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7・満天の星空の下

작가: 泉南佳那
last update 최신 업데이트: 2025-06-30 08:32:58

はるか遠方には都会の人工的な明りもきらめいている。

天上と地上のどちらにも祝福されたような、そんな場所だった。

「だろ? 近くによく知られた夜景スポットもあるけど、こっちまでは人が来ないからこの光景を独り占めできるんだ。おれさ、小学5年のときにここにキャンプに来て、そのときUFOを見たんだ」

「……えっ? UFO?」あまりにも唐突な話に、思わず聞き返していた。

「正確にはUFOかどうかわからないよ、もちろん。でも見たことがない不思議な物だったことは確かなんだ。うっすら光っててふらふらしてて、そのうちふっと消えちゃったんだ。で、願い事してみたんだよ、そのとき」

「どんな事を?」

「そのころ流行ってたゲーム機が欲しいって願った。おれんち貧乏だったから、とてもそんな高いもんはねだったりできなかったんだよ。でもさ、その日帰ったら、そのゲーム機が置いてあったの。母親が職場でもらったとか言って」

「だから」と安西さんは星空に驚いて、ずっと上を見ているわたしに優しい声で言った。

「ここにきみを連れてきて頼んだら、願いがかなうかなと思って」

星と同じように煌めいている彼の瞳を見つめながら、わたしは言った。

「……でも、どうして、そこまでわたしにこだわるんですか?」

「うん? あのね、おれの頭のなかにもうイメージが出来上がってるんだ。きみ以外ではだめなんだ」

 
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  • たとえ、この恋が罪だとしても   8・秘めたる想い・重ねる嘘

    〈side Ayano〉「なんだか、いつもの文乃と違うね」 俊一さんにそう言われる。 唇が触れあう寸前に。「えっ?」 「いや、いつもだったら恥ずかしがって、ぎゅっと目を閉じちゃうのに。今日はぼくのことずっと見つめているから……」「そ、そうかな……今日は俊一さんのことを見ていたくて……会えない間、ずっとこうしたかったからかな……」なんて嘘つきなんだろう、わたしは。 心のなかで自分をなじった。目を閉じないのは、他の人のことが脳裏に浮かばないようにしているからなのに。「好き……だよ」でも驚いたことに、罪の意識が媚薬のようにわたしの心や身体を刺激した。その反応に俊一さんもいつもより興奮を覚えたようだった。   俊一さんがわたしのなかに入ってきた。 ざわざわと全身が震える。 こんな風に感じたのは初めてだった。   彼がわたしのなかで弾け、同時にわたしも、これまで感じたことのない極みに達した。でも興奮が収まったわたしの身体を満たしていたのは、満ちたりた快感などではなかった。怖れだった。染みついてしまったインセンスの香りのように、まとわりついて離れない。自分はどこまで堕落してしまうのだろう、という怖れ。俊一さんはわたしの髪をゆっくり撫でながら、額や頬に口づけを降らせた。わたしは俊一さんにしがみついた。わたしをあなたに縛りつけておいて、けっして離さないで、と伝えようと。 

  • たとえ、この恋が罪だとしても   7・満天の星空の下

    それでも、わたしは、俊一さんに抱かれたときにも感じたことのない、目が眩むほどの高揚感でおかしくなってしまいそうだった。もう、こんなにこの人が好きなんだ。 はっきりと自覚してしまった。 身体はなんて正直なんだろう。もう抗うことはできない。 撮影を引き受けるにあたって、わたしは二つの条件を出した。一つ目は、肌を見せるのはNGということ。 二つ目は、わたしの素性がばれないようにしてほしいということ。安西さんは「モデルさえしてくれるんなら、何でも言うことを聞くよ」とすぐにOKしてくれた。衣装合わせに1日、撮影に予備日を入れて2日。年明けから作業に入るので、細かい日程などはまた連絡をくれるということでその日は別れた。************    部屋に戻り、ひとりになって、あらためて大変なことを引き受けてしまったと気づいた。 なんでイエスと言ってしまったんだろう。 でも、安西さんからの呼び出しに応じた時点で、こうなることは予想していたような気がする。  安西さんの、心から嬉しそうな笑顔を思い出す。  それだけで心が浮き立つ。 その一方で、俊一さんに申し訳が立たないという後ろめたさも感じていた。 けれど、わたしはあえてその感情にふたをした。

  • たとえ、この恋が罪だとしても   7・満天の星空の下

     安西さんは地面に頭がつくかと思うほど頭を下げた。「お願い、うんと言って。承知してくれたら針千本飲むよ。いや、百本、うーん、5本ぐらいで許してくれるとうれしいけど……」本当に、子どもみたいな人。 とても世間に名の知られたカメラマンだなんて思えない。こんなふうにこの人に頼まれて、断れる人がこの世界にいるんだろうか。もう答えは決めていたけれど、わたしは少しだけ意地悪したくなって、言った。「じゃあ5本でいいけど、今ここで飲んでくれます?」 「えっ?」「カバンにソーイングセットが入れてあるんです。針5本ぐらいなら入ってると思うから」今度は安西さんがちょっと焦った顔になった。「う、うん。飲むよ。よし、飲んでやる。約束破ったんだから」我慢できずに今度はわたしが吹き出した。「嘘です。さっきの仕返し!」 「ああ、よかったー。えっ、じゃあ、承知してくれるの?」「はい。もう乗りかかった舟です。その代わり、やっぱり素人に頼むんじゃなかったとか後で言わないでくださいね」「文乃ちゃん、最高! ありがとう!」ぱっと目の前から星空も街の夜景も消えた。安西さんにぎゅっと抱きしめられていた。気づいたとき、爪先から頭のてっぺんに、一瞬で血が駆けのぼったように感じた。 彼はただ感謝を表しただけ。 単なるハグだ。

