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第69話

作者: 吉乃婆婆
last update 公開日: 2026-03-27 07:40:23

涼禾は、本来ならば両親は既にいない。

出産も子育ても、そして結婚も全てを自分だけでしなければならなかった。それなのに、佐和子も徹も実の親のように喜び、支えてくれる。

改めて今の家族への感謝の気持ちが込み上げてきた。

少し目がが潤んできた涼禾を見て、陽亮と夏蓮は心配そうに手を握ってきた。

「ママ、どうしたの?」

「けが、いたいの?」

「大丈夫よ。そうじゃないのよ。ただ嬉しかっただけ。

「二人とも、今日はパパのお家でママと一緒にいてくれる?」

「いいよ!ママといっしょにいる〜。」

「パパは?」

「パパは今日はとっても大切なお仕事があるの。でも夜には帰ってきて一緒にいられるわよ。」

「「やったー。たのしみ〜。」」

涼禾はお昼前には退院して佐和子と子供たちと一緒に江崎家へ向かった。

江崎家で昼食後、美沙は笑顔で子供部屋に案内した。

「やっとこの部屋に迎えられて嬉しいわ。」

中を見ると、広々とした部屋に可愛らしい布団が整えられたベッドが二つ。壁に沿って置かれた棚には絵本やおもちゃやぬいぐるみがいっぱい並んでいた。

「「うわ〜、すごーい!」」

子供たちは大喜びで棚の方へ駆け出してそれぞれ気になる
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