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第13話

Auteur: 今宵星無
俺の生活は少しずつ穏やかさを取り戻していた。

これまでの数年間の積み重ねで会社の顧客は安定し、ようやく俺も自分の好きなことに時間を使える余裕ができた。

新たに民宿を一軒開業し、管理は専門のスタッフに任せた。暇な時には友人たちを誘って、ここでのんびりと過ごすこともある。

だが、まさかこんなに早く絵美と再会することになるとは思いもしなかった。

温泉から上がったばかりで、外を少し散歩しようと思っていたところだった。

そんな時、目の前から絵美と彼女の友人がやってくるのが見えた。

「ねえ、有希ちゃん、ここってかなり高級そうじゃない?一週間も泊まったら結構お金かかるんじゃない?」

「心配しなくていいわ、絵美。私はお金持ちだからね。家に閉じこもってないで、せっかく連れ出したんだから楽しみなさいよ。何より大事なのは気分転換することよ」

その会話が妙に引っかかったが、俺は余計なことに首を突っ込むつもりもなく、小道を通ってその場を離れた。

散策を終えて戻る途中、庭で数人の若者が線香花火で遊んでいるのを見かけた。火の光に照らされたあどけない顔が、幼い頃の自分を思い起こさせた。

ぼんやりと
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    俺の生活は少しずつ穏やかさを取り戻していた。これまでの数年間の積み重ねで会社の顧客は安定し、ようやく俺も自分の好きなことに時間を使える余裕ができた。新たに民宿を一軒開業し、管理は専門のスタッフに任せた。暇な時には友人たちを誘って、ここでのんびりと過ごすこともある。だが、まさかこんなに早く絵美と再会することになるとは思いもしなかった。温泉から上がったばかりで、外を少し散歩しようと思っていたところだった。そんな時、目の前から絵美と彼女の友人がやってくるのが見えた。「ねえ、有希ちゃん、ここってかなり高級そうじゃない?一週間も泊まったら結構お金かかるんじゃない?」「心配しなくていいわ、絵美。私はお金持ちだからね。家に閉じこもってないで、せっかく連れ出したんだから楽しみなさいよ。何より大事なのは気分転換することよ」その会話が妙に引っかかったが、俺は余計なことに首を突っ込むつもりもなく、小道を通ってその場を離れた。散策を終えて戻る途中、庭で数人の若者が線香花火で遊んでいるのを見かけた。火の光に照らされたあどけない顔が、幼い頃の自分を思い起こさせた。ぼんやりと立ち尽くしていると、突然誰かに呼ばれた。顔を上げると、そこには絵美が立っていた。「松原直哉、本当にあなた?久しぶりね!」俺も淡々と答えた。「久しぶりだな」確かに、気づけばもう二年が経とうとしている。「最近、元気にしてる?」「ああ、元気だよ。お前は?」元々気まずい会話だったが、相手が突然黙り込んだことでさらに居心地が悪くなった。俺は適当な理由を見つけてこの場を離れようと考えていた。話すことなんて何もなかったからだ。すると彼女がふっとため息をつき、突然話題を変えた。「覚えてる?一昨年、私たちが一緒に花火を見に行った時のこと。その時の花火も、今夜の線香花火みたいに輝いてたわよね」「ああ?」「直哉……私は後悔してるの。あの頃は本当に愚かだった。誰が本気で、誰が嘘なのか、何も分かってなかった。でも今、本気で謝りたいと思ってる。許してくれる?」「もう過去のことだ」そうだ、すべては終わったことだ。あの時の傷もすでに癒えた。今の俺は十分幸せだ。許すかどうかなんて、今さら何の意味がある?夜の闇がぼんやりと彼女の顔を隠していたが、その震える声だけははっきりと

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