  • たとえ、この恋が罪だとしても   7・満天の星空の下

    はるか遠方には都会の人工的な明りもきらめいている。天上と地上のどちらにも祝福されたような、そんな場所だった。「だろ? 近くによく知られた夜景スポットもあるけど、こっちまでは人が来ないからこの光景を独り占めできるんだ。おれさ、小学5年のときにここにキャンプに来て、そのときUFOを見たんだ」「……えっ? UFO?」あまりにも唐突な話に、思わず聞き返していた。「正確にはUFOかどうかわからないよ、もちろん。でも見たことがない不思議な物だったことは確かなんだ。うっすら光っててふらふらしてて、そのうちふっと消えちゃったんだ。で、願い事してみたんだよ、そのとき」「どんな事を?」「そのころ流行ってたゲーム機が欲しいって願った。おれんち貧乏だったから、とてもそんな高いもんはねだったりできなかったんだよ。でもさ、その日帰ったら、そのゲーム機が置いてあったの。母親が職場でもらったとか言って」「だから」と安西さんは星空に驚いて、ずっと上を見ているわたしに優しい声で言った。「ここにきみを連れてきて頼んだら、願いがかなうかなと思って」星と同じように煌めいている彼の瞳を見つめながら、わたしは言った。「……でも、どうして、そこまでわたしにこだわるんですか?」「うん? あのね、おれの頭のなかにもうイメージが出来上がってるんだ。きみ以外ではだめなんだ」 

  • たとえ、この恋が罪だとしても   7・満天の星空の下

    車窓から外を見ると、木が生い茂っている。いったいここはどこなんだろう。わたしは不安な気持ちで安西さんのほうを見た。「もしさ……」 安西さんは急に声のトーンを変え、妖しげな目つきでわたしを見つめた。「おれが強姦魔か殺人鬼だったらどうする? もう逃げられないね」一瞬で覚醒した。怯えた顔をしたわたしを見て、ぷっと安西さんが吹き出した。「冗談だよ。あんまり無防備な顔で寝てるから、ちょっとからかってみたくなっただけ」「もう、悪趣味すぎます」ごめん、ごめんと言いながら、後ろの座席においてあったダウンコートを渡してくれた。「これ着ても寒いかもしれないけど」ベージュのロングダウンだった。 とても暖かい。 ほのかに煙草の匂いがした。「ガキの頃、この辺に住んでたんだよ。もう少し歩くと信じられないほど夜景がきれいなところがあってさ」安西さんが懐中電灯で足元を照らしながら、先に立って歩いていく。辺りは静かで、枯れ枝を踏みしめる音と、遠くでたまに鳴くフクロウの声しか聞こえない。、 5分ほど山道を登ると、急に視界が開けた。「すごい……」 満天の星空とはこういう空のことを言うのだろう。都心から1時間ほど車で来ただけで、こんなに星空に出会えるなんて驚いた。 

  • たとえ、この恋が罪だとしても   7・満天の星空の下

    「へえ、そう……なんだ。ふーん、どんな人、彼氏?」 「同じ会社のひとで……」そのとき、ちょうど信号が赤に変わった。安西さんは下を向いて唸っている。 諦めてくれたのかな。「うーん。時間は都合に合わせて調整できるよ。それにきみにはそんなに手間は取らせないようにするし。打ち合わせも入れて正味3日ぐらいでいけると思う。それでも、どうしても、だめ?」「そう言われても……」話に気を取られて意識していなかったが、ふと外を見るともう街中から大分離れていた。わたしは少し不安になって尋ねた。 「いったいどこに行くんですか?」「内緒。着いてからのお楽しみ。大丈夫、婚約したばかりの人をヘンなところに連れ込んだりしないから」「……」 ほんの軽口とわかっていても、そんなことを言われると、すぐにどぎまぎしてしまうわたしは本当に愚かだ。車は高速に乗った。 そのうち、会話がとぎれた。でもそれは気まずいものではなく、ふたりともごく自然にその沈黙を受け入れていた。R&Bの気だるいヴォーカルが耳に心地いい。聞いているうちに、わたしはここ数日の寝不足のせいで眠ってしまった。 「着いたよ」そう言われてもまだ頭はぼうっとしている。「あっ、す、すみません。寝ちゃったんですね、わたし」 安西さんは慌てるわたしに笑顔を向けると、エンジンを切った。とたんに車内が静けさに包まれた。  

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