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番外編【正装のエスティラ(後編)】

Auteur: 蕪菁
last update Dernière mise à jour: 2026-01-27 20:01:44
 果たして彼女は、実の祖父に対しどれほどの怒りを抱いているのか。

 緊張の面持ちで様子を見守るメリナが、自身の右手首を軽く握りしめた。

「アメリアをあやめ、こともあろうに彼女に成り代わり私の傍にいた魔女が言ってましたわ。王党派の者と取引をしたと」

「ほほ? それはまたよくないね。アメリアとは……ああ、あの家政婦の。そうか殺されたのか」

「ええ」

 どこか他人事にも見えるグラツィオだが、そんな彼の態度にエスティラは表情一つ変える様子を見せない。

 あくまで祖父との再会を喜ぶ孫娘の風を保ち、老人特有のテンポが悪い会話に合わせる。

「ティーラはあの家政婦によく懐いていたか。そうかそうか、痛ましい話だね」

 それが本心からの言葉なのか。

 どこか感情に乏しいグラツィオの声色には、エスティラの身に起きた悲劇をなんてことない軽薄なものと考えているのではと疑念すら抱かせる。

「ドゥランの奴も随分と鬼気迫る様子だったが、そういうことか」

「お父様にはアルを守る義務がありますから」

「おかげでたまには顔を見せろとあれほど言うとるのに、さっぱり顔を見せん」

 同じ血筋にありながら、現在の共和制を守
蕪菁

ここまでご覧いただき誠にありがとうございました。 次回第2章は2月から開始しますので、引き続き本作をよろしくお願いいたします。

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