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第215話

Penulis: ラクオン
竜也は、彼女がキッチンで何かを探している様子を見つめながら、ふと思った。

彼女に帰って欲しくない、と。

彼女がいる場所こそが、家だと感じられた。

梨花が食器を二人分持ってきて、竜也の向かい側に座ろうとすると、彼は自分の隣の椅子を引いた。「ここに座れ」

まるで恋人同士みたいだ。

契約に縛られている梨花は、何も言わずにその隣に座り、食事を始めた。

食べているうちに、彼女はその味付けに覚えがあることに気づいた。

「この味、どこかで食べたことがある気がする」

竜也は彼女を一瞥した。「こっちの料理は、大体こんな味だろう」

智子の手料理は絶品で、プロの料理人にも引けを取らない。

だが、彼と孝宏たち以外、それを口にした者はほとんどいなかった。

梨花は少し考えて、「それもそうね」と言った。

「ほら、食べろ」

竜也は彼女の皿に天ぷらを取り分けた。

うつむいて、頬をリスのように膨らませて食べる彼女の様子を見て、彼の奥深い瞳に、珍しく柔らかな笑みが浮かんだ。

もし他の者がこの光景を見たら、きっと違う人でも見たと思うだろう。

あの竜也がこんな表情をするなんて、絶対に見間違いだと!

窓の外では、夕日が次第に消え、街の灯りがともり始めた。

梨花は竜也が取り分けてくれた天ぷらを食べながら、一瞬、子供の頃に戻ったかのような感覚に陥った。

昔、彼女と竜也は、数え切れないほど多くの夕食を共にした。

そう、3336回。

毎晩、二人は必ず一緒に夕食をとった。

一日たりとも欠かすことなく。

二人は、3336日間という時間を、一緒に過ごしたのだ。

梨花はなぜだか、急に目頭が熱くなった。

理由は分からない。竜也を恨んでいるはずなのに、今この瞬間、胸がツンと痛んだ。

その切なさは心臓から込み上げ、抑えようとしても抑えきれなかった。

竜也は彼女の異変に気づき、軽く眉を上げた。「泣いちゃうほど美味かったのか?」

「……」

そのからかうような口調を聞いて、梨花の涙は一瞬で引っ込み、ただ黙々と食事を続けた。

食事が終わりかける頃、彼女は一つの視線がずっと自分に注がれているのを感じていた。

顔を上げると、竜也が体を半ば横に向け、肘をテーブルに無造作について、その深い黒い瞳でじっと彼女を見つめているのが見えた。

梨花は次第にただならぬ雰囲気を感じ取り、口を拭うと
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