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5-3【仕掛けられた罠】

Author: 蕪菁
last update Last Updated: 2026-01-05 15:50:54

 アンロックンからの答えは、この状況がアデーレの想像以上に危険なところまで進んでいることを意味していた。

 事態の深刻さを理解したアデーレは、険しい表情を浮かべながら立ち上がる。

 スカートに付いた土やごみを手で払い、アンロックンを再びポケットに収める。

 そして小さく息を吐いた後、改めて生垣をじっと見下ろす。

(危険って、どういうことなの?)

 落ち着いたところで、改めてアンロックンに問いかける。

 ポケットの中のアンロックンは小さく音を立てた後、アデーレに向け言葉を続ける。

(まずはね、ここが魔獣召喚の儀式に使われている可能性があるんだよ)

 その言葉に、アデーレはわずかな立ちくらみを覚えた。

 魔獣の召喚。しかもそれがバルダート家の別荘で直接行われるとなれば、いよいよ壊滅的な被害は免れない。

 しかし、そのような儀式の形跡はどこにも見当たらない。人間の目に映る分には。

(儀式って……それ、どういうことなの?)

(人間じゃ気づくこともできないけど、この庭のいたるところに不可視の陣が張られている気配がするんだ)

(不可視の陣?)

 聞き慣れぬ名前に、アデーレが首をかしげた。

 とはいえ、不可視という言葉で人間の目に見えないものであることは察することができる。

 当然ながら、今のアデーレがどれだけ目を凝らしてみても、地面に何か違和感のある痕跡は見当たらない。

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