが知れた。

彼は応接室に莉緒を置き去りにしたまま、警備に彼女を追い出すように指示を出し、自分のオフィスに戻って来ていた。

バサッ…!

彼らしくもなく、脱いだ上着さえデスクの上に放り出した。

そしてドサリと椅子に座り、はぁぁ…と大きくため息をついたのだった。

「お疲れさまです」

本田は投げ出された上着を手に取りハンガーにかけ、同情の眼差しで准を見た。

彼はそんな本田をジロリと睨みつけ、

「もう一度、今度は本国のあれの家族も含めて、もっと詳しく調べ直してこい。至急だ」

と言った。

そうして、指示を受けてオフィスを出て行く本田を見送り、疲れを逃がすように目を閉じて掌で覆った。

苛つく女だ…。

准は最後に見た、相良の悲しげな顔が忘れられなかった。

彼はその大きな立場に見合わず威張ったところもなく、相手が若いからと見下すこともない。常に親切で丁寧。初めて会った時からこの国で仕事をしていく上でのアドバイスや、気をつけなくてはいけない人物などを教えてくれ、困った時にはいつでも相談するようにと連絡先まで渡してくれていたのだ。

ちょっと親切すぎて
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