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240話

Author: 籘裏美馬
last update publish date: 2026-02-10 19:15:52

苓さんが私の肩を掴み、必死に訴えてくる。

苓さんの気持ちを疑った訳じゃない。

確かに、苓さんは私を想ってくれている。それははっきりと分かる。

でも、じゃあ……何故苓さんは困っているのだろう?

私が眉を下げて苓さんを見上げると、苓さんはぐっと唇を噛み締め、迷うように視線を彷徨わせた。

「違う、んです……。……だって、婚約発表パーティーをしたら……」

「──?パーティーをしたら?」

「……っ、俺が……考えていた……っ、プロポーズが、出来なくなっちゃうじゃないですか……っ!」

苓さんは、声を荒らげて私から顔を背ける。

そう叫んだ苓さんの顔は、どこからどう見ても真っ赤で。

逸らした苓さんの顔が、耳が。首筋までもが。真っ赤に染まっている。

まさか。

苓さんがそんな事を考えてくれていたなんて──。

私は、苓さんが口にした言葉を理解するなり、じわじわと胸がむず痒くなるような心地になった。

そして、苓さんにつられて自分の頬も熱くなっていくのを感じる。

私は急いで自分の頬を両手で覆い隠すと、ちらりと苓さんを見上げる。

「ちょ、茉莉花さん……今は見ないでください。情け
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